「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第44話『魂を手にした男』先行カット紹介その4です。クーデターへの対決姿勢を明らかにするラスタル・エリオン。ギャラルホルン最大戦力を有するアリアンロッド艦隊の動向はいかに?そして謹慎中のこの男は…?(制作P) #g_tekketsu pic.twitter.com/ug5hbIbROK
— 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (@g_tekketsu) February 17, 2017
やっぱり地球外縁軌道統制統合艦隊って、かなり重要な位置づけだったんですね。これを撃破しようと、クーデター起こした側のマクギリスは、鉄華団に共闘の要請をする。
クーデターとともに、政治的な立ち回りも説明されました。
マクギリスは、養父であるイズナリオ・ファリド卿を失脚させその後継におさまり、その後ガエリオ・ボードウィン(ヴィダール)を殺害し、まだ少女であるアルミリア・ボードウィンを妻にして、ボードウィン家を完全に乗っ取ろうとしている。
ガンダム・バエルを操縦して完全に武力を掌握しての反乱なのですから、もはやセブンスターズの地位は消滅させる、のかと思いきや、やはりこの名家らの威信は利用しなければいけない、ということなんでしょうかね。
ギャラルホルンを作ったアグニカ・カイエル(バエル)の強さを我がモノにできるなら、これは完全に、武力で世界統一をして自らが世界皇帝になるという野望を抱いてもおかしくないと思うんですが、そうではないんですかね。
「組織を改革するために立ち上がる」という革命の大義名分を必要とする部分はもちろんわかるんですが、「その組織は潰す」は最終目的ではないのだろうか。内部告発はするが、会社が潰れてもらっては困る。そして自分が社長に…っていう。
歴史と伝説の関係性
アリアンロッド艦隊司令ラスタル・エリオンは、アグニカ・カイエルの話などファンタジーだ、と一蹴します。
「伝説と歴史とは似て非なるもの。」と諭しますが、はたしてそうでしょうか。
伝説は、歴史と合一するものです。
例えば日本の天皇家は、天孫降臨の前、イザナキ・イザナミの神話を元として、その子孫であるということを統治の基盤として存続してきました。今はさすがにそこは区分されているわけですが、江戸末期、明治になってさえ、神功皇后の三韓征伐は実話だ、と思われていて、だからこそ「征韓論」はまっとうで正義の主張である、と言われていたのだそうです。
「似て非なるもの」という言い方は現代的で、科学的かもしれませんが、実はそんなに割り切れるものではない、と思います。歴史は伝説によって下支えされ、伝説は歴史の中で常に生み出されようとするものでしょう。歴史が求めるのは「事実の伝説化」です。
伝説とはつまり「物語・ストーリー」です。
事実がどうであれ、物語を信じさせたものが歴史を制する、という言い方もできる。藤原氏は「源氏物語」を書かせることを許し、源氏は「平家物語」の流布を許可した。
マクギリスがアグニカ・カイエルの神話を利用しようとする方が、歴史の必然にはかなっていると思います。そしてその政治的思惑を見抜いているラスタル司令。
うん、でもイオク様にはあんまり響いてないようなwww
そして今回、非人道的だとギャラルホルンが忌避している「阿頼耶識システム」の、透過図が一瞬見れましたね。人間の脊髄に直接外科手術で機器を連結させ、端子を伸ばして相互にナノマシンを通わせて、操縦者の脳内に過剰で爆発的な空間認知能力を与えるというシステム。
この画像を見せていただくと、阿頼耶識システムのところには「ALAYA-VIJNANA」と書いてあります。ヴィジュニャーナ、と読みましょう。「識」をそう呼びます。
ナノマシンを通わせるアイデアというのは、今後本当に実現しそうですね。ある一定の、単純な機能を持たせたナノマシンが安価に大量生産できるようになれば、経口投与して阿頼耶識システムに活用できるようになる。今でも既に、ナノマシンを使った医療はどんどん進んでいます。
【最新医療】「高分子ミセル」抗がん剤でがん細胞だけを攻撃
http://www.akiramenai-gan.com/medical_contents/da_treatment/treatment02/56805/
でもそれは禁止ですw
この阿頼耶識システムも、その人間の限界を超えた能力発揮を完全に受け止めて駆使できるガンダム・フレームもすべて300年前の遺物です。
それを掘り起こし活動させるからこそ、「乱世再び」ということになっているわけですけど、うん、じゃあよく考えたら「鉄血のオルフェンズ世代」としては、特になんかすごいことを考え出したわけじゃないんだ、ね!?という感じも、しないでもないですよね…w
300年前の「厄祭戦時代」の物語の方がアツかったんじゃないの?とか、思うのは、禁止です。
テレビ放送では予告がなかったような気がしたんですが、こちらにはありましたよ。
次回は、ヴィダールがさらに新形態を見せるとか!
Amazonプライムに、第一シーズンもあります。