見たもの、思うこと。

『ROME』を見るぞ

投稿日:2017年4月3日 更新日:

 

ローマ人の物語、遅々として進まないのですが読み進めてます。

ローマ人の物語は、一日にしてならず。

ヤット・コレカラ・ガイウス・ユリウス・カエサル

 

 

今日、本屋さんへ行って、目の端に入ってしまったのはこれでした。

嘘でしょ?塩野先生…。

今年に入ってから、古代ローマ人のことを常に気にしながら生活している私なんですが、Huluに、こんなのがあるではないですか!

『ROME』

ゲーム・オブ・スローンズもやってるHBOの作品。
R-15指定です。

壮大なる古代ローマの物語。
もう、制作されたのは10年も前なんですね。

実はやってるのを見つけたのはもう少し前なんですが、いや、俺まだカエサルんとこ読んでないし…と思ってスルーしてたのです。

どうやらシーズン1の第1話は、カエサルのルビコン渡河あたりから始まるという感じだったから。

本読んでからの方が物語はわかりやすいだろうし、今、皇帝アウグストゥスのところを読んでるんですが、ドラマではまだ少年でした。

いやぁ、この、一つ始めると周りのものが目に入ってくる感じ、いいですねえ。

いいなぁ、Huluは。

 

カエサルについての史実

「カエサルは癲癇(てんかん)だった」という説があるらしくドラマでは採用していますね。

才気煥発でありながら孤独な独裁者の裏面、というか。
天才の抱えていた苦しみ、というか。

いやぁ、「ローマ人の物語」

には、そんなこと一言も書いてなかったぞ…?

後代の歴史家が、それを記しているようです。

トランクィルスが書いた「ローマ皇帝伝・第一巻 カエサル」やプルタルコスの「英雄伝」には「突然失神することがよくあり、いつも夢にうなされていた」とか「癲癇に二度ばかり、執務中に襲われたことがある」と書いてあるそうです。

が、「ローマ人の物語」の塩野七生先生は「そんなに有名ならば同時代人であり、手紙魔でありカエサルの親友であり政敵でもあったキケロが、それを一言も書いていないのはおかしい」と、不採用にされているみたいです。

ところが2年前、ロンドン大学の医師チームが「カエサルは軽度の脳卒中」という研究結果を発表しました。

カエサル、軽度脳卒中を繰り返し発症か 英研究
 http://www.afpbb.com/articles/-/3045562

カエサルの統治時代、てんかんは「神聖な病」とみなされていたため、このことが彼の病気の診断に影響した可能性があると研究チームは説明している。

 

医学的な根拠というよりは「そう書いてあるところからはそう読み取れる判断をした」以上のことはわからない記事ではありますが、「神聖な病」だったんですね癲癇て。

確かに、「よくわからなさすぎて神秘的扱い」されてしまうのはわかるような気がします。

私も実は癲癇もちで、20代の頃にはたまに発作を起こしていました。
周りの人に迷惑をかけたこともありますし、ホテルのバスルームに続く廊下で倒れていたこともあります。

26歳の時に突然始まった私の「神聖な病」は、生活の改善で治りました。
それは、「睡眠不足すぎ」「タバコ吸いすぎ」が原因でした。

体力を過信して「2日寝ないで遊ぶ」「1日2箱くらいタバコを吸う」みたいなことを繰り返していたのです。発作が起こった日の記憶を、曖昧ながら思い出すと、上の二つのうちどちらか一つ、または両方が必ず当てはまるということに気づきました。

 

そしてそれを、両方、やめたのです。

今思えばばかばかしいくらいに普通のことですが「タバコを吸うのを控える」「徹夜は1日まで」と決めると、発作は起こらなくなりました。

しばらくして、私よりもっと症状の重い症状を持つ知り合いがあっという間も無く発作で死んでしまいまして、彼女は不摂生というわけではなかったのですが、わかっているなら体は大事にしないとな、と固く受け止め、現在に至ります。

カエサルほどの重労働・長期遠征・全体思考をしている人なら、脳は常にフル回転だったでしょうし、とにかく軍事行動だけでなく政治全体、共和国全体を考えその上で、事実上の帝政の礎を作る法制を整えていく策略まで神経を張り巡らせておかなければならなかったわけですから、一言に「心労がたたった」などとは言えないかもしれません。

今の医療になど比ぶべくも無い時代。
体躯の頑健さは、そのまま「政治的な強さ」にも直結したでしょう。

最高権力者の重篤な病は、巧妙に隠蔽されたでしょうし、またその方が、ドラマとしては盛り上がる要素になりますね。

急に思い出しましたが「独眼竜政宗」こと伊達政宗。

眼帯をした姿は映像作品の中でじょじょに採用され、1987年のNHK大河ドラマ(渡辺謙主演)で採用され、「本当にそうだった」「そういうイメージ」「もうそれでええやんけ」などという感じで定着したようです。

フィクションが、いつの間にかさも史実のような印象を持っていく、ということは、ありえるんですね。

『ROME』、第1シーズンの最終話は「カエサル暗殺」。
この日、空にはハレー彗星が待っていたと言います。

楽しみが増えた。

急がず観れるのがhuluのいいところ。
とは言え、消える前に見終わらなければ…。

 







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