「ヴィーナスの誕生」の誕生は、暗黒の中世、キリスト教的世界と、それ以前の文化的豊穣(ギリシア・ローマ文化)との融合を図れないか、という試みから生まれた。
メディチ家は、「春(プリマヴェーラ)」・「パラスとケンタウロス」とともに、この「ヴィーナスの誕生」の政策をボッティチェリに依頼した。
ヴィーナスは、巨人族クロノスの父ウラノスの、海に投げ捨てられた男性器が起こした波の泡から生まれた。
ギリシア神話のこのおおらかな設定を、厳格で禁欲的なキリスト教絵画チックに描くことで、新しい文化を築いていこうとしたのかもしれない。
当のボッティチェリは、カリスマ的な修道士に心酔し、異文化に興味を持ってしまったことを後悔していたという。
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1日1個、一年続けたら自動的に少しだけ賢くなるんじゃないか実験。
デイヴィッド・S・キダーとノア・D・オッペンハイムのベストセラー。小林朋則氏訳。
歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野から、365日分の知識。
この本を読みつつ、知ってるようで知らなかったこともちゃんと知りつつ、ああそうなんだね~なんて思いながら、少しだけ書くことを続けます。最低限、「360ページ以上ある本を読んだ」の事実が残れば、それでいい。「教養が身につくかどうか」なんて、知ったことか、と。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365