観てない人が読んだらどれくらい「ネタバレだ!」とショックなのか、その加減はわかりません。
自分としては誰が、まだ観てない映画の内容を書いていようが、観た時の感想などにはいささかも影響を受けない気がするので、「ネタバレ注意」と親切に書いておられるメディアなどは、考えすぎなんじゃないの?とすら思ったりしています。無神経でしょうか。
でも、「事前には、一切の情報を知らずに観たい」などというのは、少し傲慢ではないでしょうか。
そんなこと思ってる人は、例えばこのブログにたどりつくような検索をするのがよくないんじゃないでしょうか。
検索はしたとしても、クリックする方が悪い。
夏休みということもあって、8:40の回に見ました。
事前に席を決めて購入しておくシステムなので、楽チンでした。
しかも109の日(トーキューの日)だったので、1,100円だったのです!安い!
飲み水を買って着席。
正直、ええ歳こいた大人で、あんな山盛りのポップコーンを食べながら映画を見るやつってアホなんじゃないかと思います。
本来、ポップコーンはうるさいガキを黙らせるためにあるのであって、あんなものを咀嚼しながら映画を、まぁ陽気なアニメとかならまだしも、シリアスな映画とわかってて観るなんて、神経を疑います。
朝早い回だけあって、客席は静かでした。
中座して出入りしまくる人とかもいなくて幸運でした。
二子玉川、品がいいですねえ。
たまに、見ながらずーっとしゃべってるアホババアらがいたりしますよね。
DVDを自宅で見ているのと区別つかないんでしょう。
そして、内容やセリフの意味が理解できないんでしょう。
劇場で観る資格なし。
テレビの「○○洋画劇場」だけ見てればいいのに、と思います。
そういう人が混じると、もうその映画は、そういう「バカ込み」での記憶になってしまい、非常に迷惑です。
静かに2時間ほどを過ごせない人は、映画館になど来る資格はない、とすら思います。
実は映画館が嫌いです。
その大きな理由はあの、「No More映画泥棒」PRのCMです。
あれが不愉快で仕方がない。
内容の意味はもちろんわかりますよ。
犯罪です。
それはわかります。
でもそれ、映画館で流しますか???
テレビCMで流れてるならわかります。
お金払って座ってる人が99.999999999%の劇場で、「動画撮影は泥棒だぞ!?」なんて、よく平然と脅せますね。
ディズニーランドへ入る客に、「盗難は犯罪です」ってレクチャーします?
電車に乗る前に「No Moreキセル野郎」って動画見せます?
ほんと、嫌だなぁと思います。
仕方なしに見るしかないんだけど、あれを「面白い」と思ってるって、どんな神経なんだと。
与えられたものはなんでもありがたがる奴隷根性なんじゃないの。
あんなのを流しても、映画泥棒は減らないだろうし。
観客を「泥棒予備軍呼ばわり」するエゴ。
権利だけを声高に主張する既得権益を持つ団体のエゴ。
いや、さすがにそこまでは思わないですけどね。
気持ち悪い、冒頭のゴジラ。
目は深海魚。
最終的な形態の、ゴジラ。
目がナマズ。
海洋生物っぽいところから、単体で進化してあの硬さになるとはもはや夢の素材。
しかも放射性物質まき散らしてた割に半減期が異様に短くて安心。
いや、この「シン・ゴジラ」は、「怪獣映画」ではなく「会議室映画」なのです。
会議室の沸騰を描く、言ってみれば「緊急事態は別に怪獣でなくてもよい」日本の、シリアス映画。
有事には、日本の中枢や首脳はあんな感じになるのかも…というのを想像させてくれます。
折しも、北朝鮮からはミサイルが飛び、尖閣には中国軍が偽装して大挙して押し寄せてる。
特定アジアの国々はゴジラとは違ってなんらかの駆け引きは通じます。
こちらの譲歩には踏み込んできますけど。
どうしようもない有事に、政府は、内閣は、官僚組織は、どう慌てふためき、どう沈着に動いてゆくのか。
それを想像させてくれました。
踊る様を。会議が。
アメリカだったら絶対こうじゃないだろう感もひしひしと…。
米軍!星条旗!大統領!ファッキンジャップ!!っていう方向性がバカみたいに決まっている。
ちょうど、「インディペンデンス・デイ: リサージェンス」が公開されてますが、まぁ違うんでしょうねえ、手続きというか、政府の動きっていうのが。
それにしても、あまり大げさな芝居のない演出が、嬉しかったです。
極限や非常時を見せるドラマで、役者さんがキバるの、いやなんです。
「ヤメロォおおおおおお!!!」みたいなやつ。
そんなこと言わないから。っていうね。
パッパッパっと画面は切り替わるし、「実写でアニメをやった」という印象でした。
あの展開の速さは、「情報量の多さそのもの」で緊迫感をもたせている。
セリフなんか、別に聞き取れなくてもいい(特に前半)。
主演の長谷川博巳さんは、「もし ゆっくりしゃべったら、そのシーンはカットしますよ」と脅されていたそうです。
そう考えると、やはり唯一、浮いているのはカヨコ(石原さとみ)ですよね。
ECCを如実に感じさせる英語力。
血統と実力を兼ね備えた日系人、というキャラは、ひょっとすると彼女ではないんじゃないでしょうか。
可愛らしすぎるのです。
脳内で吉田羊と変換してみるとちょうどいいかもしれません。
改めて見ると不思議なフォルム
しかしゴジラはもはや、地球上の生物の基本をないがしろにした理屈で生きている。
生き物の進化として、あそこまで光線みたいなのを出せる状態になるなら、その前に前肢(手)を異様に退化させたように見えるのはなんなんです??
動物として、攻撃や移動に不可欠となり得る前肢が完全に犠牲になって、その代わりに攻撃光線を出せるようになった??のか??
獲物の捕獲や天敵から逃げる、という理屈が存在しない唯一の個体。
ゴジラ(というキャラクター)って、「2速歩行」を守らなきゃならないでしょう。
それに腹立った庵野氏が、逆らいたくなって、「第一形態」を登場させたんじゃないでしょうかね。
そう、勘ぐりたくなりました。
「これの方が、ほんとはこわいでしょう」って。
YOUは、何しにニッポンへ?
ゴジラは結局、どこへ向かうんです??
鎌倉から武蔵小杉を経由して(それにしても「武蔵小杉周辺」とかいうテロップがフツーに出て、「あれ?日吉とかは??大倉山は??」と、フツーに壊滅する東急沿線に思わず声が出そうに)、都心へ向かう。
シン・ゴジラの「シン」は、単純に「新」なのか。
「都心」の「心」なのか。
はたまた、長野へ向かうがゆえの
「信州」の「信」なのか。
オタキング・岡田斗司夫さんのメルマガによると、
かつて最高に動員数のあったゴジラ映画は昭和30年の『キングコング対ゴジラ』だそうです。
なんと1,255万人。
これは『踊る大走査線2』(1,280万人)くらいの大ヒット。
その後、ゴジラ映画は
『ゴジラ』が960万人。
『ゴジラの逆襲』834万人。
『キングコング対ゴジラ』1,250万人。
『モスラ対ゴジラ』722万人。
『三大怪獣 地球最大の決戦』541万人。
『怪獣大戦争』513万人。
『ゴジラ・エビラ・モスラ』400万人。
『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』300万人。
『怪獣総進撃』258万人。
『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』148万人。
『ゴジラ対へドラ』124万人。
『ゴジラ対ガイガン』/『ゴジラ対メガロ』98万人
『ゴジラ対メカゴジラ』133万人。
『メカゴジラの逆襲』97万人。
『ゴジラ対ビオランテ』200万人。
『ゴジラ対キングギドラ』270万人。
『ゴジラ対モスラ』420万人。
『ゴジラ対メカゴジラ』
『ゴジラ対スペースゴジラ』
『ゴジラ対デストロイア』
これら3つは、350万人から400万人の間ぐらい。
エメリッヒ版ゴジラは360万人。
2014年版のゴジラは218万人。
こういう感じなんだそうです。
『メカゴジラの逆襲』97万人でいったん途切れたことでわかるように、100万人を割り込んで、ゴジラ映画はいったん終焉してしまってるんですね。
今回の「シン・ゴジラ」は、どれくらいになるんでしょう。
残念ながら、「子供と楽しめる映画」ではないですから。
そういえば同じ列で見ていた親子連れ、元気そうだった男の子が、途中から「引いてる」感じが伝わってきてました。
でも大人は、見るといいと思います。
素っ頓狂な評をしてると、「お前、どこ見てんの??」という、バカかどうかの踏み絵になってるエンディングだったりもするので、注意した方がいいと思います。
しかし日本の官僚は優秀ですから、シャツが臭うほどの不眠不休の活動をしても、誰も、全くヒゲが伸びてこないのですネッッ!!!