「神曲」は、森鴎外がつけた邦題である。
現代は「La Commedia」、つまり「喜劇」である。
これがのちに、通称「La Divina Commedia(神聖喜劇)」と呼ばれるようになった。
亡命を余儀なくされたダンテは、キリスト教に根付いた「三位一体」の考え方から「3」を基調とした詩篇として「神曲」を書いた。
主人公その人として登場する彼は、森で古代ローマの詩人ウェルギリウスに出会う。
地獄の門につくとそこにはこう書いてあった。
「Lasciate ogne speranza , voi ch’intrate」。
すべての望みを捨てよ、ここより入る者はーーー
この「神曲」は、1861年、都市国家に分かれていたイタリアが統一されるにいたって、それまで使われていたラテン語に代わりに、トスカーナ方言が標準語とされる大きな理由になった。
詩人のT・S・エリオットは「ダンテとシェイクスピアは、近代世界を二人で分け合った。三人目はいない」と評している。
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1日1個、一年続けたら自動的に少しだけ賢くなるんじゃないか実験。
デイヴィッド・S・キダーとノア・D・オッペンハイムのベストセラー。小林朋則氏訳。
歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野から、365日分の知識。
この本を読みつつ、知ってるようで知らなかったこともちゃんと知りつつ、ああそうなんだね~なんて思いながら、少しだけ書くことを続けます。最低限、「360ページ以上ある本を読んだ」の事実が残れば、それでいい。「教養が身につくかどうか」なんて、知ったことか、と。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365