自論構築過程

そんなにウィルスが悪いのか?

ウイルスは生きている (講談社現代新書)

嫌だなぁと思います、楽観的というか「そうなんだからしょうがない、そしてそれは違うでしょう」みたいな、冷静な意見ほど、通らなくなっていく不思議。

最大限に怖がる私ほど正義!わからないほど怖いものはない!は正義!みたいに「ヒステリックなことが正しい」雰囲気。
「パニックやむなし!自分のせいじゃなし!」と、笑いながらみんなで暴走する狂気。

実はそれが回り回って「誰かのメリット」になってるんですよね。
民衆は、狂ってくれた方がいい。
「煽るお仕事」の人らは、それが不正義だと知ってても止められない。
パニックになればなるほど自社製品が売れることを知ってるスポンサー諸兄は、遠くを見つめながらそれらの扇動を黙って見ています。

転売ヤーを責める資格なんて、ほんとにあります?

テレビ見て「感染者が増えてるううううう!」と熱狂してる裏側には「ヒステリーに、パニックになったのは自分のせいじゃない」という、いつかする言い訳が、常に貼りついてませんか。

平常な言葉なのでよく使われてるけど、「冷静になる」って、そんなにかんたんじゃないんだなぁ、と思います。

 

新型コロナウィルスは「某国の陰謀か!?」と思わず気持ちが偏ってしまうほどに、どうやら狡猾な動きをしているようです。

Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19
https://www.nature.com/articles/s41591-020-0869-5

感染し、発症した人が、軽症の時(いやぁちょっと熱っぽいんですよね、しんどいかも…ていどの時)に、感染力が強くなってる。つまり「大丈夫?ちょっと休んだ方がいいんじゃない?」と近くにいる人がねぎらって、優しく勧めてくれる頃が一番ヤバい。

病院へ詰めかけて「ちょっとしんどいぞ!PCR(Polymerase Chain Reaction。ポリメラーゼ連鎖反応)検査を!なんで検査しないんだー!たらい回しだー!」と騒いでる人らがちょうど…ということになってしまってた可能性、大いにありますね。一概に不安爆発になる人らを責めることもできないけれど、「バレないうちに感染だけ、ササっとやってしまえ」という戦略を、COVID-19はとってる。どこで習ってきたんだ。

それを「戦略」と呼ぶのは、まるで人間のよう、だからですよね。
毒蛇が派手なカラーリングになったり、サメが水の抵抗を極限まで小さくなる肌質と形態を備えたり、多くの動物が雌雄で繁殖したり、これらを戦略と呼ぶのもそうでしょう。

感染→即発症→即重症化にならないのは、そんなにすぐに宿主に死なれたら自分も死ぬからです。
重症度を低く抑えて、できるだけ多く、広く感染したい。その方が繁栄できます。

肉が美味いと、養殖してもらえます。意志とは別ですが、ブリとか牛とかの繁栄っぷりを見ると、世界を席巻するには「美味くなる」戦略がとても大きい。
そうなるとここで「個々の死」という問題も出てきますが、これはまた別で。

ウィルスっていったいなんなんでしょう。

なんで、ウィルスのようなものが存在するんでしょう。
ウィルスって、なんのために存在するんでしょう。

動物にとっては「病気になって苦しむ感染」ですけど、ウィルスたちにとっては単なる「生きるための移動」です。

ウィルスについては「生物なのか?そうではないのか?」という論争が続いており、一応、人間その他の生物のような、一定条件を満たしていないとのことで、「生物ではない」とされることが多いようです。

だけど「戦略」も持ってるし、生き延びようとする「意思」を感じる以上(それを感じるのは人間ですが)、生物と言っていいのかもしれません。

なんのためにいるのか。
人間を、動植物を、「病気にするため」にいるわけではないようです。
海洋に、ものすごい大量のウィルスがいることもわかっています。

沿岸部、海水1ミリリットル中、1億個。
深海でも300万個。

そこから計算すれば、全世界の海にはシロナガスクジラ7,500万頭分、一列にウィルスを並べたらなんと1,000万光年の距離になってしまうほど、なのだそうです。

それがそのまま海に漂っているわけはなく、年間1(じょ。10の24乗)個の遺伝子が、宿主へ移行(感染)していってるということに。

ウィルスって、そういうものなんですね。

そうなってくるともう、「ウィルスって怖い!!」っていうのが、ぜんぜん適当な言い方ではないということがわかると思います。
「食べ物ってまずい!!」近い。それを聞いたら、「いやいや食べ物って、色々あるからね?」と優しく言ってあげたくなりますよね。

「ウィルスは悪者」とひとくくりにしてしまうと、我々は一瞬さえ生きてはいられない。

人間が胎内にいる時、「胎盤」を通して栄養が送られてくるわけですが、ここにある「合胞体性栄養膜」というもの。これを作るためのシンシチンというタンパク質が、ウィルスが持っていた遺伝子に由来することがわかっています。

ウィルスは感染後、その宿主の中で、自分とその子孫が生き残るために、ある機能は捨てある機能を獲得し、宿主をさらに変化させたりもしながら生きている。

ウィルス無くしては、人間は今の姿ではなかったのです。

東京大学大学院農学生命科学研究科 研究成果
乳類の胎盤形成にはウイルスが関与しており、その遺伝子は順次置き換わることができる
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2015/20151005-1.html

 

毎日、「コロナウイルス根絶を願う」意味で「アフターコロナ」という言葉が聞かれます。

コロナウィルスは、根絶できるのか?
根絶されるのか?根絶って何?

たとえば天然痘は、日本では1974年に最後の患者、ということになっており、1980年にはWHOによって「根絶宣言」がされています。

天然痘ワクチン、ですよね、
私は1973年生まれのなので、ワクチンの接種跡が右腕にあります。
次の年から接種はなくなった。

天然痘の世界根絶宣言はあったものの、天然痘のウィルス(Variola virus)が、完全にこの世からなくなったという意味ではないでしょう。

現在は「アメリカ疾病予防管理センター」と、「ロシア国立ウイルス学・生物工学研究センター」の2カ所にだけ、保存されているそうです。

「感染という現象が撲滅された」という意味だと思います。
その意味では、よく聞かれる「根絶」は、「日常からの根絶」「医療行為からの根絶」ということですよね。

今後、似たようなウィルスが変異によって出てこないとは限らないし、その時には保存された天然痘ウィルスをもとに、ワクチンが作られたりするのでしょう。

 

アフター・コロナなど存在しない

我々は、かんたんなイメージだけで「コロナ後の世界」「コロナって大変だったねー」「大きな爪痕を残したよねー」というような、台風一過のワイドショーのような想像をしていてはいけないと思います。

ワクチンがあり薬もあるインフルエンザでさえ、日本では年間、3,000人以上が亡くなっています。
研究が進み、みんな知ってて気をつけているインフルエンザでさえ、根絶はおろか「日常的な医療からの脱却」すらできていない。

「アフター・インフルエンザ」なんかない。
なんとか「ウィズ・インフルエンザ」を生きているだけ。

なのにいまだに「ワクチンは悪!陰謀!利権!」って言ってる人らが常にいるという現状を思い出すと、ほんとにバカって死ななきゃ治らないんだから早く甘い飲み薬が開発されればいいのにね、とドラ焼きとか桜餅のことを考えながら思います。

おそらく、新型コロナとも、共生するしかない。
なにせウィルスには、悪気がない。
今の広がりは終息はするし人間はワクチンも開発します。

だけど型を変え、時を見て、「発症しない」という戦略を持って、彼らは生き残る。

まず「ウィルスというのは、悪なのだ」という認識を捨てましょう。
おそらくお医者さん、医療関係者の方は、ウィルスを悪だとは思ってないはず。
ここに、一般の我々との知識よりも認識における、隔絶があるはずです。

医療従事者の人たちの言ってることが冷たく聞こえるならば、それはあなたが「ウィルスは人を死にいたらしめる完全なる悪なのに、なぜそれを持ってしまった私たちを必死で救おうとしてくれないのか!」という、間違った考えで頭蓋骨を満たしてしまってるからです。

「うまく対処していく」のうちには、「人類として」、死者(犠牲)を出すことを含みながら、共生していく道を探ることが含まれます。

例えば、今ある新型コロナウィルスを完璧にこの世から消すには、重篤者、重症者、軽症者、疑いの近くのある人、接触したであろう場所、家、道路、学校、ビル、車、山、土地、国、すべてを焼き尽くすしかありません。

誰がやるんですそれ。それやった後、誰が生き残ってるんでしょう。
新型コロナウィルスが根絶される頃、我々の暮らしは根絶されずに残ってるんでしょうか。

「根絶」ってどのレベルの、どういうことを言ってるのか、せめて自分だけは、確認しておく必要があると思います。

いやいやウィルスはおそらく、どうなってもどこかで、変異しながら生き残るはずです。

病原体でありながら、生きる戦略をしっかり持っているのがウィルス。
人間本位「だけ」で考えると、パニックになるのは当たり前だと思います。

たった18ヶ月で、急いでじゅうぶんな試験をすっ飛ばしてワクチンできたからって飛びついて、副作用の大きい人をまた過大に取り上げて新しいヒステリーを誘発する。
目に浮かびます。重篤な「副作用が出る確率は30%!でも70%は効く!かも!」みたいのって、打ちますかね。精度が上がるには、やはり何年もかかるでしょう。そのうち(SARSの時にように)終息したりして、ケロッと忘れる。芸能人の不倫を追う日々に戻る。

 

 

すでに体内にもある。
というかウィルスがなければ人間は、人間にはなれなかったという事実。

これを踏まえて、冷静さを獲得したいなと思う所存です。

 

 

 

 

 







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