「パルテノン神殿の彫刻像エルギン・マーブルズ」
※Wikipediayより
「数百年前に倭寇(わこう)に略奪された」ことを理由に、韓国司法は長崎県対馬市・観音寺の観音菩薩坐像を「返さんでよろし」という判断をしてしまいましたね。
韓国よ、仏像を返しなさい! 国境に生きる対馬人の嘆き
https://ironna.jp/article/6398
いや、それを言われちゃあ、という声が日本側から上がるのは当然です。
韓国でも、その判断を恥じている人はいるでしょう。
もし、倭寇(これも後期は日本人かどうかも怪しい)が盗んだというのが本当であったとしても、それなら政府や民間団体が、研究結果から「1年ごとに両国で安置する」提案をするとか、何年かに1度は韓国で展覧会をするとか、そういう提案があったりするのが普通だと思うんですが。
「盗まれた物だから、盗み返してもよし」っていうのは、「倭寇の時代」の考え方です。
これ、韓国司法は韓国の法律に従ったんだから、仕事してるんでしょう。
その判断が外国から見て異常であっても、国内法がそうであるならば仕方がない。
司法は、その法律に対して誠実であればそれで良いのだし、三権分立は司法が独立してこそ意味があるのでしょう。
でもですよ、これって如実に「国際問題」な訳です。
時の政府が「法律はそうなんだけど、今回だけは特措法作るから、それに従ってくれる?司法ちゃん」という策を出したり、「内閣令を出すんで、なんとかこれは工面しよう」と行政が働きかけるとか、なんとかなると思うんですよね。
この記事によると、
韓国政府は、過去に朝鮮半島から日本に渡った文化財は約7万1千点に上ると推定し、このうち「不法・不正」に持ち出されたものは返還を求める方針だ。
らしいんですが、この「不法・不正」っていうのは、当時のどの法律に対して「不法」なんでしょう。
倭寇が略奪をしていたのは本当だと思います(後期は日本人かどうかも怪しい)が、じゃあ、元寇の手先として対馬で残虐の限りを尽くしたあなた方は一体なんなんです?と日本側としては言いたくなってくるし、そうなると豊臣秀吉の時…と言い返されたりしてw、ヨーロッパの国々のように、もう「未来志向じゃないとこりゃ共倒れるぞ」みたいな様相を呈してくるわけですよね。
だからこそ、「これからの両国のことを考えていきましょう」という姿勢が必要だったわけで、それこその10億円だったんだし、“慰安婦合意”だったと思うんですよね…。
悲しいかな、韓国は「日本を敵として攻撃すると人気が出る」という構造を、政治思想に完全に組み込んでしまってます。
つまり、「日本無くしては国内の人気を保てない」という悪い依存状態にある。
ちなみに、盗まれた仏像は「文化財」ですから、「文化財不法輸出入等禁止条約」という条約によって、国家間ではすぐに返還されなければなりません。
まるでルパン三世の世界ですが、文化財というのは「その国の文化的財産」ですから、お金で買えるからと言ってガンガン買ってると、先に「ヒンシュクを買う」類いの物です。
「文化財不法輸出入等禁止条約」は平成14年に日本で効力発生したものだそうで、ひょっとして韓国、批准してないの?か?
思い起こせば、「ロゼッタストーン」とか「パルテノン神殿の彫刻像エルギン・マーブルズ」(冒頭の写真です)とか、大英博物館には「いや、それウチの国の重要なモノなんだから、返しなさいよ」と言われている文化財がゴロゴロしてますよねw
「ロゼッタストーン」※Wikipediayより
そこは突っぱねるイギリス。
歴史的に、侵略の証として当然の権利を主張しているがごとき大英帝国。
日本と韓国の場合、「ごく最近の泥棒」の話なので、いや、普通に返さんかい、の世界ですよね。
この問題は、けっこう重要な「文化的な水準」を世界に示してしまっています。
やっぱり「倭寇(後期は日本人かどうかも怪しい)が略奪したものだ」という主張は筋が悪いでしょう。
というか、「倭寇に奪われたものを盗むのは正当な行為」ということで、韓国から文化財奪回集団」が上陸してこないかちょっと心配です。