使わない方が、良いに決まってる。
最近は自動車保険に、故障時のレッカーサービス(ロードサービス)が付帯している。
例えばいくつか挙げてみると、
チューリッヒだと「100kmまで無料」。
SBI損保だと「150kmまで無料」
たいていは24時間365日対応してくれて、いつでもどこへでも来てくれる。
もちろん保険会社の社員がトラック運転して来るわけではないから、委託業者がやってくるわけだが。
それ以外の車の故障などには、対応していない自動車保険は多い。
子供の頃、こういう「車が壊れた時のレッカーと言えば」、ジャフ(JAF)だった。
あと「鍵を閉じ込んでしまった場合に呼ぶと言えば」、ジャフ(JAF)だった。
自分では経験ないが、大人たちが何度かキーを中に入れたままドアを閉じて鍵をかけてしまい、救出してもらっているのを見た記憶がある。最近はキーレスエントリーの車が増えたので、そういう依頼は激減しているのだろう。
昨年、なんとなく「JAFってどうなってるんだろう」と思って見てみたら、えらいサービスが充実しているなと感じた。
子供の頃の「大人がステータスの一つとして入っておく、保険以外の車用保険のようなもの」というイメージから、一歩進んでいた。
ざっと、JAFのサービスを見てみよう。
「入会していない場合」を想像してみるとゾッとする。
故障での牽引はもちろんのこと、燃料切れなどは自分ではもうどうしようもないので、助けてもらうしかない。
自動車保険各社もこれらの救出には来てくれるが、どんどん特約を重ねていくとそれなりの価格/年になる。
冒頭に書いたがこんなもの、使わない方が、良いに決まってる。
つまりこれらの救出の可能性は低い方が決まってるが、それにかかる価格も、低い方が良いに決まってるのだ。
入会前に、知らずに説明(サイト)を読みつづけていたのだが、問題はJAFの価格(年会費)である。
なんと1年で、5,500円なのだ。
驚くほどの安さだ。
いろんな付帯サービス込みで、あなたは自動車保険、いくら支払ってるんだ?
こんなに安いと思わなかった。1年で5,500円しかかからないのであれば(約458円/月)、こんな格安・安心なサブスクはない。
しかも(本題はここからだ)。
「会員優待サービス」が、びっくりするほどに充実している。
サイトをざっと見て貰えばわかるが↓
よく知られるチェーン店から温泉施設・ガソリンスタンド、映画・カラオケ・交響楽団、聞いたことない地方の名店まで、5%とか10%とか、割り引かれるのだ。これを1年間使えるとなると、こんなもの(5,500円)は、払ってないのと同じくらいなお得感になってしまう。
「福利厚生」を謳ったネットワークビジネスがこの世の中にはあって(とくになをひす)、言ってみれば上層部だけが儲かるネズミ講なんだが、セミナーを開いて情弱を引っ掛けているという。そこではいろんなサービスが同じように5%引きとか、生活に役立つものが安くなる!という触れ込みで会員を集めようとしているらしい。しっかり調べればそんなものはお得でもなんでもない。
なにせ「月に数千円を会費として徴収される」のだ。
つまりなにもサービスも使わないとしても、数千円はマイナスであり、逆に上層部からすれば、何もしなくても月に数千円は確実に儲かる」仕組みだ。
しかも年間、5万円ちかくかかる。
「サービスを使えばお得!」と信じ込ませるためにセミナーが開かれるんだろう。
こんなのをやってるやつは人間のクズである。
JAFの話に戻る。
インチキな、「いろんなサービスがお得!」というMLM(Multi-Level Marketing、「マルチ」と呼ばれる)なんぞに引っかかってる場合ではない。
JAFのすごさには、60年の歴史がある。
ロードーサービス…、思えば子供の頃には携帯電話がなかったので、大人たちは車が故障したら、まずJAFを呼ぶために公衆電話を探さなければならなかった。都会の街中ならまだしも、だいたい車が壊れるのは遠方の山道などである。「電話を借りる」だけでも数キロを歩かなければならない、なんてことは日常茶飯事だったはずだ。人生における一大イベントとなり得る惨事だ。
しかも電話にたどり着く頃、やっと「10円玉がない!」という重大な事実に気づくのである。100円玉があろうが1,000円札があろうが、1万円札がアタッシュケースに詰まっていようが10円玉でしか電話はかけられない。テレホンカードもなかった時代、10円玉は命を救うものだった。
現在、JAFのサービスはすべて、スマホに集約されており、ロードサービスを呼ぶのも会員優待サービスを受けるのも、スマホで完結する、
実際のスマホ画面↓
クーポンなども、現在地から使える店をすぐに見られる。
ロードサービスを呼ぶのもすべてスマホで完結だ。
…今、気づいた。
会員登録してから10回は行ったであろう回転寿司に、「お会計より10%割引」のサービスがあることに今までずっと気づいていなかった。アプリを見せるだけで10%オフ。
2人で行ってお会計が3,500円くらいだとして、350円がオフになっており、それを10回以上スルーしてたとなると…。
脂汗が出て、全身に震えが走る。
半年ほどの間でそれなのだから、どこかのお店に行ったら必ずアプリを立ち上げて、JAFのクーポンに対応しているかどうかをチェックするのを反射的に出来るようにならないといけない。
なにせ年会費は5,500円なのである。
先に掲げたロードサービスもろもろ、すべて含めて5,500円なのである。
回転寿司10回で浮くのが3,500円なのである。
あと2,000円ぶん、他のお店などで浮かないはずがない。
1年間もあるのである。
つまり…実質「タダ」みたいなものなのである(言い過ぎか)。
今後、多少会費が値上げされようとも、ビクともしない。
「元を取る」なんていう言い方は好きではないが、人によっては3ヶ月以内くらいに会費ぶんは回収できると思う(優待を受けられる施設・店舗が膨大だから)。
たったひとつ、残念なこと。
ただひとつだけ不満なのか「ステッカーが配布されない」ことである。
JAFよくある質問
Q:JAFのステッカーが欲しいです。
https://support.jaf.or.jp/category/show/29?site_domain=default
「電話すれば」無料でくれるらしい。
10年以上継続すれば、永年ステッカーが進呈されると。
ちなみに、ちなみにだがメルカリで検索してみると、もう永年ステッカーだろうがなんだろうがバンバン出品されている。
https://jp.mercari.com/search?keyword=jaf%20%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC
カオスだ。
もうこのへんになってくるとカオスとかそういう問題ではなくなってくる(Ali Express)。
https://ja.aliexpress.com/item/1005003122880706.html?spm=a2g0o.productlist.main.11.3ddeYp9KYp9Ky2&algo_pvid=d881d5a2-da6b-486c-816c-97e8f6e0b1c9&algo_exp_id=d881d5a2-da6b-486c-816c-97e8f6e0b1c9-5&pdp_npi=4%40dis%21JPY%21973%21234%21%21%216.07%211.46%21%402103010c17183710499143283e1fd2%2112000024218778709%21sea%21JP%212583205230%21&curPageLogUid=o1MSq0DwyWcN&utparam-url=scene%3Asearch%7Cquery_from%3A
絶対にステッカーが欲しいかと言われればそんなことはないが(貼るか貼らないかで言えば貼らない気がする)、JAFと言えばあのステッカー(立体感のあるレジン加工のものもあった)がシンボリックで記憶にあったので「ああ、もう必ずしもそういう感じではないのね」という現実がほんの少しだけショックだった。
要するに車乗ってる人はJAF、入っておいてもいいんじゃないかな、という話。