自論構築過程

「嫌なら見るな」は発信者が言ってはいけない言葉なのか

投稿日:2019年3月12日 更新日:

高岡蒼甫フォト&エッセイ 「はじめまして、こんにちは。」

「嫌なら見るな」という言葉で検索すると、ナイナイ岡村さんそしてフジテレビのことよりも上に、ニコニコ大百科における「嫌なら見るな」の項目が出てきます。

嫌なら見るなとは (イヤナラミルナとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
https://dic.nicovideo.jp/a/嫌なら見るな

そしてこのページが、各種・物知り顔で書いてあるブログよりも詳細にかつ広範にわたりつつ、「嫌なら見るな」の本質について説明してくれていました。

「嫌なら見るな」が有名になっているのは冒頭に挙げた、ナイナイ岡村さんのラジオでの発言ならびに謝罪、という顛末だったのかも知れませんが、なぜ「嫌なら来るな」や「嫌なら買うな」と同じような文脈で語られないのか、というところが謎だったりします。

それは、これが「テレビに関して」だったから、ということが言えると思います。
テレビは基本的にNHK+民放、無料で観てますし「好きで、ものすごく選択してそれを観ている」という意識が希薄です。
これがまず、「嫌なら見るな」と聴いてカチンと来ちゃう人の前提、のような気がします。

私はもちろん「嫌なら見るな」には賛成です。

もちろんっていうか、「嫌だけど見ろ!」って言われるのに比べたらかなり良いと思いますよ。

これを考察したくなる人たちは「嫌なら」の方に注目して、「どんな場合を嫌とするか」に着目してるんだと思うんです。

上に書いた「ものすごく選択してそれを観ている」とかっていうのも「観るという行動に関わる取捨選択の自由」みたいな、個人の権利とまではいかないだろうけど行動の自由に関わるようなイメージで、反発してるところがある。自由を奪われた感じがする、っていうことですね。

だけど肝心なのは「嫌なら」ではなくて「見るな」の方なのです。

見る・見ないという選択の話ではなくて、「見・る・な」という『言い方』の話なんです。

「嫌なら見るな」に反発をいっさい覚えない人は(私もそうですが)、「嫌なら」の方に思考の重心をとても重く置いています。
割合で言うと98%くらい。

「嫌なら」がつくことには「見ない」「やらない」「行かない」「食べない」などの否定的な表現が来ることがすぐにわかりますし、それはもともと常に自分が思っていることでもあるので、「当たり前のこと」にしか聞こえない。

反発してる人ってもしかして、仕事などに対する「自分が嫌なことをやらされてる」を自覚して、常にストレスを感じてるのかも知れない…。

「嫌なことはしない」なんてどう考えても当たり前すぎて「前へ進むためには前へ進め」って言われてる感じの、体操にもできないくらいの当然さがありますよね。

だけど、上のナインティナイン岡村氏の発言からの一連は、まるで「口は災いの元」と言わんばかりの報道と情報で、溢れていました。

なんでこんな単純な、当たり前のことで荒れたりするんでしょう。

それにはまず、クレーマー的な主張(クレームは本来「主張」という意味ですが)の存在が認められますよね。

フジテレビの一部に対する俳優さんの苦言(普通なら単なる個人の感想の類とも言える)に対して、「見るな」という表現も使ってないにも関わらず趣旨を端的にまとめられてしまって「嫌なら見るな」というフレーズ化にまで進んでいる。

別の言葉で別の言い方してるんだから、問題にはなりにくいはず。
普通は、そう考えますよね。

…だけど、そうはならなかった。

 

つまり、文脈。

そう、コンテキスト(文脈)なんですよ。

つまり単体で「嫌なら見るな」という語句を見つめるとなんの感情も湧き上がってこない。
そらそーやで、自分もそーしてるで、くらいにしか思わない。

だけど、

例えば

A「あの放送するあの放送局、あの番組はマジでクソ」

B「見いひんのやったら見いひんかったらええのよ。」

C「じゃあお前の出てる番組も見ないからな」

という流れになっていってしまってるのは、そもそも登場人物に「批判も称賛もそもそもニュースになる」というヴァリューがそもそもあるから、ですよね。そもそも。

そしてA→Bの間には、抜き差しならぬ「日韓問題」が通奏低音のように横たわってる感、あります。
Aの発言に反応した時点で、もう炎上や謝罪は見えてきてしまう、というくらいのニュースヴァリューが、すでにあったわけです。
やはりスルーのみが正しかった。

なので、A→Bのような文脈が存在しない限り、「嫌なら見るな」は「自分の好みに合わない場合は、避けて通った方が人生を豊かにするには便利よね。それって知恵よね」くらいの意味しかない。

もちろん、なぜか勝手に社会的正義の番人と化す人たちというのが必ずいますから、100%避けることは不可能です。

 

思い出しました。

「こっちは金払ってるんだぞ」を匂わせば提供側が折れると思い込んでる輩にも、「今すぐお前は有料会員をやめろ」と宣告したい。

とあるニコ生番組の中で、「嫌なら見るな、などと情報発信側が言ってはいけない」というお説教じみたコメントがあったことを覚えています。
それはもしかしたら、すべてこの世にある文脈は同じ結果をもたらす、と過剰な心配をなさっているタイプの御仁による、親切心から発せられたものだったのかも知れません。

かりに、そうではないと仮定して…。

そのコメントがあった瞬間、情報提供側(番組ならびに主催者及びプロデューサー)は、「嫌なら、今日は見なくてよろしい」と発言する私と「嫌なら見るなは言ってはいけない言葉だ」とクレーム(クレームは「主張」という意味)をつけてくる人の会員費と、天秤にかけるのかな…?ということまで考えました。

私は当時、番組に呼ばれて番組で話している立場だったので、番組が良くなればいいなぁ、とは常々思っていました(当たり前ですけど)。
あらゆる番組が時間を経て継続していく中では、「ノリが合わなくなってきた」と考える人がいるのも当然です。
脱会者がいても、これも当然。

視聴者が持つ「思ってるのと違う」という理由、これは至極まっとうで、大切にしないといけない感覚です。

なので「なんだか違うから退会します」は、選択として素晴らしい。
尊重されるべきです。

でも、それに番組側が、必ずしも迎合したりはしないでしょう、それも当たり前ですよね。

「色々変えながら継続していく中で、もしかしたらタイミング的にまた、あなたが面白そう!と感じることがあるかも知れない。そしたらまた、見てみてね!」と言うしかない。脱会者の全ての感覚に合わせるのはもっとも愚である、と私は思います。

去り際に偉そうに説教してくる脱会者など、無視すべきです。
そんなに会員費が惜しいなら貯金しとけ。二度と近寄るなな。

…いや、ずいぶん脱線してしまいましたけれど、そんなこと言いながらも気になるのがメディアですし、テレビですし、ネット番組ですよね。

 

見る側も矜持を持たないといけない

そーっと見ることなんていくらでもできるし、コメントするとかクレームつけるとかもせず、圧倒的大多数の視聴者が「何もせず」を選択して、静かに見てくれてる。

番組やスターやタレントや出演者に「コメントできる」「直接届く」時代になったからこそ、「嫌なら」はもちろん「見るな」の方も、「覚悟」は大げさかもだけどちょっと考えていかないといけなくなってる、ってことは確かなような気がします。

自分の可処分時間を、どう割り振るのか。
自分の趣味に使う感情を、どう消費するのか。

例えば「嫌なら見るな問題」で午前中に許容量の60%くらい怒ってしまったら、もう夜には怒る気力は残ってません。
そんな日に、何かあったらどうするんですか。
余計なことで、感情を左右されるような文言には、出来るだけ触れてはならないんです。

「怒らないこと」もそうですけれど。
ああ、また大きく脱線していきそうなので、この辺りで終わりに向かいます。

 

「嫌なら見るな」は。

・単なる言い方。
・その内容は普遍的には正しく、局所的には不適切。
・これが問題化される時はその底に(文脈)に、抜き差しならぬ別問題が絶対にはさまってる。
・TPOが違うのにそれに反発したくなる人は、その文脈を理解していない可能性がある。
・言い換えるなら、

「自分の好みや今日の気分に合わない場合は、避けて通った方が人生を豊かにするには便利よね」

 

 

以上です。

 

【追記あり】怒らないこと







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