「クラスター」ってなに
感染集団、のこと。
一人が感染してて、その人が接触した人らのこと、ですね。
集団ひとかたまり。
なんでそんな呼び方が可能になるのかというと、やっぱり「あの寄り合い」とか「あのパーティ」とか、人の行動ってある程度の特定、つまり追跡ができるので、名称がついてるんですね。
「スプレッダー」ってなに
感染してても周りにうつさない人って、たくさんいます。
かかってても軽症のまま、または発症しないまま「ふう…」って終わっていく。
でも集団の中に、感染させる人がいる。
それにも程度があって、スーパースプレッダーがいる。
もちろん、スーパーの方がすごい。
このスプレッダーたちがいろんなお店・いろんな寄り合いなどに参加すると、そこの全員が「クラスター」になるということですね。
だけどまだ不明なのは、クラスター内に自分がいたからと言って自分がスプレッダーになるかどうか。
そこんとこは明らかにはなっていません。
だから「自分はあの寄り合いにいた!」から感染の可能性はあるものの、自分が周りにさらに感染させまくるスプレッダーなのかどうか…はわからない。
わからないので、あれ?感染してるぞ、という人を見つけたら(医者がです)、その患者の追跡調査をするそうです。
患者が一人いる、ということは、ここしばらくの行動のなかで、接触した人の中に必ずスプレッダーがいるわけですから「それはどこだ?」ということを知るのは、とても重要なことなんですね。
これ、従来の風邪なら土台、数が多すぎて無理なことなんでしょうけど、新型コロナは逆に「まだ歴が浅くて例が少ない」からこそ追跡が(完璧ではないにせよ)可能、ってことなんでしょう。
例えば「あの会場にはスプレッダーがいたようだ」ということが推定できるのであれば、やはり「あの会場にいた人は、感染している可能性が高いので、ちょっともう誰かと濃厚には関わらないでね!」と言ってあげることができますよね。もちろん感染してて人にはうつすけど自分は無症状っていう人もいて、その無症状(しんどくもなんともない)人が、スーパースプレッダーになるかもしれないから。
これを日本はやっていて、超特大の感染爆発は起こっていないんですね今のところ。
でも完璧でない以上これからはわからないし、医療機関の優秀さと凄さと大変さにだけ負担をかけてる状況は、はっきり言ってけっこうヤバイ。
とにかくスーパースプレッダーを見つけて、隔離して治療してあげることが大事。
スプレッダーが活発に動きすぎて、「メガクラスター」ができてしまう可能性も、まだまだあるから。
「オーバーシュート」ってなに
すでに他国では起こっているオーバーシュート。
はっきり言って最悪の状態。
爆発的な感染者の増加で、医療は崩壊します。
「医療が崩壊する」という表現はよく使われていますが、崩壊したビルにはもう誰も立ち入れないように、医療は「崩壊させない」ことが大事です。
「崩壊」は「質の低下」とは違いますからね。
交通事故にあっても家で転んで足折れてもベッドがないし医者いない、っていうことですよ。
「コロナの検査してくれ!」と延々に要望し続ける人。
もう、「大丈夫です、これコロナの特効薬ですから」って嘘ついて生理食塩水を点滴してあげて、感情さえなだめてあげればいいんじゃないの…とすら思います。そりゃ、サギ商品が出回るはずだわ。
そして…
「俺は大丈夫」という謎の確信だけを持つアクティブ・シニア。
「これは文化だ!」と内でも外でもタバコを吸い続けてるニコチン中毒者。
これらがクラスター形成、そしてスプレッダーと化す可能性は高いと言っていいかもしれません。
距離取らないと。
「感染したくない」はもちろんわかりますが「感染しない」を100%にすることは人間である以上不可能なので、その確率を下げる努力を、するしかありません。
3つの密ってなに
東京都でも「3つの密」を避けましょう、という勧告が出されました。
なんだ、身密,口密,意密なんて、とつぜん密教の有相(うそう)に属する部分を言い出すんだな都知事…と思ったらぜんぜん違いました。
1、換気が悪い「密閉」空間
2、人が「密集」した空間
3、近距離で「密接」に会話や発声が行われる空間
に、長くいることを避けましょう、っていうことですね。
月末。
「朝まで生テレビ」においてコロナのことを議論、ということで上の3つをものの見事に打ち砕く環境でクラスター形成に一役買ってる感がありましたが、なにやってるかわかってないんでしょうね、関わっている人ら、誰も。
これで田原総一郎さんが感染して重症化したりしたらテレビ局は「やった!」と快哉を叫ぶんでしょうね。
厚生労働省
新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
アフター、なんかあるのか
少なくともここ2〜3週間は「3つの密」は守りたいところです。
花粉も仕事もあるなか、なかなか難しいところもあるけれど。
「アフターコロナ」などと、すでに終息後のことが言われたりしていますけれど、言ってみれば今我々は「ウィズインフルエンザ」など、「ウィズ」の状態でいろんなウィルス性疾患と生きているし、そうせざるを得ない状況ですよね。だから実は「アフター」なんかなくて「ウィズ」しかあり得ないのではないでしょうか。
山中伸弥教授は「マラソンのようなもの」とも語っておられました。
どこかで「こうすれば違う道がある」という方向性を見つけないといけない局面が来るのでしょう。
劇場やイベント、たくさん「延期・中止」になっていますが、それに怨嗟の声を上げているだけではだめだけど、だからと言って「俺らは大丈夫」という謎の自信だけがある人らに仕切られて強行開催して、感染爆発を繰り返してさらに長期化、医療崩壊へ…というのは、絶対に避けたいですよね。
それにしても、普通の生活に支障が出始めてるのに有効な手段をすぐに打てない「国」って、なんなんでしょうね…普段はいいんですよ、こういう火急の事態にさっと素早く、的確に動いてくれないと。
ほんと、食費がない家賃が払えないって言ってるのに「和牛券」ってすごい発想ですよね。
家賃払ったことない人からしか出てこない発想だわ。
与党がだめだってことはよくわかりましたが今回、野党がそれ以上にグズグズでだめだということもよくわかりました。マシな方を選ぶしかないんだけども。
国際環境経済研究所
新型コロナウイルスの科学
放射線防護との類似と相違(越智小枝医師)
http://ieei.or.jp/2020/03/expl200326/