鎌倉殿の13人

第7回『敵か、あるいは』

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再起した頼朝だが

目指す鎌倉は遠く

兵は少ない。

助けを求めて

義時が向かったのは、

坂東屈指の大物、

上総介広常の館。

天に守られている

もうどこにも奇襲は効かないし、逃げつつ兵力を集めないといけなくなった源頼朝(みなもとのよりとも・大泉洋)。25里は遠いね。

あの勢力がどっちにつくかで源頼朝の生死が決まる…そんな様相を呈してきました。

なにせ源頼朝は、この時点では「ゲリラ兵」です。
しかも石橋山の合戦で惨敗。
ごく少数の敗残兵なので、周りからすれば彼らを助けてイチから盛り返すよりも、駆除した方が早い。

様子見してた豪族も多数いたであろう時期に、必死で頼る大軍団の長。
それが上総介広常(かずさのすけひろつね・佐藤浩一)だったのですね。

この上総介広常という人、元々は源頼朝の父・源義朝(みなもとのよしとも)に付き従う武将でした。平治の乱で負け、帰って来てたんですが別にその後、所領没収、とかにはなってない。
多くの一族がバラバラに分かれて戦った保元・平治の乱では、敗けた側を完全に一族ごと滅亡させるという発想は生まれてない。まだこの頃はそういう感じだったんですね。

とは言え平家の圧力は坂東でもやたら強くなってきており、さらに実は兄弟間で家督争いの真っ最中であり、一族の中の立場も微妙だったりして、上総介広常としては源頼朝に味方することには、合理性があったと言えるようなのです。ドラマでは「損得で動く」と言ってましたが、その計算は実はもう立ってる…っていう感じだったんじゃないでしょうか。ちなみに平氏です。

合流を頼みに来た和田義盛(わだよしもり・横田栄司)に向かって上総介広常は

義明の爺さんも死んじまったなぁ。三浦が弱えのか、畠山が強えのか

と言い放ちます。

「義明の爺さん」というのは三浦義明。
和田義盛は孫です。

ドラマではセリフの説明だけで済んでしまいましたが、畠山重忠(はたけやましげただ
中川大志)との戦いで戦死しています。89歳。
長老・家長は身を犠牲にして一族を逃し、息子の三浦義澄(みうらよしずみ・佐藤B作)たちは源頼朝らと合流することができました。

城攻めをしていた畠山重忠は、城の一部を「逃げられるように開放していた」という説も。

しかし三浦(の一族である和田も)からすると、鎌倉幕府創始に当たって協力し続けていくとは言えこの「長老を殺された」という恨みが消えるわけがない。

のちにこれがものすごく噴き出してきます。

それにしてもこれだけの大勢力・バランスシートを握っていた上総介広常なのに「13人」には入っていないんですよね。入りそうだったんですけど入ってない。残念。

「坂東を取り戻す」を生涯のスローガンにしていた彼、それが裏目に出てしまう。

この上総介広常のお父さん、平常澄(たいらのつねずみ)は、「13人」に名を連ねることになる三浦義澄に、偏諱を与えています。澄の字。そういう関係性なんですね。

名前のややこしさ、そして偏諱という補助線

海の音

それにしても梶原景時(かじわらのかげとき・中村獅童)も相まみえて説得が続く場面。ずーっと後ろで「ザーン」「ザザーン」っていう音が鳴ってるんです。
風の音・木立の葉音かと思いましたが、これは波の音。

上総介広常の屋敷の場所はしっかりとは比定されていないそうですが、現在のいすみ市の大原あたりだと推定されているらしく、そりゃもうパシフィックオーシャン目の前…なロケーションだったのでしょう。逆に言えばドラマのロケは海ぎわで行われてはおらず、環境音で海のそばですよと感じさせているということですね。

梶原景時は「決めるは斬り手の腕次第…」と謎をかけて立ち去りました。

陰陽師の登場?

阿野全成(あのぜんじょう・新納慎也)が出て来ましたね。
この人は出家させられていた、源頼朝の母違いの弟。
源義経(みなもとのよしつね・菅田将暉)とは母が同じ(常盤御前)です。

早九字(はやくじ) を切って「風を起こす」とかやってましたがどうもなんだかインチキくさい。つまり「この先、戦には特に役に立たない」を暗示してるんでしょうか。妙なシーンな印象。

今はまだなんとなく好色でひょうきんなキャラもにじませつつ、実は兄弟をはじめ、親族をいっさい信用しない源頼朝。この阿野全成も結局…。

とにかく出てくる人物が皆、「敵か、あるいは」味方かわからない。
みんなまだ、決めかねてるんです。

それは「源氏推し・平家萌え」とかそういうことじゃなく、累代の恩義に報いる…ということよりも「現実的な、わが土地の支配権を維持できるかどうか」みたいな、直接的な利益による判断ですね、そうやって権力を渡り歩いて、一族の安定を築いてきた歴史がそれぞれにある。

遅参を叱責した源頼朝に、上総介広常は「将の器でなければ首を平家に差し出すつもりだった」と語りました。大軍を前にしてもビビらず、へり降らず、大将として堂々としていた姿に感服したという有名なエピソードですが、これは創作なんですってね。

本当は割と早い段階で、上総介広常は源頼朝に味方することを決めていたそうです。

何はともあれ、源義経が奥州を出発。

 

まずは再起から、最初の1勝が欲しいところ。

 

今回の「鎌倉殿の13人紀行」はここでした。

玉前神社

千葉神社







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