サブスクリプションまるでわかんねえぇぇぇぇぃひッと、「ヨシ子さん」では歌われていましたね(1:03あたり)。
サブスクリプションとは…
サブスクリプションとは、ビジネス形態のひとつ。
利用者は、商品を買い取るのではなく「一定期間利用する権利」に対して料金を支払います。
イメージしやすいのは「月額500円で見放題の動画サービス」や「聴き放題の音楽配信サービス」ですよね。
「サブスク」は、CDを買う・DVDを所有して棚に並べておく…という「コンテンツに対する気持ち」をも変化させました。
「欲しいのはCDという円盤、DVDケースやジャケットという物質ではなく、その中身だったのだ!!」ということですね。
いや、やはり「物質」は欲しい。
数持ってる俺はすごい。
という、コレクターの人、コレクション傾向にある人たちの声がいつも大きくて「漫画1,000冊」「CD1万枚」みたいな人でないとファンとは言えない、みたいな言説がまかり通ってたところがあるような気がするんですが、そういう息苦しさが一気になくなって、私はとてもすっきりした気持ちになったりしています。
実際、利用者数を見ると、やはり「所有した人間の方が偉い」という声の大きな一部の人らより、サブスクで聴き放題・見放題が最高!と思っていた人が多かったことがわかります。その数は、今後もどんどん増えていく傾向に。
1,980万人の利用者のうち毎月一定額の料金が発生する有料サービス利用者数は1,010万人、無料のお試しサービスなどを利用中の無料サービス利用者数は970万人となる。また、2019年末の時点では有料サービス1,140万人、無料サービス1,020万人で2,160万人に達する見込みだ。さらに2020年末には有料・無料サービス合計で2,280万人、2021年末には2,370万人に拡大すると予測される。
ICT総研
2019年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査
https://ictr.co.jp/report/20190508.html
CDは売れてないけど、音楽が売れてないわけじゃない、ってことですね。
じゃあ、「1,980円しゃぶしゃぶ食べ放題」は、サブスクなのか?
「サブスクリプション(subscription)」という英語は、もともと雑誌の定期購読、年間購読、から来ている言葉なんだそうです。
つまり「一定期間」というのは「1回」ではなく、継続的なある程度の期間、ということになりますね。「◯時間」ではなく「◯日」という単位になる。
90分とか、しかも1回しか有効でない「食べ放題」「飲み放題」は、サブスクとは言えないということになります。
食べ放題は食べ放題でも月11,000円で焼肉食べ放題を始めた牛角とか、あれは「サブスク」ですね(既に終了してる)。
…そうかと思うと「月5,980円でランチが食べ放題」というサブスクサービスがあったりもするようです。
always LUNCH
https://always.fan/lp/lunch/
6,000円/月か…月曜〜金曜 x 4、出勤が20日間だとしてランチが700円するとしたら、14,000円/月ですからね。抑えて1回500円にするとしても10,000円/月しますから、お店があれだけ選べて(渋谷圏内だけだけど)利用できるなら、5,980円、これはアリでしょう。渋谷組は勝ち組。
というわけで以下、こんなサブスクあんのか…!?というものを、いくつか並べます。
知ってるのもあるでしょうけれど、あ、これアリだぞ…と思うものがあれば、反応するもよし。
やはりそれぞれ、かなり考えてあります。
ニーズを掘り起こしてるというか、「なるほど…!」といちいち思わせてくれるのが楽しい。
キッズ・ラボラトリー
これは、知育玩具・おもちゃの定額制レンタルサービス。
確かにそうだわ。
子供って成長するから、もう、あのおもちゃでは遊ばないっていう時期が、必ずくるわけですよね。
売ってしまったりお下がりとして誰かに譲ったり、タイミングがよければいいけど最初から「借りる」にしておけば、成長につれて、その年齢にぴったりおもちゃが手元に来るってことに、なりますものね。
子供服も、二次市場(ユーズド)が活況。
やっぱり入らなくなった服はもう自分ちではどうしようもないから。
なんでもそうだけど、あとで売ったりするなら、綺麗にも使おうと思うし。
もし子供が気に入ったら、そのまま買取もできるそうです。
だから「一生モノ」にも、できる。
いいところついてくるなぁ…おそらく「セミの抜け殻」とか「河原の石」とかそういうのは無いと思うけど。
お試しプランは隔月2,980円。1日99円。
毎月プランは3,980円。1日132円。
まとめです。
・おもちゃが期限なしで使い放題
・高温のスチームと専用のメンテナンス用品で丁寧にクリーニング
・日常使いによる細かい傷や汚れは保証付きなので安心してご利用可能
・気に入ったおもちゃは、Amazon価格の約8割で買取も可能
・30日間の全額返金保証付き
・「おもちゃコンシェルジュ」が持っているおもちゃ・欲しいおもちゃヒアリングし4点~6点のおもちゃを個別プランニング
CLAS(クラス)
家具・家電のサブスクサービス。
人気ブランド家具・デザイン家電を月額払いで利用できる。
買うには高いし、でもデザイン的に憧れがあるなぁ…っていう家電って増えてるし、家具なんかはなかなかの決断力と経済力がいるから、期間限定で借りれたら一応、所有欲は満たされる気がする。
利用期間を選べるので、「なかなかいい感じ」なら継続すればいいし「ちょっと違うか」と思ったらやめればいい。
これも、気に入ったらそのまま買取ができるようです。
例えばこのテーブルだと、月770円。
1ヶ月、こいつと生活してみて、自分にあってるかどうか…っていうところですよね。
かつて、そんな「お試し」なんか、絶対できませんでしたからね、家具で。
大人気の、シロカの電子レンジ。
月1,540円。
これって定価19.800円ですからね、決断の前に「ちょっと借りてみたい」っていうのもわかります。
もし「これは欲しいわ」となったら、レンタル代はもう払ったので、「定価への残り」で購入できるそうです。
まとめ。
・レンタル3ヵ月目以降は往復送料無料で利用可能
・月額440円から
・不要な家具を引き取ってくれる。
Bloomee LIFE
お花の定期便。
こういうのって昔からあるイメージはあります。毎月お花が届く!っていうやつ。
「お花のある暮らし」って、なんかいいんですよ。
私もたまに花を買う男なんですけど、何が良いかって、誤解を恐れずに言えば「生き物の、最小単位」っていう感じがするから良いんだと思うんです。生花を「生首だ」と言う人もいるんですけど、花は切ってもすぐには死にません。
犬を飼うのも猫ちんを飼うのも、熱帯魚1尾飼うのだって大変ですから、その環境が整わない人は、お花、いいですよ。
毎週届く、綺麗なお花…か…いいな。
サイトを見ると「ポストに届く」って書いてあるんです。
こうやってくるらしい。
一番安いので、500円/回。送料は別(250円)。
スタンダードなプランは800円/回。送料は別(350円)。
ぐっと豪華は花が届くプランは1,200円/回。送料は別(500円)。
毎週、と隔週、が選べます。
ということはレギュラープラン(800円/回)を毎週、という設定にすると、800円+送料350円 x 4=4,600円。
なるほど。花屋で毎週、1,000円ちょっとの花束を作ってもらうことを思えば、決して高いとは言えないですね。
まとめです。
・厳選された花がポストに届く
・お花を守る専用の箱
・500円/回から。
・全国100店舗提携の中から、近隣の花屋から来る
・毎回「お花の栄養剤」がついてくる
・参加したいお花屋さんも募集してる
Tマガジン(2020年5月をもって終了)
これは、雑誌読み放題サービス。知ってる人も多いですよね。
TSUTAYAの「T」です。
雑誌、毎月何十冊も買ってる人が、昔はいました。
今、女性ファッション誌はコンビニにも並んでますけど、あそこから取って買ってる人って、まず見たことないです。
定期購読してる人もいるんでしょうけど、美容室でパラパラ〜ッと見たら済むようなものを、買って読む必要性が、どんどん減ってる感じはする。「今日読まないと乗り遅れるよ!!」という雰囲気を、週刊にせよ月刊にせよ、雑誌は醸し出してますけれど、実際は何に遅れることもなかったりする。みんなと共通の話題、は今は、ネットの中にあるから。
だけど、450誌以上が読み放題、となると、ちょっと話は変わってきますよね。
特殊な業界誌とかで無い限り、我々が(こっそりを含む)読みたい雑誌は必ず含まれてるでしょうし、それが月額400円なら、雑誌1、2冊にも満たない価格、だし。
まとめです。
・月額400円(税抜)
・450誌以上が読み放題
・Tポイントが溜まるし使える
・初月無料
・1アカウントで5デバイス・1ブラウザで利用可能
・デバイス・ブラウザ間でお気に入りも閲覧履歴も共有
・雑誌以外にコミック雑誌、タウン情報誌、R18も読み放題
EDIST. CLOSET
これも最近、見る機会が増えたような気がする。月額制ファッションレンタル。
女性用です。
お試しみたいなサービスって、アマゾンでもやってますよね、ワードローブ(からTry Before You Buyに名称変更)。
7日間以内なら返せるっていう。
なんとなく思い出しましたけど大手の洋服屋さんて「当日ならタグ付きなら」みたいな条件で返品を受け付けてたりするので、新宿の街でいったん服を買って舞台にそれを衣装として着て(タグついたままで)出番が終わったら閉店前に「うーんちょっと、やっぱり…」と返品しに行ってるヤツ、いましたよ。そんなことをする必要、もう無くなったんですね(やめなさい)。
この「EDIST. CLOSET」は、全てオリジナルの商品、なんです。
これってけっこう重要だったりしませんか。
自動的に、勝手に、スタイリングにおいて、人とかぶる可能性を著しく下げてくれる。
既にプロのスタイリストがコーディネートしてくれた、自分に合ったものが送られてくるので、あとは安心して着るだけ。
CM動画があった。
1ヶ月〜1年、という契約期間が選べます。
12ヶ月で、月額7600円。
これを安いと思うか高いと取るか…いや、絶対安い気がする。
まとめです。
・月額7,600円から
・洋服はすべてオリジナル
・プロスタイリスト「お墨付き」コーデ
Galleido Shaving Member
今回、いろいろ見てて一番驚いたのがこれ。
カミソリの定期便。
(主に)男性用です。
これ思いついて、「やろう」って思った会社はすごい。
大阪のSIKI株式会社っていうところだそうです。
男性は知ってる方も多いと思うんですが、T字のカミソリって、本体はそこそこ(安ければ500円くらい)だったりするんですが、「替え刃」が高い。
替え刃を買うくらいなら、もう新しい本体を買ってしまおうか…と思うくらいに高い。
そんな気持ちを変えるくらいのサービスでないと、これって成り立たないですよね。
例えば、これ。
ジレット プログライド。
ドラッグストアで売ってますよね。
店頭ならもっと安いかも知れない。
で、替え刃!!!
↑これは、Amazon限定と書いてあるので、普通のよりも安いのかも知れません。
だけど、10個で6,480円。
1個648円です。
そうなんです、替え刃1個は、本体1本より高い値段な(ことがある)のです。
だけど、本体が100本あったってヒゲは1本も剃れませんから、替え刃を買うしかない。
どこかで聞いたことあるパターンだと思いませんか?
そう、「プリンター」です。
プリンター、本体が100台あったってインクがなければ1文字もプリントアウトできないんですよ。
プリンターについては、けっこう前に書いたこちら。
まだ使ってるMG3630は、もう新規製造はされてないみたいです。
探してみると、こういうのがありました。
TS3130。
これ、15,980円(ある意味プレミア価格)。
これ、インクは「ブラック」と「カラー」の2つなんですけど、
ブラックが1,673円。
カラーが1,855円。
毎回、インクが切れて交換すると、3,528円かかるわけです。
2回目で7,056円。
3回目で10,584円。
これら「カートリッジを入れ替えないと使えないので、そこで儲ける」という形態を「悪魔のビジネスモデル」と呼ぶ人もいます。
思えばゲームソフトもそうですよね。
かつて任天堂の社長はファミコン開発にあたって「我々はソフトで儲けるんだ。本体は配ったっていいんだ」と言っていたそうです。配ってはいなかったですけどね。
ヒゲ剃りはまさにそういうビジネスモデルなんです。
では、今回発見した「Galleido Shaving Member」は、一体どれくらいなのか????
エコノミー・ビジネス・プレミアムの3プランが用意されています。
うーん、1ヶ月2個でじゅうぶんな気がすごくする。
いや、これはかなり個人差、ありますよね。
貴方、前に付け替えたの、いつです??
1週間に1個、替え刃を付け替えてるなんて人、会ったことないなあ。
みんな、もっと長く使ってます。
あっ、引っかかる!てなってから替える、っていう感じ。
本体は、このサービスが指定する一種類です。
勝手にジレットプログライドとか買ってきても、適合しません。
そういう狭さはあるものの、常に新しい、切れ味の良い替え刃がついているという状態をキープできるのはメリットですねえ。
月500円、2週に一回、替え刃を。
清潔感が増す感じすらする。
すごいところに目をつけて、ギリギリ収益の出るラインを攻めてる感じ、とても好きです。
ヒゲ剃りって実は悩んでる男性、かなり多いはずなんですよ。
その割に、選択肢は少ない。
市販の替え刃は高いし時間はかかるし、その割にぜんぜん空気読まずにどんどん濃くなって来やがるし。
もちろん永久脱毛っていう手も、なくはないと思いますよ。
だけど、そこまで極端でなくていいんです。
「替え刃が安ければそれでいい」っていう人、絶対たくさんいるはずなんです。
これだけ紹介というか説明してきて、私個人はカミソリ全敗人間なのでこのサービスは使いませんけどね。
読者の方誰か、試してください。
そういえば既に、桑田佳祐・サザンオールスターズは「サブスク」で配信が始まってますよね。
「まるでわかんねえ」状態でも、便利なものは便利。
変わりつつある「サブスク」の世界。
利用者が、増えない理由がない。
↑この曲に関してはジャケットアート的に、アナログも欲しい気がする。
…と思ったらあった。
ジャケット違うんかい。
こうして、「欲しさ」が「モノ」から「コト」て移行する機会が増える中、自分のアイデンティティは、「所有物によって形作られるとは限らない」時代になっていくわけですよね。
その過渡期である現在、「所有こそ至福」と声高に言うだけの石頭たちの怒号には、ほどほどに付き合っていきたい…そう願う、今日この頃であります。