自論構築過程

ホントに生まれ変わりたい???

投稿日:2018年3月20日 更新日:

minne HANDMADE LIFE BOOK vol.7 (レディブティックシリーズno.4577)

生まれ変わりを信じるか…、というアンケートを取ったところ。

意外に「信じない」が若干、上回りましたね。
までも半々、と考えていいのかな。

それにしても「生まれ変わり」って、誰が考えた言葉なんですかね。

 

そもそも、これは「動詞」なのか。

「生まれる」は自動詞ではないんじゃないかと。

自分で「生まれる」ことはできないから。
英語だと「was born」になるそうだから、やっぱり受動的ですよね。
「変わる」「代わる」は、「自分の行動」ですけれど、受動的なニュアンスも含まれてる。

「生まれ変わり」は、たぶん自分ではどうしようもない。
どうやら死んだ瞬間、生まれ変わり始めるらしい。

死、それ自体を自分でどうしようもないのと同じように(ビルから飛び降りたり切腹はできるけど、死ぬのは実は自分の体だけであって自分ではないと考えると)、生まれ変わりは止められない。

「まぁ、じゃあ、だったら…」っていう感じで、生まれ変わりは当たり前に受け入れている人が多いんですよね。

わかりにくいかも知れませんが、「生まれ変わりは、良いことだとは言えないですよね…」というようなことを言って、「?????」みたいな顔されたこと、1度や2度じゃないんですよ。

それくらい、「生まれ変わり」は当たり前のように浸透している。
疑う余地のない、既定路線だとされている。
誰も見たこともないし証拠なんかないんだけど、まるで死んだら葬式をする、みたいに、まるでセレモニーのように、「死んだら生まれ変わる」と信じられている。

聖なる魂の循環…!?

うん、

だったら、「霊」ってのはいったいなんだと思ってるんですか。

死んだ瞬間から必ず生まれ変わるんなら、生きていた時と同じ姿(またはちょっと劣化したみたいな姿)で、うすーく存在している(という感じで表現されることが多い)アレは、いったいなんなんですか。
説明、できますか。

そこなんです。
もちろん、いくらでも理屈は出せます。

・生まれ変わりまでのモラトリアム期間である。
・なんらかの念が残っている人はそうなる
・生まれ変わる分の魂はそちらへ行っているが、残滓である
・魂とは違う霊体が別に存在する

…など。

 

いや、別にいいんですけどね、はっきり言っておきます。

「生まれ変わり」が、現世における差別を肯定する理屈になり得る、という事実をご存知ない方がけっこう多いのではないかと思いまして、今、改めてこれを書いております。

インドでは基本概念として有史以前からある「生まれ変わり」、これはカーストという身分制度を固定する論理として使われてきたんですよね。
つまり「今、お前がその身分なのは前世が悪かったからだ」ということが言えてしまうわけです。

よく「生まれ変わり、個人の魂は永遠…」ということをうっとりした顔でおっしゃる、見事にスピってらっしゃる皆様は「今世で修行をして、魂を磨いて、来世で素晴らしい人生を送る」と。

目を輝かせておっしゃるのでその場で否定はしません。
では魂を磨かなかった人は、来世ではあなたの足元に組み敷かれて差別されることになるんですけど、それは「自業自得」ってことで、それでいいんですね??

あなた、自分の言ってること、全世界に向けて言えますか、って。

「魂の修行」や「来世で」などと安易におっしゃる方々の、自分の差別感情に気づいてすらいない、非常に現世利益的な(要するにお金持ちになるのが幸せという単純な論理)に辟易することがあったりして、ああ、けっきょくはお金持ちになって贅沢をすることが幸せだという思想なんだな…、と透けて見えるのが面白いなと感じます。

そんなものが「思想」かねえ、と。

お釈迦様は、それから出ろ、と言ったんですよね。その方法がわかった、と。

解脱(げだつ)は仏教だけのものではないらしいんですが、やはり「このサイクル(輪廻)は苦だわ」と喝破したことは、とんでもなくすごいことだと思います。
しかもそれだけでもすごいのに「そこから出る方法、あるんだよ」ってどんだけ天才なんだと。

色々博識なのになぜかそこはご存知ない(のかわざと無視してる)のかスピババアの皆さんは、楽しいことは最大化すべき、悲しいことは極小化すべき、くらいの幼稚さを基本に、常に快楽のみを追求してらっしゃいます。

けっきょくあのシンガポールのビルの上のプールとか、行きたいんでしょ?的な。
変な言い方かも知れませんが、楽しく笑えることを追求するから、悲しく苦しいことが起こるんじゃないですかね。
偉そうに精神的な高み、みたいなこと言ってますけど実は、アナタ、欲と悩みのカタマリだったり、してませんかね…。

 

信じる信じないではなく、使うか、使わないか

「生まれ変わり」を信じるとしても、それを肯定的にとらえるか、否定的に(超克すべきシステムとして)考えるか、ここに差が出ますよね。
つまり生き方に関わってくる。

不動で固定で永遠不滅の自意識のカタマリとしての魂が、永久に世界で肉体をとっかえひっかえして生き続ける、しかも良い行ないでどんどんグレードが上がっていって、果ては宇宙と1つになる、ってお前ら、何様なんだ。

そういうのを聞くのが私は実はとても好きなので、どこかで拝聴するたびに「うあぁこの人、自分のこと(だけが)好きそう…!」と、密かに楽しんでいる次第であります。

確かに「死んだら完全なる無」、もなかなか魅力的です。

 

どんな人でも「死んだら人間て、どうなると思います?」という質問にはその人の、現時点での本質が現れます。
ぜひお試しあれ。

意外にずいぶんと年上のおっさんとかでも「何も考えてないレベル」の人がいたりしますから、「へえ〜」と拝聴しながら、密かに楽しんでしまいましょう。

 

 

 

 

冒頭の雑誌はこっちにすべきだったかなぁ、とは思いました。
毎号、わざと「ル」を隠すようにしてるとしか思えん。

 

 







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