ニュース手短に。

けっきょく老人暴走自動車はどうすればいいのかわからんぞ?

 

池袋で交通事故があり、その運転者が87歳の高齢、さらに被害者が若き母子だったことで、世間の大きな注目を浴びることになりました。

東池袋自動車暴走死傷事故
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B1%A0%E8%A2%8B%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E6%9A%B4%E8%B5%B0%E6%AD%BB%E5%82%B7%E4%BA%8B%E6%95%85

加害者が元官僚で社会的地位のある人だったため、「現行犯逮捕されないのはおかしい」「上級国民」などの、どちらかというと「余計な波紋」がめったやたらに大きくなりすぎているきらいがあるような、そんな気がします。

これは「貧富の格差」と「陰謀論」が危険な配合でないまぜになった、一番「あおりやすい可燃性素材」なので、ここまで炎上し続けても当然、と言えるところでもあるようです。

だけどやっぱり、もっとも大事なポイントは「アクセルとブレーキが適切に操作できないレベルに達した人が、フツーにクルマに乗って交通量多めの街を走っている」ことでしょう。

むろんもともとは乗ったって構わないし個人の権利ですけれど、それで殺人事故を起こすようじゃあ、それはアウトですよね。

歳をとると認知力が低下して、「安全かどうか」への反射が鈍るでしょう、まずは視力か。
事故は、誰しも起こそうと思って起こすわけではないけれども、不測の事態に対処できる最低限の反射神経と筋力は保持していないと「歳なので…」はぜったいに事故の言い訳にはなりません。

だけどそもそも、スマホの操作やDVDの録画、および様々な新しい機器やサービスなどへの対応など、「えーっと…えーっと…ここは…なんだ…見えないな…LINE…?わからん…もういい…」とか言っている状態なのになんで自動車だけ普通に運転できることになってるのか。

それってやっぱり、ちょっとおかしいと思うんですよね。

なので、今は高齢者には免許の更新時、「高齢者教習」が義務付けられています。

警視庁
高齢者講習(70歳から74歳までの方の免許更新)
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/menkyo/koshu/koshu/under74.html

そして75歳以上には、この「高齢者講習」の前に、
認知機能検査を受けなければなりません。

認知機能検査は、

・時間の見当識
・手がかり再生
・時計描画

に関するテストなのだそうです。

点数によって

「記憶力・判断力が低くなっている(認知症のおそれがある)」
「記憶力・判断力が少し低くなっている(認知機能の低下のおそれがある)」
「記憶力・判断力に心配がない(認知機能の低下のおそれがない)」

という判断基準で、
もし認知症であると診断された場合には聴聞等の手続の上で、運転免許は取り消し・または停止の処分が下されます。

先日聞いたのですが私の親もこのテストを受けて(75歳)、90点だったそうです。

「手がかり再生(イラストを覚える。短期記憶のテストか)が難しかった。」と自己における改善すべき(できるかどうかは別にして)問題点にまで言及していたので、ああこれはまだ大丈夫なのかな、と思いました。

合格ラインは70点で、このテストは「何回受けても構わない」のだそうです。
落ちても落ちても何回も受験するというそのことじたいが認知症の初期症状のような気がしないでもないですが、こういうチェック機能が、行政にはあるんですね。

 

だけど、だけど、悲惨な事故が起きる。

事故の件数からすると実は高齢者よりも10代・20代の方が多い、というのが、データから見るとわかります。

死亡事故の場合、その数じたいは右肩下がり(10年前と比べると半分以下になってる)。

その中で、上にある二本の線(赤とピンク)が80歳以上と10代です。
まさにデッドヒートなんですが、「高齢者の事故が多い」と、比較して言うことはできますが「増えている」とは言えません。だって減ってますから。

警察庁・平成27年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況について

やっぱり10代・20代が起こす事故と、80歳以上(70歳以上でもいいけど)の起こす事故は、その原因における根拠が違いますよね。質が違う。

もちろん、事故において最重要なのは「結果」です。

どんなに数が増えても、世代がどの辺りであろうと、起こる事故が全て「海に単独で落ちる」「垂直に爆炎が上がって消失する」「とにかく死ぬのは運転者だけ」「勝手にドツボにハマる」みたいな、被害が自身に限定されるものならまだ良いんです(それでも別の問題はあるだろうけど)。

現実の事故では、被害者が生まれてしまうという悲しみと怒りがありますから、やはりどんな事故であってもリスクは下げた方がいいに決まってる。悲しいのは「危ないかどうかの判断が、昔はできてたのに今はできなくなって、「罪の意識すら希薄」なじい様ばあ様たちが、殺人者になってしまうこと、です。

10代20代の無責任で無謀な、ただイキってるだけのアホが起こす事故は、キツく反省する機会が与えられるし、償う時間もある。被害者にしてみれば若者でも老人でもどちらでも同じですが、「社会制度でなんとかなったのではないか」と思えるのはやはり、高齢者が無意識に迫ってしまう事故、でしょう。

つまり、「危ない老人は車の運転はしないほうがいい」と、みんながちゃんと思ってる社会。

そこで、出てくるのが「ジジババから免許を取りあげろ!」という意見です。

たとえば75歳以上の国民男女、全員から運転免許証を剥奪。
または次の誕生日で永久失効。

総務省統計局によると、

(平成)26年には12.5%と初めて8人に1人が75歳以上となりました。

そして国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、

平成47年には65歳以上人口の割合が33.4%、75歳以上人口の割合が20.0%となり、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上になると見込まれています。

 

ですって。平成47年って令和何年よ??

総務省統計局
人口推計(2018年(平成30年)10月1日現在)
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2018np/index.html

2000万人を突破する75歳以上が一気に自動車を運転しなくなる。
そりゃ、事故は減るでしょう。

免許失効を「65歳以上を対象」に引き下げたら3000万人を超えます。

それってほんとに解決策、なんでしょうか。
事故は減る、確かに。

車に乗らない限り、車の事故は起こりません。
そうですよね。
牡蠣を食べない限り、牡蠣に当たることはないのと同じ。

だけど、「それ以外」はどうなるんだろう、という問題ですよね。

3000万人以上の65歳以上から免許を取り上げて、生活はどうなるんです?
いわゆるQOLはどうなるの。

ここで出てくるのは「田舎では車なしでは生活できない」というやつ。

たまに「田舎と都会の違い」というのが話題になりますよね。

「駅から15分」のイメージが、田舎と都会ではまるで違います。
そう言えば自分も田舎に住んでる時、あの15分ほどのホームセンターへの道、歩いて行くなんて考えたことすらなかった。

駅から15分、街灯がなくなりガードレールもなくましてや深夜、一人で歩くなんて絶対にダメですレベルな土地がたくさんある。襲ってくるのは人間だけじゃないぜレベル100。

お買い物、どうやって数キロ(あるいは十数キロ)を荷物抱えて歩いて帰るんです?
タクシーで行って買いだめしろ?
宅配のみで暮らせ?
親類を頼れ?

実際は、自動車を自分で運転するしかない。
クルマがないと病院にも買い物にも寄り合いにも義理ごとにも行けない。

 

これがまったくの現実です。

「そんなことと引き換えに、死亡事故を起こされてたまるか」

これも正しいんです。

未然に防ぐという意味では、クルマに乗らせない。
じゃあ、乗らなくなった高齢者は、家で干からびて死んでてもいいんですかね。
それは殺人とは呼ばない?
「その代わり」はまったくなくていいんですかね。

やっぱりここで、
「社会としての制度が必要」となってきますよね。

問題から出てくる大まかな方向は、今ところ大きく言って3つ。
乱暴なものを含めて。

1、免許を取り上げる
2、まとまって住まわせる
3、運転しなくても良いようにする

1はもう出てきました、はっきり言っててっとり早いけど、それを一律の網にかけるというのは、いささか現実味にかけます。まったく認知能力・身体機能が衰えた75歳もいれば、ぜんぜん大丈夫な85歳もいるから。

年齢で切って免許を剥奪する、は効率の良い方法かもしれませんけど、やっぱりダメです。
自分が加齢した時のことを想像すらできない人らが吠えている、非現実的な策だとしか思えない。

で、
2「スマートシティ」っていう発想が出てきました。

すでに国土交通省も

スマートシティの実現に向けて
http://www.mlit.go.jp/common/001249774.pdf

という指針を出しています。
スマートシティ自体は、エネルギーの効率的な利用・AIを導入して自動化された仕事など、将来的に科学技術をどう、暮らしにつないでいくか…というようなことなんですが、ここに「どこにどうやって住むか」が密接に絡んでくるわけです。

送電線とかモビリティ(移動手段)とか、山間にバラバラに1軒、あそこに1軒、と住まれてると効率という意味でとんでもなく悪い。バスや電車の廃線問題と一緒で、断ち切れないぶんの負担は誰がするのさ!?という問題になってくる。家一軒、ややもすると高齢者1人のために、電柱数十本建てるの?っていうことになりかねない。大した想像しなくても、すぐに自治体が破産します。

 

都市部に、集まって住んでもらって、便利で快適な生活を送ってもらう。

もちろんそこに「先祖代々の土地」という、イスラエルとかと同じような土地神話(あるいは信仰)が立ちふさがってくることは想像に難くないですよね。

道路拡張で立ち退きをお願いする場合ですら膨大な時間と費用を要するのですから、「都市部へ移って住んでください」には、どれだけの説明が必要になるんでしょう。わからん。いわゆる「コンパクトシティ計画」は今後、あらゆる自治体で検討され実施されることになっていくと思われます。

なかなか、乗り越えられない壁、です。
「住居移転の自由もあるんだからこだわらず引っ越せば??」は、都会に住む人らが身勝手に言う策に思えてきます。

関係ないけど「アドレスホッパー」って最近見かけますけど、なんとなく不潔じゃないですか?どう?

便利で、必要なものは全て徒歩圏内にある場所。
明るくて、しかも静かで、終の住処として最適な場所。

そのイメージが素晴らしければ、実現は可能だと思います。

もちろん、絶対にゆずらないヘンクツだっているから、その人らの権利もしっかり守らないといけないんだけど。

それを含めて「3、運転しなくても良いようにする」なんですよね。

つまり老人暴走自動問題は、個人の資質や衰微、または才能とかの問題ではないんだ、と思います。

「社会」が変わっていく過程で改善されていくべきこと、というか。
社会を変えていくという意気込みで考えていかないと、絶対に解決しないことなんですよ。

老人が車を運転しなくても済む社会って、いったいどういう社会だ!?っていうことですよね。

老人が何百万も払って高級車に乗る、それは、悲惨な事故のリスクがある。

それならその何百万(ちなみにプリウスは250万〜320万くらい)に自治体から補助をプラス、出したりして、タクシー・バス充実に転換できないか…とか。もちろん、その場合はタクシー運転手さんも高齢になりすぎる前に引退してもらわないと困りますけど。

 

悲惨な事故に実はべっとりと貼り付いている、別問題。

やはり老人が悲惨な事故を起こす…その時に引っかかるのは「車を売った人って、売ったらそれっきりだよな…」っていうところなんです。

売ってしまえば車屋さんは、購買者・運転者が事故を起こそうが誰を轢(ひ)こうが、いっさい関係ない、責任ないっていう感じですよね。法律的にも。

もしショールームへ見にきた老夫婦が二人とも、手も震え契約書もろくに見えず1m歩むのに1分かかるほどの老衰っぷりを見せていたとしても、売るでしょう。きっと売るでしょう。

この、「老人には人気のプリウスが売れるのだ!」みたいな、そうでなくてもそういう傾向、これもおかしいんですよ。「自動ブレーキついてっし!」みたいなの。

車屋さんにも販売時の、「購入者の状態を報告する義務」みたいなものがあってもいいんじゃないか、とかね。
そんなことも思います。

ほんと、老人・暴走・自動車、と考えていくと、それぞれの問題がバラバラに存在するように思えますけど、これって「政治」的な問題というか、社会に影響を与えて変えていく、政治や法律の力で変えていくって必要だなぁって思います。

 

つまり法律を変える必要が出てくる。

こうやって、「政治」について連結して考えていく、ってことですよね。

他国に対して強い言葉で避難して「政治問題」「外交」とか言ってる連中が、恐ろしく幼稚で短絡な「たんなる勘違い俺様野郎」だと、こういうところからも思ったりします。彼らは言いますよ、「老人は殺せ!」とか。「早く死ねばいいんだよ!」とか。お前、自分が高齢になったら、どうするの?まずはお前の親、どうするの?

 

 

 

 

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