20歳で王位を継いだ大王は、33歳で死ぬ。
その間に、ギリシャ・シリア・エジプト・メソポタミアという超広範囲を征服し、その支配下に治めた。
この、「強力な軍隊が攻めて支配することで結果的に、文化的な融合が起こる」というパターンの、史上最初の例かもしれない。
彼が若くして死した後は王国は分割され、ギリシャ文化は広い世界の共通認識となる(ヘレニズム文化)。
あのローマとカエサルとクレオパトラ(7世)の子であるプトレマイオス15世(カエサリオン)を最後とするエジプト・プトレマイオス朝も、アレクサンダー大王の部下プトレマイオス(マケドニア出身のれっきとしたマケドニア人)が統治することから始まった。
世界が統一されていくがごとき勇猛で強烈な軍と王の勢いは、「彼があのまま生きてたら…」という想像をする余裕をすら、のちの我々に与えてくれている。
カエサルがあと5年、信長があと10年生きてたら…という夢想のことを、現代でも「ロマン」と呼ぶ。
語源はカエサルが潰えた「ローマ」だ。
「アレキサンドロスン」とかいう言葉になってないのは残念だ。
(“▽”)(“▽”)(“▽”)(“▽”)(“▽”)(“▽”)
1日1個、一年続けたら自動的に少しだけ賢くなるんじゃないか実験。
デイヴィッド・S・キダーとノア・D・オッペンハイムのベストセラー。小林朋則氏訳。
歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野から、365日分の知識。
この本を読みつつ、知ってるようで知らなかったこともちゃんと知りつつ、ああそうなんだね~なんて思いながら、少しだけ書くことを続けます。最低限、「360ページ以上ある本を読んだ」の事実が残れば、それでいい。「教養が身につくかどうか」なんて、知ったことか、と。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365