アベルを殺してしまったカインに、神は「殺されないような」印をつけた。この印が一体どんなものだったのか、正確にはわかっていない。あざ説。赤毛説。黒い肌説。そのどれもが、のちに差別と奴隷制度に利用できるようなもので、実際利用された。
子羊を捧げたアベル。
農作物を捧げたカイン。
ここには、牧畜と農耕という、人間が進んできた営みに対するなんらかの訓示が含まれている。
狩猟採集生活から、農耕栽培生活へ変化して行った人類の、食料と文化の暗示。
二つのうちどちらかを選ぶ、という神話には、ふたつの文化が持つ葛藤や分かれ目、という意味があるのかも知れない。
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1日1個、一年続けたら自動的に少しだけ賢くなるんじゃないか実験。
デイヴィッド・S・キダーとノア・D・オッペンハイムのベストセラー。小林朋則氏訳。
歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野から、365日分の知識。
この本を読みつつ、知ってるようで知らなかったこともちゃんと知りつつ、ああそうなんだね~なんて思いながら、少しだけ書くことを続けます。最低限、「360ページ以上ある本を読んだ」の事実が残れば、それでいい。「教養が身につくかどうか」なんて、知ったことか、と。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365