若干雑感羅列集

好きなものと規制退場と思い出と撲滅と地球の自転

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規制退場したいけどできない

コンサートや大型のイベントなどでは、一斉に出口に帰る客が殺到しないようにブロックごとの規制退場が行われる。「帰りの電車の時間」や「トイレ的に差し迫ってる」や「規制を破るのがロック」などの理由で、規制退場のアナウンスの中、柵を越え順番を抜かしさっさと出て行こうとする人らがいる。ほんの少しの計算ができないアホである。規制退場がかかる前にその場を離れる決断ができればどんな理由であれ文句は言われない。規制退場はただ「大勢の客を管理するのが気持ちいい」などという、規制退場を守れないアホらが考えるようなレベルの理由で行われているのではない。もし大勢の客が無秩序に出入り口に押しかけて事故でも起こったら、帰りはもっと遅くなる。電車の時間にも間に合わないしトイレにも間に合わない。もし事故にでも遭ったら、ご自慢のロック精神も一生発揮できない。早く帰らないといけない理由があるなら早く会場を離れる決断をするべきであり、スマートさを発揮するにはそれしかない。規制退場を守らないアホは、いずれ必ず「間に合ってさえいれば…」という類の不幸に見舞われる。必ずだ。

 

思い出にしたいけどできない

中学生の頃、部活の道具が放り込まれた狭いロッカーの中で漫画を読んでいた。砂埃が入ってくるような汚く暗い場所だったが、それが今でも音楽と共に記憶にへばりついている。その絵柄を見ると思い出の曲が鳴る。思い出の曲が鳴るとストーリーが浮かぶ。ギターを弾いていて、ある一節に来ると人の顔が毎回想起される。作曲者でも歌唱者でもないのにその人のイメージが毎回浮かぶ。説明しても誰も接続できない関連性なので、誰にも言わない。思い出に残るという意味では小学生の頃、広島原爆資料館の横手の広場で歌わされた「戦争を知らない子どもたち」がある。今思えば修学旅行で浮ついた子どもたちに課せられた、入館までの時間稼ぎだったのだなとも思うが、これを子どもらに歌わせて何かやったような気になっていた教師たちの、思い上がった顔は意外と浮かんではこない。

 

撲滅したいけどできない

バカは撲滅できない。バカは相対なものだからだ。バカがバカだとわかるのは、バカではない人がいるからだが、バカな人とバカじゃない人のランキングは分かれてはいない。同じランキング内で争っているに過ぎない。一つでもランクが上の人からすると一つ下はバカに見える。そしてそれは全ジャンルにおいて、複層的に絡み合っているものだ。自分はあちらでは上なのにこちらでは下になっている、ということも起こる。自分より下はすべてバカだから、とすべてのバカを撲滅すると自分が最下位になってしまい、自分が一番バカになってしまう。なので、「すべてのバカを撲滅しようとすることはかなりバカな行為なのだ」とわかる。ゆえにバカは撲滅できないのである。

 

好きなものを貶めたいけどできない

趣味は多様だ。どんなジャンルにも、それを細く切り裂いて地の底まで辿ったような、狭い範囲の趣味人がいる。「それを好きになる」というのは感情のなせる技なので、それぞれの心のどこかが疼いて、蒐集や行動や創作に結びつく。それらが一般通念上の社会的規範を逸脱しない限り(犯罪にならない限り)、それらは無限に許容されるべきものだ。個々の心の疼きから発せられるものなので当然、その趣味を理解できない人もかなりいる。理解できないから貶め、蔑み、遠ざけようとするのも当たり前だが、3つ目の「遠ざける」にとどめておくべきである。他人の趣味を貶すのは簡単だ。異質なものとして差別すればいい。しかし「それを好きになる」という感情じたいは、尊重されなければならない。ここを勘違いすると、たとえ近しい関係でも殺し合いに発展する。「そんな趣味はしょうもない」なんて罵倒の言葉が脳内で聞こえても、聖なる力で押し込めることをオススメする。それよりも「それを好きになったという、その人の気持ちそのもの」に目を向けよう。「趣味を愛す」とは「趣味に向ける気持ちの美しさを愛でる」という意味なのだから。

 

地球の自転止めたいけどできない

地球がなぜ自転しているのか、の説明を読むと「慣性の法則」という言葉が出てくる。コマ回しのコマも同じような原理で回るが、摩擦などの抵抗があっていずれ止まる。宇宙空間には地球の自転を止める抵抗がないので、地球は回り続けているのだと。宇宙空間に漂う、地球の素となった塊に何かがぶつかって、止めるものがないからその勢いで今も回り続けている。説明としてはこれで納得はできるが、それは「自転の原理の(一部の)説明」であって、「なぜ自転しているか」の説明ではない。なぜ地球が回っているかは説明することができない。「回っているから地球である」とも言えるが、それもやはり「なぜ」の説明にはならない。けっきょくわからない。つまりそれは「なぜ地球はこんな感じでここにあるのか」を説明してもらわないと納得できないということになり、そんなものがわかるわけがないので、自転の理由もわからないとしか言いようがないのだ。「わかる」と言い張る「先生」も中にはいらっしゃるのだろうが、100%インチキである。

 

 

 







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