1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 文学

『選ばれなかった道』 184/365

投稿日:2019年7月3日 更新日:

ロバート・フロストの世界

黄色い森の中で道がふたつに分かれていた。

残念だが両方の道を進むことはできない。

ひとりで旅する私はしばらく立ち止まり、
一方の道をできるだけ奥まで見ると、
道は先で折れて草むらの中に消えていた。

次に、もう一方を見た。
こちらも劣らず美しいし、
むしろよさそうに思えたのは、
草が生い茂っていて踏み荒らされていなかったからだ。
もっとも、それを言うなら、ここを通った人々によって
実際にはどちらもほとんど同じように踏み荒らされていたのだが。

あの朝、どちらの道も同じように、
まだ踏まれずに黒ずんでいない落ち葉に埋もれていた。
ああ、私は最初の道を、別の日のために取っておくことにした!
しかし、道が先へ先へと続いていることはわかっていたから、
ここに戻ってくることは二度とないだろうと思っていた。

この先、私はため息まじりに語り続けるつもりだ。
今から何年、何十年先になっても言い続けるつもりだ。
森の中で道がふたつに分かれており、私はーーーー
私は踏みならされていない方の道を選んだ。
そしてそれが、決定的な違いを生んだ。

 

 

 

この詩の作者ロバート・フロストは、見抜いていた。
現実の我々は、どちらが良い道などを考え、効率的に選ぶようなことはできず、単に当てずっぽうで道を選ぶことの方が多いということを。

 

 

(“▽”)(“▽”)(“▽”)(“▽”)(“▽”)

1日1個、一年続けたら自動的に少しだけ賢くなるんじゃないか実験。デイヴィッド・S・キダーとノア・D・オッペンハイムのベストセラー。小林朋則氏訳。歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野から、365日分の知識。この本を読みつつ、知ってるようで知らなかったこともちゃんと知りつつ、ああそうなんだね~なんて思いながら、少しだけ書くことを続けます。最低限、「360ページ以上ある本を読んだ」の事実が残れば、それでいい。「教養が身につくかどうか」なんて、知ったことか、と。

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365







-1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365, 文学
-, , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

『モナ・リザ』 087/365

「モナ・リザ」のうち「リザ」が彼女の名前で、「モナ」は「マドンナ」の短縮形である。

オゾン層 109/365

2000000:1である。

サラ 035/365

その歳になると、急激な感情の起伏は心臓に悪いということか…。

ウェストファリア条約 134/365

プロテスタントとカトリックの間の、宗教紛争として始まった30年戦争に、ヨーロッパの領主たちはうんざりし、ドイツのウェストファリアで平和条約を結ぶことになった。

ビザンツ美術 038/365

キリスト教美術の中でも「イコン論争」はいまだにある。

徳ちゃんねる

徳ちゃんねる

■書いてる人↓

書いてる人

■書いてる人↑

HALLUCINATION

HALLUCINATION

ATLAS

ATLAS

master of none

master of none

DUPING DELIGHT」

DUPING DELIGHT」

BE LIKE HIM

BE LIKE HIM

■ANNIHILATION(YouTube)↓

★GOLDEN RULES★(24時間稼働中)↓

★GOLDEN RULES★(24時間稼働中)↓



afbロゴ






S