見たもの、思うこと。

テルマエ・ロマエからベン・ハーへの逆行

テルマエ・ロマエII (ビームコミックス)

今年に入ってからすっかり古代ローマ人な私なのですが、今さらながら、大ヒット漫画、『テルマエ・ロマエ』を読んでいます。日伊浴場比較文化論の金字塔。

もちろん同作品が、古代ローマのテルマエ(浴場)を扱った日本がらみの作品であることは知ってました。映画も、テレビでやってたのをちらっと観たこともあるし。このあいだ、作者のヤマザキマリさんが出てたアナザースカイも偶然、ちらっと観ました。

2017.04.14 ヤマザキマリさん フランス/パリ
http://www.ntv.co.jp/anothersky/contents/2017/04/post-1925.html

 

映画は、Ⅰ、Ⅱも共に、Amazonプライムにあるので、ちゃんと順に観ていこうと思ってます。

実はもっと前に、『テルマエ・ロマエ』全巻を買ってはいたんですが、読めなかった。

なぜ読めなかったかというと、第1巻の1コマ目に「紀元128年 ローマ」と書いてあり、次のページに「見たまえ!このローマの街を! ハドリアヌスが皇帝になって以来 次々と斬新な建造物が増えだした…」と書いてあったからです。

 

ハドリアヌス…?

いや、まだ私、ヴェスパシアヌスなんですけど…

という、極めて個人的な事情で「読んでるところがハドリアヌス帝(ローマ人の物語 第9巻 賢帝の世紀、それもハドリアヌスの頁)に差し掛かるまで、待っていたのです。

やっと最近、トライアヌスを経てハドリアヌスに達し、読み始めることができたのでありました。

 

 

めちゃくちゃおもろいやないかい。

ローマ人の物語の中でも何度も塩野七生先生が言及されているのですが、古代ローマ人の「お風呂」にかける情熱はとてつもないものでして、しかも「公衆」浴場を作るという発想は、規模・凝り方・継続性を考えると、古代ローマ人以外には日本人しか世界にいない、というくらいの共通点があるようです。

安く、しかも身分の差もなく使える大衆娯楽施設。裸の付き合い、ができる場所としても共通項が多いですね。

皇帝が湯気に混じって入浴していると、老人が壁のレリーフに背中をこすりつけて垢を落としている。なぜお前はそんなことをしているのだ?と皇帝が問うと「わしには垢すり用の奴隷を雇う金もないじゃ。帝国に、体がこんなになるまで尽くしたのに」と老人は言いました。その顔を見た皇帝は、かつて自分の軍団にいた兵士長だったことを思い出すのです。そして老人に、奴隷を二人も、贈ったのでした。次の日からその欲情には、壁にすり寄る老人が激増したのだとかww

古代ローマにあった高層の建物(といっても4、5階)は今の世界と違って「上に行くほど安く価値が低い」んだそうで、それくらい、物の価値観は変わってしまっている部分があるにも関わらず、お風呂に関する情熱は、なぜか古代ローマと日本は似ている。この漫画の着想が、湧いてきてもおかしくないほどだとは感じます。でもそれを実際に漫画にしたというこの偉業。

 

それにしてもルシウス、物分かり良すぎないかwww

テルマエを通して、文化を理解するスピードがとてつもない主人公。
絵柄が可愛くて、平たい顔族(日本人)の描写が絶妙です。

そして小達さつき登場の回は本当におもしろかった(第4巻・19話)。
奇跡すぎる。温泉街のその旅館に。天才すぎる。運命すぎる。映画では、ちょっと設定、変わってるんですね。

そして最終巻に書いてあったのですが、作者ヤマザキマリさんは、あのHBOのドラマ「ROME」を見て、この漫画の着想を得た、のだそうです。しかもその「ROME」のセットを使って、映画「テルマエ・ロマエ」が撮影された、のだそうで…。こないだまで観てたやつやで…!!

『ROME』を見るぞ

カエサルは織田信長…?

あの有名なポンペイ。ヴェスピオ火山(ルシウスが富士山の壁画を見てそう思った)の大噴火によって、割と一瞬で絶滅し、灰に沈んだ街です。それだけに、その当時の生活がそのまま埋まっているそうです。ローマは今も大都会でしょうから、どんどん変えられ、古代の趣はほんの少ししか残っていないそうですね。

 

そういう火山があるからこその温泉、です。

イタリアと日本の環境は、かたや半島、かたや島国と違うものの、温泉の恩恵があったことは古代から変わりがない、という共通項がありますね。

思えば京都、いや奈良の飛鳥などは現在もまだ田舎ですから、古(いにしえ)の情緒というものを感じようと思えば可能です。歴史というのは皮肉なものですが、あのままこの日本の都がずーっと奈良だったら、今頃は大都会でスカイツリーすら聳(そび)え立っている場所になっているんですから、遷都って大事ね(変な結論)。

 

しかし今私は、『ベン・ハー』を見るという流れに…。

『ベン・ハー』は、『テルマエ・ロマエ』より100年ほど前の話。

『ベン・ハー』って、こんな話だったっけ。
『ベン・ハー』と言えば超大作。超大作と言えば『ベン・ハー』。
というくらいに、燦然と映画史にその名を刻む歴史ロマン。

 

リメイクされています。

↑とても良かったです。

戦車(チャリオッツ)競技の場面なんか、「GoProつけてるやん」的なアングルでの迫力ある映像。見事なCG満載です(エンドロールの製作陣が砂煙あげて進んでくるのは笑う)。

オリジナルの『ベン・ハー』は、セットもすごいんですけど、規模的にどうしようもない背景の部分は「絵」ですからね。かくも1959年に、よくこんな映画が作れたな、と。

「古代ローマ関連」は、結局途中からものすごく「キリスト教がらみ」の様相を呈して来ます。そりゃそうですよね、国教になって行くんだから。
牧歌的でありながら今への続く法体系を創始した古代ローマ人たちの歴史は、知っていて損はない、と心から思える素晴らしいものです。単に「歴史」とか「世界史」とかいう範疇のものではない。
『ベン・ハー』も、当たり前にユダヤ地域(キリスト教)側からの視点が色濃く、ローマ軍は「支配者」として描かれていて、普通は、現代の我々からしたら、世界に冠たるジーザス・クライストとその信者を迫害する野蛮な帝国、宗教弾圧をする傲慢な皇帝、という見方が普通なのかもしれませんが(第二代、ティベリウス帝の時代)、何を隠そう私は今年に入ってからすっかり古代ローマ人なのでw、ローマ建国800年の歴史を経て堂々と『ベン・ハー』入りしてますからね、その視点で言えば「まあ、そう言うけど頑ななユダヤの民よ、あんたらもねぇ…」という気持ちには、なります。

今後もこのブログでは何度となく言及することになると思いますよ。なにせまだ9巻ですし(今日10巻注文した)。

 

ガシャポンあったw
http://gashapon.jp/products/detail.html?charaid=16&prodid=16002

 

 

 

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