ルネサンスはフィレンツェで、14世紀後半に始まる。
政治・宗教・芸術において、大変革が巻き起こるのである。
ヨーロッパ全土にその波は普及し、「文芸」は「復興」する。
伝統への回帰もその主要な要素だ。
ローマ帝国崩壊に始まった文化的な死(それはキリスト教の勃興と重なる)で、「暗黒の中世」と呼ばれた時代が終わった。
フィレンツェの街の芸術や建築をみて失神してしまう観光客がいる。この現象は「スタンダール症候群」と呼ばれている。フランスの作家スタンダールが、来訪した時、街に圧倒され歩けなくなってしまったことから取られているという。
中世がキリスト教という狭さの中に囲い込んでいた文化的な鬱屈を解き放ち、また宗教すらも文芸の中に取り込んでいく、まさに精神構造の大変革、が起こったということだろう。
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1日1個、一年続けたら自動的に少しだけ賢くなるんじゃないか実験。
デイヴィッド・S・キダーとノア・D・オッペンハイムのベストセラー。小林朋則氏訳。
歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野から、365日分の知識。
この本を読みつつ、知ってるようで知らなかったこともちゃんと知りつつ、ああそうなんだね~なんて思いながら、少しだけ書くことを続けます。最低限、「360ページ以上ある本を読んだ」の事実が残れば、それでいい。「教養が身につくかどうか」なんて、知ったことか、と。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365