若干雑感羅列集

愚痴と死と孤独死とCDと自分の話ばかり

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愚痴を言う人

たいてい愚痴をいくら吐いたとて、世間にも社会にも地球にも宇宙にもなんの変化もないので放置されている。しかし吐いた本人にとっては、少なからず影響があるように思う。主に悪い方向にだ。愚痴を言うことでガス抜きが出来ているというメリットがあるかもしれないが、自虐や陰口で得られるガス抜き効果とは、心のどこかに瑕疵をつけ続けているということに他ならない。愚痴を言うなとは言わないが、愚痴による効果と、愚痴で出てきた問題点を改善するために回転させる頭と、どちらを取るのかはいつか、意を決して考えなければならないのではないだろうか。

 

死が怖い人

死を恐れない、などということは不可能だ。死を違う角度から意識するには、生をもう一度考えてみる必要がある。我々は死ぬために生きている。生きられるものは死ねる。死ねるからこそ生きていられる。生きていないものは死ねない。死なないものはそもそも生きていない。生まれた瞬間からまっしぐらに死に向かう我々は、死を遠ざけるために不断の努力をし、生のみで成立する人生だと勘違いをし、他人の死を恐れ、自分の死を忘れようとする。死の恐れを小さくするには、死を身近に感じれば良いというわけではない。生というジャケットの裏地である死を、たまにチラ見することである。こうして「死についての雑談」をたまに、気軽にすることである。

 

孤独死の人

孤独死とは一般的に、独居による「死亡から発見が遅れる状態」を指すようだ。当然知り合いと会う予定などがない限り、一人きりで死んでいては確認されるタイミングがなかなか来ない。なにかの支払いが遅れ、取立て人がドアを蹴破って部屋に侵入でもしない限り発見されないパターンもあるだろう。これをして「孤独死」と呼ぶならば、防ぐ手立てとしてはもう手遅れだという人も多いはずだ。誰かと同居するしかない。それがダメなら、入院するか刑務所に入るしかない。しかし考えてみると、孤独死は決して集団死の対義語ではない。集団でいっぺんになんらかの方法で死に至っても、死はそれぞれに個別のものだ。そもそもそんな集まりに参加しようというのだから、その人たちはそれぞれにすでに孤独なはずなのだ。それが何人集まろうが孤独死に違いない。

 

CDを買う人

CDは今や、音楽メディアではなくグッズになった。音楽を聞くための手段としてのCDはもう役割を終えている。音楽を楽しむ手段はさらに便利で手軽になり、ソフトをハードにいちいち突っ込んで読み取らせる必要は無くなってしまった。コンパクト・ディスクという形状を表す言葉であるはずなのに、いつしか音楽そのものを表現するように感じていた…と思い返すようになったのは、売れに売れ、持ちに持ち、今や持て余しに持て余す状態にまで至ったからだ。音楽は消えない。メディアが変化していくだけだ。CDを買う人は、応援の気持ちを込めやすい、いわばフィジカルなメディア、物理的なグッズを求める。そこにたまたま、音楽が入っているということだ。CDよりも、CDで音楽を聴くための機器を探す方がもはや難しい。あたしゃまだまだCDを買うよ!と音楽好きを気取ってみても、もはや虚しい。

 

自分の話ばかりの人

自分の話ばかりする人は、「自分の話ばかりをしたい」のではない。「話はしたいが、自分の話しかない」のだ。それはなぜか。あらゆる問題や話題について考えるとき、自分の感情で解決させているからである。どんなことであろうが「自分はこう思う」というところを優先させて考えるをやめている。事実や経過や一般論と違ってもお構いなしで、自分の直感や一時の感情に基づいた「私はこう思う」で思考を締めくくるので、再度考えても「自分の感情」しか語るべき言葉が出てこないのだ。自然、自分の話ばかりになる。よく聞いていると、何があったかという叙事ですらなく、その時自分がどう思ったかという叙情のみで構成されている。それ自体がすべて悪いわけではないが、お前がどう思ったかなどはこの際どうでも良いのだ、と必ずしも言えるわけではないから厄介である。

 

 







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