This Week雑感

マニアと仁義と全裸とタバコとレコード

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・マニアであるべき、なのか

侮蔑語としてではなく「オタク」が、「マニア」の用法に近かった頃から、何かにこだわって蒐集し深く知識を持つことは良いこととされてきた。知識はジャンルを超えてどこかで繋がっているものであり、複層的で横断的な知識はいつしか知恵に転移すると信じられてきたからで、そこから創造が生まれることも事実だと言える。だが時を経て「オタク」には単に、知識偏重と消費額だけで存続している悪趣味、というニュアンスも増えてしまった。それと同時に「少し好き」「なんとなく好き」「ちょっとだけ知ってる」は許されず、さらに知識を増やそうとすると「オタクでなければならない」かのような圧力まで感じるようになった。オタクがジャンルを牽引しオタクがその指針を作る、とでも言うように。人間そのものの属性を僭称するかのように。実際にそのジャンルを支えているのは、圧倒的大多数のライトファンであるにも関わらず。額の多寡はあるが、オタクはどこまで行ってもただの消費者に過ぎないにも関わらず。

 

・仁義なき戦いに仁義はあるか

わざわざ「なき」と断るということは、基本的に「ある戦い」がベースで、それを覆したからこそ醜悪で、だからこそ衆目を集め、だからこそ画期的だったのだ。言わずもがな、「ある戦い」とは任侠シリーズのことを指し、同じ東映映画の大看板でありながらただの1秒も「なき戦い」には出ていないのは「ある側」の高倉健である。戦後の闇市のシーンから始まること、進駐軍の暴力シーンから始まることなど、戦争の爪痕・混乱から始まることで、いったんリセットされてしまう日本らしさすら表現し、その上で極度の身勝手さを持って発展する存在を描くことで、暴走する資本主義を感じさせることにも成功している。逆から言えば、物語や人物像の後ろにある貧困や戦争をうまく取り込んでいないから、つまらないヤクザ映画は「単なる力んだ俳優さんの啖呵ごっこ」に見えるのである。

 

・全裸男性は大丈夫か

全裸で街を闊歩したいという夢を誰しもが持っているかというと、そんなことはない。全裸で街に出る、がわざわざ「全裸で」と言わなければならないのは、自分以外が服を着ているからだ。世界中の人が全員みんな全裸で屋外を歩いているのならば、わざわざ「全裸で」と断る必要がない。リスやライオンを「彼ら彼女らは基本的に全裸だ」と言わないのと同じだ。ひどい躁状態になった人は、全裸で街を歩きたくなるらしい。その衝動が純度100のものなのか、欲望が湧くと同時に奥底にそれを止めたい悲しい自分がいるのかは知らない。酔ってもいず芸術的達成感もなくただ全裸で街に出ることは、もしかすると人類の枠を超えた、全動物の夢なのかもしれないが。

 

・喫煙者はバカか

必ず「このご時世、」をつけることをおすすめする。このご時世、タバコ吸ってる奴はバカである。タバコの害が言われて久しいが、喫煙を続けているバカたちが害について語る時、それは「自分への害」のみだ。いわく肺がどうだの、食欲がどうだの、ビタミンがどうだの。その中で「吸ってるけど長生きだった」身内を引き合いに出して勝ったような気になっている。完全にバカだ。バカ本人の健康やバカの身内のことなどどうでも良いのだ。このご時世、科学的にわかってしまった「非喫煙者の害」「受動喫煙の害」について無知すぎるからタバコを吸い続けられるのだ。コントロールできない煙を吐き出してる時点で、喫煙は「無神経の極み」な行為なのだ。禁煙外来という、保険が適用される医療窓口があるにも関わらず受診しないのも、やっぱりバカだと言える証拠になるだろう。

 

・レコードの時代は終わるか

レコードが生まれた時代、音楽家たちは「そんなものに記録されたらメシが食えなくなる」と憤り、普及に反対したという。デジタル録音やCDが普及しかけたとき、アナログ愛好家たちは「音に温かみがない」と反発したという。サブスクリプションサービスが普及した今、ミュージシャンたちは「取り分が少ない」と不満を漏らしているという。一番最近のサブスク以外、「反対してた人が大いに間違ってた」と言えてしまう結果が出ている。たぶん、サブスクの次へ進む時には「サブスクは良かった」と嘆く人らが出てくる。そしてそれは、おそらくまた間違っている。歴史は繰り返さない。ただ韻を踏むだけである。その歴史の中でずっと、変わらず笑いが止まらない人らがいる。そこを見ずに反対や不満を表明しても、強い意味があるとは思えない。

 

 

 







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