結論から言います。
「ダイエット」はやめましょう。
ダイエットをしてる人って、かなりいますよね。
面と向かって「ダイエットしてます?」と問うのももはや失礼かと思われるほど、「ダイエットしてて当たり前、何も考えていないのは無頓着」と言ってもいほどだと思います。世の中的にそうなっているし、特に女性は、いかに痩せていようとも「はぁ…太ってる…」と、他の欠点は無視してスタイルの一部を偏執的に気にしているようです。
では「ダイエットをしている」とは、どういう状態を言うのでしょうか。
野菜を意識的に食べれば、それはそれでダイエットなのでしょうか。
1日1食にすれば、それはダイエットなのでしょうか。
リンゴを2個食べる?
ヨガを汗だくになるまでやる?
雨が降ろうが槍が刺さろうが5km必ず走る?
ジムに登録する?
これ全て「ダイエットしてる」ですよね。
では、「ダイエットしてる」と「痩せていってる」は同義か?
これは、必ずしもそうではないですねw
「ダイエットしてる」は「駅に向かってる」程度の意味で、目的地へ向かっているという意思は示しているものの、確実に目的地に着くかどうかはわからない。ましてや、そこからどの電車に乗るかによって、真逆の結果になることもあり得る。でも「駅にすら向かってません」とは言えないのが現代社会。「ダイエットしてます」は、言わずとも、してるのが当たり前、という感じになっている。つまり、意識もせずに放っておくと、勝手に太っていくということですね。
その「ダイエットしてる」が正しく、駅に着き、理想の電車に乗っているとしましょう。つまり、「順当に体重も減っていってる」と。
では、「痩せていってる」と「健康になっていってる」は同じ意味か?
これも、びみょ〜なところですよね。
「体重が減る」は痩せるの一部をしか表していません。
ある種の病気になれば痩せます。でもそれは「衰弱してる」わけで、げっそり頰がこけても、体重が著しく減っても、「痩せた=健康」とは限らない。
体重の増減を気にしすぎるというのは「鹿を追う猟師、木を見て森を見ず」な状態になっているのと同じです。
健康なら、痩せてなくてもいいと思います。
まずは、健康であることが第一でしょう。
激しく太っていることは、健康を維持できず様々な病気のリスクがあることから「痩せている=健康」という図式の方が「マシ」になっているというだけですからね。
毎日一生懸命野菜を食べて、デトックスだ便秘解消だとおっしゃっている妙齢の女性たちの、なんとなく顔色の悪い、皮膚のたるんだ、シワシワに近い感じを見ていると、なんとまぁ「ダイエット」という概念の曖昧な、恐ろしい洗脳っぷりを思わずにはいられません。
そもそも世に溢れるダイエット商品は「コンプレックス系」と言われ、「稼ぎましょう」や「英語を話せるようになりましょう」と同じく、「達成できずに苦しむ人たちがいくらでもいる」業界です。
これは持論ですが、「ダイエットを始めると失敗する」んです。
本当の目的は何か。
それをまず、見極めることが大切でしょう。
「健康になる」。これが第一です。
その次に「健康を維持しながら、良いスタイルになる」。
↑これでしょ?「痩せる」んじゃないんです。
痩せるなら、病気になって衰弱すればいいんです。それでいいんなら、今すぐ洞窟にこもって2週間くらい座禅組んで寝食を忘れれれば、見事に痩せますよ。
違いますもんね。「良いスタイル」と「健康」を同時に手に入れなければ幸福とは絶対に言えない。
なにせ「Diet」には「Die=死」が含まれていますからね…!
「健康になる」という大目的に向かうには、方向づけが要ります。
あちら方面には近づかず、進むべき方を向く。
その時にはおおざっぱに「あちらへ行こう」とすることが大切です。
オリエーンテーリングしちゃダメなんです。
オリエンテーリング
https://ja.wikipedia.org/wiki/オリエンテーリング
設置されたポイント(コントロール)をスタートから指定された順序で通過し、フィニッシュまでの所要時間を競う
オリエンテーリング風に、設置された決まりや、守るべき制限をクリアしながら、確実にやらないといけない感じだと、1個ミスったら(あれ食べたら、食べなかったら)もう失敗ですから、渓谷の平均台を渡っているようなものです。
本来、誰に言われたわけでもないし失敗しても誰も困らないものなのですから、失敗したい放題に失敗できるんだし。
「今回も◯◯ダイエット、失敗!」とかいう風になるのは、当たり前です。
そもそも「アレを制限する」という方向性は、「アレを欲する」と言っているのと同じです。
いずれ反動が来る。
東京生まれの人が東京タワーを見てもあまり感情は揺さぶられませんが、地方の人が芝公園あたりへ行くと「うぬおおお」と、それなりの感情が生まれます。
普段、東京タワーが見える位置に住めば、過剰に東京タワーを欲したりしませんよね。
いや、「アレを死ぬほど食べろ」って言ってるんじゃないですよ。
「満たされれば、アレは要らなくなる」という意味です。
必死で何かを我慢して、野菜を大量に食べることでなんとかしようとする、世にいう「ダイエット」には、最初から失敗が織り込まれています。
理由は上に書いた通り「我慢する」と、さらに「野菜で満足しようとする」からですね。
人間はキリギリスじゃないんですから、葉っぱだけ食べて体が維持できるわけないじゃないですか。
タンパク質でできてるんですよ、身体は。
野菜は食物繊維。
なんトン食べようが、身体を作る材料にはなり得ません。
いや、ほぼこれで全ての答えのような気がします。
これで腑に落ちた人はラッキー、なのかも知れない。
別に、どんなダイエットをなさっている方も否定はしませんが、やっぱり「野菜中心でデトックス!ヘルシー!」って言ってる人って、みんな「同じ肌質」なんですよ。それって、「そーゆーこと」ですよね。
別に私の言うことなど聞かなくていいですけどw、科学的に正しいタンパク質、脂質、食物繊維、糖質。
これら、科学的な働きとか人類の体の仕組みを考えると、「和の心」とか「日本人のDNA」とか「出すって大切」とか「お野菜でヘルシー」が、全てキャッチコピーにしか聞こえなくなってきます。
だいたい、上に書いたようなキャッチコピーにしか過ぎないもの、あるいはその亜種を掲げてお説教して来る人は、「情報が古い」んです。いつまで、そんなこと言ってるんだろうと思いますね、他人なので「ああそうですよね〜」って言って聞き流しますけど。
理屈に合わない部分を「伝統」とか「習慣」とか「DNA」とかで埋めあわせようとしてる。「DNA」なんて特に科学の粋を極めたようなことなのに、単なる「思い込み」の代名詞に使われててなんか虚しい。
関係ないですけど、「男が浮気をするのは、子孫繁栄へ向かおうとするDNAのため。あるいは、狩猟本能」。
ということを真顔で言う男性がいるそうですが、DNAの働きに従ってる割には、必死で隠そうとして、必死で避妊行動を取ってますよねwww
単なるご都合主義で、エセ科学を信じている証拠です。端的に言うと、バカですww
まず、「ダイエットをやめる」こと。
目的を「ダイエット」ではなく「健康になる」へ向けること。
そのためには何をしないといけないかを考えましょう。
なんとなく「食べなければ痩せる」という思い込みを捨てる。
そのまま食べない人っていません。次に食べたもので太りますから。
仕入れるべきは「健康食品」ではなく「情報」です。
人間の体は「エンジン」と「ガソリン」の関係ではありません。
栄養というガソリンをそそぎ入れることで、筐体(きょうたい)である体が動くための燃料になる、というだけではなく、食べた物を使って、容れ物じたいも日々、作り変えられ、入れ替えられています。
摂取したカロリーより、消費したカロリーを多くすれば痩せるのだ
は、「痩せる」には正しいですが、「健康」からは遠くなります。
当たり前ですよね。
なんでこんなことを書くかというと、ダイエットしてる人、「ダイエットしてます!」って言ってる人が、みな、「幸せそうじゃないから」なんですよね…。