若干雑感羅列集

【暴露系】許せるコピバンと電話番号と冊数【ワーキングマン】

投稿日:2023年6月5日 更新日:

逮捕された暴露系ユーチューバー

暴露は注目を浴びることができる。有名人がもろもろを秘密にしているのは秘密にしたいからなのに、その暗黙のルールを破るのだから俄然注目度が上がる。だがその信憑性を担保することはすぐには難しい。信用されるためにはさらに注目され、さらに暴露を重ねるしかなくなる。純粋な暴露だけでは容量を満たせなくなってくるのでそこに嘘や推察、ただの感想をふんだんに混ぜ込んで嵩(かさ)を増すようになる。それを金銭に変えられるとなると最初の動機が金目当てなのだから麻薬のように、やめられなくなる。ただしそんなものは他人のふんどしどころか、ふんどしの中身を勝手に晒して嘘をまぶして裏切りと虚飾に塗(まみ)れているだけの、最低なクズ行為である。それらを「真実を暴く」などという煽り文句通りに乗せられて持ち上げている連中も、同じ次元で生きている。そして信用は、二度と戻らない。

 

年齢を重ねたことによって

コピーバンドの動画を見ることがある。世の中にはライブハウスで、あの青春をもう一度といわんばかりに開催されているイベントが割とあるようだ。実際に現地で鑑賞することは今後もないと思うが、その様子を映す動画は実に興味深い。特に演奏よりも、そのヴィジュアルに覆い被さる飾りきれない(隠しきれない)加齢の影に、限りない哀愁を感じるのだ。コピーするからには原曲を愛しアーティストを愛し、完全再現を求めるものだがギター演奏者に、その傾向が強い。機材の一般化と簡素化で「あの当時の音」を見事に再現している人も多い。哀愁が濃いのはやはりボーカル担当で、肉体は「それ用」には鍛えられてなどいない様子だし、老醜と加齢臭を感じさせるひ弱な声量で展開される「モノマネ」が「芸」に達している域の人は1、2人くらいが確認できる程度であり、「嗚呼、たのしさうでなにより」というエールを送りたくなるにとどまる。しかし動画を見ることを止めることができない、謎の中毒性があるのも事実である。

 

出ちゃダメな電話番号

電話には出なくてはならず・家の電話が鳴ると急いで駆けつけて受話器を取り「はいもしもし、◯◯でございます」というスタンダードな行為は、もうかなり減っている。職場でもないのに誰からかかって来ているかほぼ不明な電話に、自分の用事をすべてストップさせて出なければならない理由が、ない。電話しかなかった時代には文字通り遠隔では電話しか連絡のとりようがないのだから、出た方がメリットが大きかった。出ないといけなかった。しかし今は違う。この「今は違う」という、昔との差異を小さく感じている世代や層が、電話によるいわゆる「オレオレ詐欺」のターゲットなのだ。相手の判然としない電話に、勝手に向こうからかかってきた電話に、手を止めわざわざ「出なければならない」と受話器を取り上げて出たというだけで、ただそれだけで、詐欺被害へのハードルを自分から超えて来てくれたカモ候補、というメルクマークになっている。

 

何冊程度、本を読むのか

読書をしなければならない。読書をしないと、賢くはなれない。読書をしていないのに賢い人はいるが、それは特殊な人であってその人もおそらく、読書をするとさらに賢くなると思う。読書をしなくても賢い人は、読書をして賢くなった人とは異質な賢さを保持しているというだけであり、前者にはルールも長期保証も再現性もない。真似をするならば読書をして賢くなる道を選んだ方が手っ取り早いし、賢くなれる保証がある。何を読むか。なんでもいい。選んでなどいられない。そんな余裕や時間はない。手当たり次第、手の届くものには手を出して良い。数をこなすつもりでないと、何を読んだことが正解だったかもわからないからだ。何を読めばいいですか?などという「楽ちんな近道を探そうとする」了見をもつ人は、結局その本しか読まず、その本しか読んでいないから書いてあることを客観的に理解する材料が増えず、その本を生かしきれない。どうせ読める本の数など、たかが知れており、絶望的に少ない冊数で人生は終わる。だから基本的に、選んでなどいられない。

 

WORKING MAN

「犬の様に走る Underground」という歌詞は、Beatlesの「A Hard Day’s Night」の「and I’ve working like a dog」 という箇所にインスパイアされたものだろうと推察できる。激しく労働して疲れてしまうというモチーフで歌詞を考えると、ビートルズの曲のその部分のインパクトを避けて通れないという世代だったと言えるのかも知れない。しかし「犬のように働く」という表現は、実はそんなにしっくりくるものではない。なぜなら現代の我々からすると「働いている犬」を見る機会があまりに少ないからだ。牧羊犬は近くにいないし、警察犬・介助犬・盲導犬くらいしか思いつかない。野良犬もいっさい見かけないので、Undergroundを走る犬などもいない。犬に、Undergroundなイメージなど無いのだ。「working like a dog」という実態を確認できる機会はないが、逆手に取った「National Work Like A Dog Day」という日があるらしい。8月5日は犬たちへのリスペクトと共に彼らのように一生懸命に働こう、という趣旨で制定されている。それにしてもワークマンは安い。

 

 

 







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