若干雑感羅列集

ライブ&マスク、少子&高齢、恋&駆け引き、復縁&絶縁、過去&今

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ライブとマスク

その指針は政府によって変更になり、マスク装着は個人の判断に委ねられることになった。事業者によって規定される場合もある、としっかり付加されている。いわんや「施設やイベントなどでは事業者の指示に従え」ということである。事業を営む者の判断で、利用者にマスク装着を促すことはあってよい。マスクをしていなければ法的に拘束されるという類のことではないが「マスクをしていただきたい」とライブ開催元や事業者が言うのであれば、それらを利用したいのであれば、それに従うしかない。「マスクには効果がない!」「コロナは茶番!」などと騒ぐ奴は、「騒ぐ」という理由で出入り禁止になるだけだ。ロックかロックじゃないかなどはなおさら関係がない。「マスクなどしなくても良いのに!!」と家で愚痴ってればいいのだ。それだけの話である。

 

少子化と高齢化

少子化は高齢化とともに、先進国の宿痾である。科学が発達し技術が伸展し、それを利用できる富が手に入ったら、娯楽の先に行き着くのは高度な医療でありロングな寿命だ。技術と富を持ち、同時に過去の宗教観を失った人間が願望としてたどり着くのは不老不死であり、高齢化はその途上の現象である。それに伴い、健康で闊達な生活をできるだけ長く、何者にも邪魔されずにライフステージを変化させずに続けるためには、「大人だけ」の世界であることが望ましい。子供を産み育てることは、大人の自由時間を奪われることになるからである。そして国際情勢や経済活動の紆余曲折で、ウルトラ娯楽とロング寿命に富を割くことが当たり前になった状態のままで、じょじょに富が失われるフェーズに移行した。娯楽への欲求と寿命への渇望は、今さら取り消せない。少子化と高齢化は、豊かな地域には必ず起こる現象なのである。

 

恋と駆け引き

「恋の駆け引き」という言葉が有名になりすぎて、恋には駆け引きが必要でありその巧者だけが相手を翻弄し有利に進めることができる、という勘違いをしてしまうことがある。駆け引きが可能なのは駆け引きを駆け引きだと認知できる相手に対してだけであり、それを楽しめる二人にだけ許されるゲームなのだ。もし自分の行動が相手を手玉に取るような奇策だとしたら、そんな「相手を奇策で何とかしようする相手」と恋愛に進むのはやめた方が良いということになりかねない。だいたい、お互いの気持ちの確認ができないまま、駆け引き(のようなもの)だけで関係性が深くなっていくというのは正常ではない。真正面から質問し、それに真正面から答えられない関係性は、まともではないのだ。数ヶ月または数年「交際」していると言っている人らが、お互いの家の場所を知らないなどということはあり得ない。つまりそれは「交際」ではないということだ。

 

復縁と絶縁

絶縁という言葉には強い能動性を感じるが、復縁にはどこか「不可抗力にも逆らえなくて」というような受動性を感じる。何らかのトラブルやこじれがあって絶縁する場合もあれば、特に何も起こっていないが「優しいまま疎遠に」なってしまい、実際のところ絶縁状態にあるという場合もあるだろう。まぁこの人らとは前のように、親しく何かをやることはないわな…と思っているのもゆるやかな絶縁と言えるだろう。そのまま10年、20年が経過する。そんな能動性を帯びた疎遠の場合、復縁はあり得るだろうか。やはりそこにはそれなりの不可抗力、自分ではどうしようもない権力(など)の強制力が必要になってくるのではないだろうか。恋愛における復縁は、ただの惰性と諦念であることも多いが。

 

過去と今

今から過去を振り返ると、記憶の量に差はあれど思い出せることの方が多いので、過去の最も先っぽに今があり、自分はそこにいると認識することが普通だ。しかし今というのはそんな曖昧な、芒洋としたものではない。今、と口にした瞬間、それが差し示している時点は完全に過去である。今とは、とてつもなく鋭く小さく、過去にも未来にもどちらにもまったくブレずに存在する、極小の1点のことを言う。その1点について考え、集中することが重要である。過去と呼ぶには最近すぎて、未来というのは気恥ずかしい…そんな幅のある、模糊とした時間帯を今と呼ぶのが普通だが、そんなものはまったく違う。今とは、集中した自分にしか認識できない、永遠に剥けるラッキョの、無限の奥底に存在する中心のようなものなのだ。

 







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