あまり、徒歩では訪れたことのない場所を歩きました。
東京の街は、古いと言っても奈良や鎌倉ほど古くない。
古くないからこそ、残っているものも多いですよね。
でも大空襲や震災はすさまじかったので、意外に無い。
そんな中、失なってしまわれたものも多いわりに「残そう!」とか「復活させよう!」という意気込みを持った人(ヨソモノも含む)がやはりかなり多いので、例えば古民家を再生してカフェにするとか蔵を大胆なビストロにするとか、そういうのが楽しかったりもするという特徴があります。
ここも、そういう街(通り)でした。
歩いていると、お風呂屋さんがあって。
へええ、いいねえ、なんて。
その昔、お風呂の値段はうどん一杯と常に同じだった、なんていうのを聞いたことあります。
今現在、東京の銭湯の入浴料は、東京都浴場組合によって協定で決められているそうです。
都内の約650軒が、それに従っている。
スーパー銭湯などの複合レジャー施設などは、価格設定がまた異なってくるのだろうけれど、大人(12歳以上)が、480円。
「うどん一杯」というより、「牛丼一杯」「親子丼一杯」と言った方が近いかもしれませんね。
ちなみに大人用の都内共通入浴券の回数券(10枚)は4,300円だそうです。
通りかかった銭湯は、ここ。
アクアガーデン三越湯
http://www.1010.or.jp/map/item/item-cnt-107
中には入っていませんが、その脇に立っていたものが異常に気になったのです。
これ。
なに、これ?
街にある、昔の痕跡を残すものが目の端に入ってしまうことがあります。
昔の橋脚の一部とか。
お城の石垣の一部とか。
川の岸壁のはしごの一部とか。
これは、何だ…??
ストリートビューをキャプチャしてみると…。
こういう感じ。
何なんだろうこの、ほかから独立した感じ。
この、どの建造物ともよく見ると触れ合わず、時代の差を感じさせながらしかもコンクリの堅牢さを誇示する頑固ジジイのような佇まいは。
この妙な気高さは。
さらによく見ると…
「国威宣揚三光協和会 昭和十二年十一月三日建之」
と書いてあります。
これ、どうも、「旗を立てる台」だったようですね。
ここで、昭和12年、日の丸が掲げられていたらしい。
国旗掲揚台。
「国旗掲揚台」で検索してみると、
深川にも立派なのがある。
ブログに書いている方がいらしゃいました。
第三十六回「国旗掲揚台は残った」
https://www.kikaku-sembei.co.jp/2018/07/26/fukagawanosusume-36/
こういうのも左翼の平和主義のおばさま方とかが見ると脊髄反射で「軍国主義の負の遺物!」「残酷な帝国主義!」「軍靴の音が聴こえる!」「子供たちを戦場へ送るな!」とか言うんでしょうかね…国威っていうのは宣揚しないといけなかったものだったんだな…という感じがしてきました。
ちなみに「宣揚」というのは…
せん‐よう〔‐ヤウ〕【宣揚】
[名](スル)広く世の中にはっきりと示すこと。「国威を宣揚する」
(デジタル大辞泉)
だそうで、ほとんど「国威」とセットでしか使わない言葉のようです。
また、何らかの区画整理や整地や建て替えの際には、どこかへ撤去されたり壊してしまうものかもしれません。
ひょっとしたらヘタクソな自動車が突っ込んできて、壊れてしまうかも知れないし。
車やバスでは気づかないことが、歩いてみると見えてくるものですねえ。
これもすべて今日、加山雄三(敬称略)と高田純次(敬称略)の散歩している番組を見たせいです。
高田純次「じゅん散歩超DX」で加山雄三と都内歩く
http://natalie.mu/owarai/news/204547
記念に写真を撮ってもらったんですが、あまりにも自分が変な感じなので、おもわずモザイクをかけてもらいました(サングラス以外)。
意外にでかいのです。