エラトステネスは「ベータ」とあだ名されていた。何にでも手を出すシロウト、と揶揄され、つまり「アルファ」ではなく「ベータ」だと。一流ではなく二流だ、というような意味のようだ。
エラトステネスは多くの広範な興味で、いろいろなものを結びつけてものを考える天才だったのだろう。
専門的な分野に閉じこもる博士たちにはバカにされても、シエネ(エジプト)にある井戸の真上に来る日の太陽を見て、アレクサンドリア(真北にある街)との太陽光線の角度の違いを感じ、そこから「この距離が、地球全周の何分の1なのか」を算出しようとした。
「船で行ってきた人が語る範囲だけが世界のすべて」と思われていた時代である。彼らにとってはまだ、オーストラリア大陸も南極も、アメリカ大陸すらこの世にはない。
そんな時代、あだ名までつけられても「そうだ」と信じて研究を進めたエラトステネス。その恩恵は、今も続いている。
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1日1個、一年続けたら自動的に少しだけ賢くなるんじゃないか実験。
デイヴィッド・S・キダーとノア・D・オッペンハイムのベストセラー。小林朋則氏訳。
歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野から、365日分の知識。
この本を読みつつ、知ってるようで知らなかったこともちゃんと知りつつ、ああそうなんだね~なんて思いながら、少しだけ書くことを続けます。最低限、「360ページ以上ある本を読んだ」の事実が残れば、それでいい。「教養が身につくかどうか」なんて、知ったことか、と。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365