先日、日吉へ行きました。
少しだけ日吉に住んでいたことがあります。
「普通部通り」を通って帰ってましたw
東京に一番近くて、でも東京ではない、便利な場所はどこだと。
しかも川崎ではなく横浜市で。
そういうわけのわからない基準で街を探したら、日吉でした。
慶応大学のキャンパスがあります。
日吉は、なぜ日吉というのか。
日吉権現、というのが祀られていたそうです。
日吉権現は比叡山の「日吉山王(ひえさんのう)」の分霊で、
もともとは、イチジクの産地だったそうです。
「日吉山王」の「ひえ」、って、比叡山の「ひえ」なんですかね。
権現というのは、日本の神様が仏教の神として現れた姿のことを言うんですよね。
比叡山そのものが神として祀られた、というような経緯や進行があって、修験道の世界と天台宗が合体した時、そもそもの神を「日吉山王権現」と呼ぶようになったんでしょう。
昔は、信仰の対象がランドマークというか、地名そのものになっていくパターンがあったんですね。
「高円寺」とか「吉祥寺」もそうでしょう。
それ以外は、呼びようのない田舎だったということでもありますね。
落語に「堀之内」というのがありますが、あれは確か妙法寺でお祖師さま(日蓮)にお参りして、粗忽(そこつ)を直してもらおうとする粗忽者の話。
信仰がそのまま生活に張り付いて、いつしか由来が消えて、ただの呼び名になっている。
知れば歴史が滲み出てくるのは、地名の良いところですね。