2023年5月1日にオープンした、
Official Community Web Site
「PERSONAL JESUS ONLINE」。
https://personaljesus.fans/
有料会員になると期間限定公開で貴重な映像やインタビュー記事を観る事ができたり、もはや情報が希薄になってしまっている氷室京介成分を摂取できる、貴重な場となっている。
最後の公演からすでに7年が経過し、【氷室京介展 ～揺るぎなき美学と挑戦～】も大阪で開催されたきり東京での開催は中止に（あの盗難はどうなったの？）。
現在では毎年、全国の蔦屋書店のエキシビジョンで記憶を繋ぎ止めている状況だ。
氷室京介エキシビジョン、全国9店舗の蔦屋書店にて巡回開催決定
https://www.thefirsttimes.jp/news/0000185639/
「卒業できない」は素敵なキャッチコピーだったが、だんだん「卒業どころか廃校になってしまわないか」という心配が増加してしまっている。
そんな中、静かに（ここ大事）ファンとのつながりを維持し、毎日変わる音楽（sound cloudへのリンク）や写真など、工夫を凝らしてくれている、スタッフさんの苦労が偲ばれる。
一応「ネタバレ注意」とタイトルには掲げているがサイトオープンから1ヶ月も経過し、そもそも情報としては公のものなので、これを読んで「ネタバレした！気分が悪い！」とか文句を言われても知らない。私の知ったことではない。
では、進めましょう。
この「PERSONAL JESUS ONLINE」の中に、「KYOSUKE HIMURO MASTERS」というクイズ企画ページがある。
初月（2023年5月）は、「LAST GIGS編」（6月に「SOUL STANDING BY～編」が追加）。
2016年に最後のライブとなったドームツアー「LAST GIGS」にまつわるクイズが10問設置されていた。
何度挑戦しても「90％（9問）正解」にしかならないことに疑問を抱き、「ネットで簡単に検索してたどりついた答えこそ、怪しいのかも…！」という結論に達したことをここに記しておく。
その、問題の問題とは、こういうものだった。
氷室京介は「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」を含めて東京ドーム公演をソロとして何公演行った？
9公演
11公演
12公演
この3択。
「ソロとして」ということは、BOØWYのLAST GIGSとしての2回（1988年4月4日・5日）を除くわけだ。
さっとネットを検索して出てくる答えは「12」。
ところが、何度挑戦しても「90％（9問）正解」にしかならない。
原因はなんだろう…。
ネット記事にある「12公演」が間違っていたのだ（間違っていた、は正確ではない言い方。後述）。
以下の音楽ニュース配信サイトを、見てみた。
rockin’on.com
氷室京介、35年間のライブ活動に幕！ 「今日が一番最高」
https://rockinon.com/news/detail/143505SPICE（イープラス）
氷室京介 35年のライヴ活動の集大成、東京ドーム最終公演で35曲を熱唱「今日が一番最高」
https://spice.eplus.jp/articles/57639billbordJAPAN
氷室京介 35年に及ぶライブ活動に1つの幕……感涙と悲涙が溢れかえった超満員の東京ドーム最終公演
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/38137/2エンタメOVO
氷室京介 35年に及ぶライブ活動に1つの幕……感涙と悲涙が溢れかえった超満員の東京ドーム最終公演
https://tvfan.kyodo.co.jp/music/news-music/1051433まんたんWEB
氷室京介：東京ドームで35年のライブ活動に終止符 最終日に5万5000人が熱狂「今日のドームが最高」
https://mantan-web.jp/article/20160524dog00m200007000c.html
これらの記事は、同内容が各メディアサイトに配信されており、すべて同文だ。
プロのライターの方がライブルポを実地に鑑賞して書き、その文章を書くメディアが買う→配信という形である。
なので元が間違ってるとすべての音楽サイトで間違っているという、当たり前の事が起こる。
氷室京介最後のライブのニュースの配信がこんな少ないはずはないので、配信されたメディアはもっとあったはずだし、もう配信が終了したページや、サイト自体が廃業したと言うパターンもあるだろう。
唯一、上掲のサイトでお名前があったのがSPICE編集部の望木綾子さん。
SPICE編集部／フリー編集＆ライター
音楽サイトやフリーペーパーの編集として主に邦楽アーティストを担当。
この方がこの記事の執筆者だったかどうかはわからないが、この記事の「間違い」は本文ではなく、最後のドーム公演を迎えるにあたり、概略として書かれた注釈部分にあった（紙幅の関係か、この概略部分が端折ってあるサイトもある）。
いわく
※東京ドーム公演はBOØWYとして2公演、氷室京介として12公演の計14公演行っています。この公演数はソロアーティスト史上最多記録。
ということで、後段の「ソロアーティスト史上最多」は正確だ。
グループとしての公演、回数でいえばKinKi Kidsがすごい。
最年少公演なら安室奈美恵、最年長ならポール・マッカートニー。
だけどソロアーティストとしての最多は氷室京介なのである。
で、それは何回なのか！？
あんなにはっきり「BOØWYとして2公演、氷室京介として12公演の計14公演」て書かれたら普通は「ああ、そう。そうなの」で納得して終わりだ。
それで「ああ、最多なの。すごいわね。そうなの」っていう感じ。
「ほんとか？ほんとに12回か！？」とかは思わない。数えたりしない。
全公演行った人でも「まぁそんなものかな？」っていう感じだと思う。
だけどクイズには正解できない…！
ここで「謎の90％」に震えた人、多いと思う。
？？？？？
なぜ？？？？
公式サイトで、数えてみた。
もはやすべてが懐かしい。
衣装や歌唱の雰囲気までもが脳裏でスパークする。
KING OF ROCK SHOW “FLOWERS for ALGERNON”
1、1989.01.03
2、1989.01.04
NEO FASCIO ENCORE TOUR ARENA ‘ 90
3、1990.04.03
SHAKE THE FAKE TOUR 1994
4、1994.12.24
5、1994.12.25
21st Century Boøwys vs HIMURO〜An Attempt to Discover New Truths〜
6、2004.08.22
東日本大震災復興支援チャリティライブGIG at TOKYO DOME “We Are Down But Never Give Up!!”
7、2011.06.11
8、2011.06.12
KYOSUKE HIMURO LAST GIGS
9、2016.05.21
10、2016.05.22
11、2016.05.23
うん、11回だ。
では、なぜ「12回」という誤解が起こったのか。
公式サイトをさらに見ていくと、東京ドームのステージに出演した事があることがわかる。
それはソロになった年、BOØWYの「LAST GIGS」から半年が経過した1988年10月、ポリス活動中止中のスティングとの、ジョイントコンサート（前後半に分かれてるタイプ）だった。
GREAT DOUBLE BOOKING 氷室京介×STING
1988.10.27
ti、チケット持ってる人がいる！！
1988年10月27日東京ドーム。STING NOTHING LIKE THE SUNワールドツアーに、氷室京介がオープニングで出演しました。GREAT DOUBLE BOOKINGというライブです。ヒムロック1時間、スティング2時間半って感じでお得なライブでした。前橋グリーンドームこけら落としも同じタイトルでしたが#氷室京介#BOOWY pic.twitter.com/QcvP6dghFH
— 綾樫(あやかし)パッション (@ayakashP) April 28, 2021
確かに「公演」と言えば公演だが、これを「ソロ公演」と言えるのかどうか…。
厳密には「GREAT DOUBLE BOOKING 氷室京介×STING」というタイトルのイベントに出演した、という体裁のような気がするのでやはり「ソロ公演」として除外するべきだったという感じはする。
だけど、「氷室京介としての東京ドーム公演」という意味では「スティングと一緒に公演」とは言え「バンド（BOØWY）じゃないわけだし、ソロアーティストとしての公演」だと言える。
だから、ニュースサイトに配信された「氷室京介として12公演の計14公演」というのは、そんなに責められるほどに間違いだった！とも言えないのだ。
正しいとすら言える。
2023年5月の「KYOSUKE HIMURO MASTERS」は、「氷室京介×STING」を入れるかどうか、がクイズの分かれ目だったと言うことで。
本日は以上です。
