見たもの、思うこと。

さらに、Valentine’s Dayに寄せて。

投稿日:2018年2月14日 更新日:

 

2017年のバレンタインの日、この記事を書きました。

Valentine’s Dayに寄せて。

 

アルバム『The Next Day』に入っている曲。

チョコレートを渡す女子、照れる男子、そんな歌であるはずもなく(そういう風習なのは日本だけらしいし)、この曲が持つテーマの奥深さ、をさらに知る機会が今年、ありました。

 

『デヴィッド・ボウイ 最後の5年間』という作品がありました。

2017年、BBCの制作。今まで気づかなかった。

デヴィッド・ボウイ-最後の5年間(字幕版)

※番組の解説
並外れたデヴィッド・ボウイのキャリアにおいても最後の5年間ほど魅力的な期間はないだろう。この作品で監督のフランシス・ワトリーは、27枚目と28枚目のアルバム「ザ・ネクスト・デイ」「ブラックスター」やミュージカル「ラザラス Lazarus」を詳細にひも解きながら、この20世紀の音楽界に最も影響を与えたスターの最後の5年間を称える。これら最後の作品のプリズムを通して、彼が再び音楽制作に取り組もうとしているだけでなく、彼のこれまでの作品の核となるテーマに戻ろうとしていたことを確認していく。一般的な認識と異なり、ボウイはとても一貫性のあるアーティストなのだ。ほとんどの場合、彼の過去の作品は“変化”という文脈で語られてしまう。しかし、もっと彼の仕事をより良く理解するためには、テーマ性、知性、芸術性の継続という観点から全体を捕えることだということをこの作品は示していく。


この作品の中で、「Valentine’s Day」に触れるパートがあります。40:20くらいから。

アール・スリック、スターリン・キャンベル、トニー・ヴィスコンティ(がBass弾いてる!)がボウイのボーカルトラックに合わせて演奏していたり。

「途中で顔が変わってきて、曲の中の人になってきて怖かった」と監督のインドラニ氏が語っていたり。

やはりテーマは、乱射事件などで荒れたアメリカの、銃社会・銃規制・ライフル協会。
そこでこの『デヴィッド・ボウイ 最後の5年間』では、あるVTRが挟み込まれます。

それは2000年7月、NRA(全米ライフル協会)のコンベンションで、あの往年の名優、チャールトン・ヘストン(この協会の会長。2008年に辞任)が、右腕でライフルを高々と掲げ「From My Cold, Dead Hands!(死ぬまで銃を手放さない!)」と壇上で言い放つシーンでした。

探したらありました。↓


自由を奪おうとする敵対勢力と闘うため
スローガンを言おう
死ぬまで銃を手放さない!→大喝采

それにオーバーラップして、曲のラストの、ボウイの同じポーズが…(44:13ごろ)。

あれは、チャールトン・ヘストンの真似、だった…。

つまり痛烈に、架空の乱射事件の犯人を主人公にしながらも、「銃社会・銃規制、そしてライフル協会」を、批判していたんですね。

 

そういう、歌だった。強力な、社会的なテーマの、歌だった。

『デヴィッド・ボウイ 最後の5年間』は、Amazonプライムにあります。

実は、『最初の5年間』もあるんですよ。

 

 







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