自論構築過程 ニュース手短に。

訃報は何歳くらいからが悲しいのか

投稿日:2020年12月13日 更新日:

デンセンマン ありがとう – デラックス・エディション

 

訃報を同じ日に3つ見て、ああ…そうなのか…と思いました。

「アナイアレイション」でも話題にしたのですが。

“除霊僧”織田無道さん死す、68歳 9日未明…がんで
https://www.sanspo.com/geino/news/20201212/geo20121205010009-n1.html

小松政夫さん死去 78歳 「しらけ鳥」「電線音頭」「親分さん」「なが~い目で」
https://mainichi.jp/articles/20201211/k00/00m/040/263000c

横山アキラさん死去 上方漫才トリオ「横山ホットブラザーズ」リーダー
https://www.tokyo-np.co.jp/article/73891

織田無道さんと横山アキラさん、年齢差に「20」の開きがあります。

やはり「突然の悲しさ」という意味では、この20年の差は大きいと思います。

88歳の大ベテランということは、あと2年で90。

近親者や近しい存在の人にとっては衝撃でしょうけれど、他の全世界の88歳でのご逝去にはほぼ何も思わないのと同様、そんなに「悲嘆にくれる」っていう感じには、ならないですよね、正直なところ。

理由は「88歳だから」です。

当然、98歳ならばさらに悲嘆の幅は小さくなるでしょうし、108歳ならばもっとでしょう。118歳ならば死んだことよりもそこまで生きてたことに驚きます。128歳だったらそれはちょっとご遺体を見せていただきたいとすら思う。

78歳も、今では早い部類に入りますよね。
日本の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳と言われています(これになんの意味があるのかはわからないけれど)。

80まで生きてても、長生きとは言わないことになっている。

そうなると68歳で亡くなるのは「めちゃくちゃ早い」と言わざるを得ない。

58歳、48歳、38歳、28歳。

年齢が下がれば下がるほど、「不幸」という二文字が大きくなってくる感じがあります。

なんだかブログの1エントリーを通じて、ものすごく不謹慎なことを書いている感じもしてきますけれど、誰だって死ぬんですし、自分がいつ死ぬかなんて正確にわかってる人、いないですからね。

その意味では「いつか死ぬ、それはいつか」みたいな雑談は、しておいて良いのです。そう思ってます。

てめー自身は死んだ人が残した呪いだの怨みだのを飯のタネにしてるくせに、こちらが「死についての雑談」をしてると聞いたら「なんか重い」「なんか怖い」と、見下げて馬鹿にしてきた野郎がいたことは、おそらく一生忘れないでしょう(蛇足です)。

何歳くらいから悲しくないのかな

自分の年齢を基準にして、まず「今日明日に自分が死ぬということはない」というベースを感じとった上で、上に昇る・下に降りるで想像してみるのもいいでしょう。

「30歳の人は、まぁ、あと倍、60になったら人生、もういいのかもな」とか、思ってしまうこともあるものです。だけど現役の60歳を見ると、とてもそんな境地になってるとは思えない。まだまだです。

残り時間という意味では、現在80歳の人は「今日明日に自分が死ぬということはない、ということもないか」という感じなのでしょうか。なってみないとわからないけど、ものすごく淡々としただけの、泰然自若の境地に入っているようにも、思えない。

ただ、80歳の人は60歳や70歳で死んでないから80歳になれているわけで(当たり前だ)、よくぞここまで生きてきた…という感慨はお持ちでしょう。

だけど「もし60歳で死んでたら…」ということを、想像する意味はないんですよね。

今20歳の人でも「ああ、もし4歳で死んでたら」は、場合によっては考えることもあるでしょうけど、「もし死んでたら今、自分はどうなってるか」は想像のしようがない。死んでるんだから。

自分以外の世の中の変化を、考えることくらいしかできない。

なんだか同じ日に接した訃報に、20年の開きがあるということになぜか、妙に引っかかってしまっています。

有名な方達なので、その名前だけで判断して、もちろん残念には違いないけれど、年数を見たら20年違うんですよ。2年じゃない、20年。

個人差がありすぎてなんとも言いようがない、というのが本当のところです、人の死は。当たり前ですが。

厳密に言うと、「人の死はみな同じ」なんだけど、そこの至る道程が、全て違う。
「死ぬ」ということ自体には、個人差もなく差別もなく完璧に平等です。
100%、必ず訪れるという意味で。

有名だから悲しい・無名の人の死は悲しくない、というのは、生きている側が持っている情報に依拠するだけの、勝手な「ネタバレ」に近い感覚でしょう。

人は、死を悲しむのではなく「死の理由」を悲しむのかも知れない。

今回、一番年下で亡くなってる織田無道さんで68歳。
ご病気とは言え、そこまであと20年か…というところが視野に入ってきている自分としては、「まぁそんなものかもね…」とも思いつつ、「基本的に年下は悲しく、年上はそう悲しくない」という訃報への反射はこれ、普遍的なものなのかなぁ、と思ったりしたのでした。

 







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