https://twitter.com/nhk_naotora/status/907189863031689217
これかな…?
王大人(ワンターレン)の直虎(柴崎コウ)の手厚い看護で回復した龍雲丸(柳楽優弥)。
氏真(尾上松也)は北条に逃げます。北条は、都で信長(市川海老蔵)が天下に号令しかけていようが、「関東は別」と言う感覚の最後の名残。のちに豊富秀吉に思いっきり攻められて降伏します(1590年)。
それにしても徳川家康(阿部サダヲ)はまだバカ殿扱いされてますねえ。織田に伺いを立てるのを忘れる、などという「うっかり」が、発生する余地のある情勢では、ないと思うんですけどね…。
井伊家は解散。
歴史上、他の多くの土豪がその憂き目に遭ってきたように、井伊も領主ではなくなる。我々は歴史の答えを知ってますから、このあと、あの虎松(寺田心)が井伊直政(菅田将暉)になり、徳川四天王になって幕末まで権勢を誇る名家となることに、一本のラインを引けるがごとくすらすらと考えてしまいますが、この1569年の時点ではもう、どうしようもない状態だったんですね。
ドラマの主人公としては、どうしてもヒューマンドラマ調の、平和主義的な主張が出てくるのは仕方のないところ。
悩むおとわ。
参謀のように重要な相談に乗る龍雲丸。なんとなく孝謙天皇と道鏡がチラつきますがw、武家が武家でなくなると、あとは農民か職人か商人か、坊さんになるしかない。
お家の再興
同時に見続けている(二回め・字幕)
ゲーム・オブ・スローンズの第1シーズン7話めで、
ラニスター家の当主・タイウィン・ラニスターは、
「家」について、息子のジェイミーにこう言います。
お前の母は死んだ
私もやがて死ぬ
お前もお前の姉も弟も
その子供たちも死ぬ皆死んで土の中で朽ち果てるんだ
だが家名は生き続ける
唯一家名だけは
個々の栄光や誉れは死ぬが
家は生きる
分かるか?
個人より「家」が圧倒的に大事であるという伝統。
伝統を重んじる武家や貴族にとっては「家」が大事。
松下清景(しの・貫地谷しほりが再嫁した徳川の家臣・古舘寛治)へ虎松を養子に送る…というかその松下では、血筋ではなく「継ぐのは養子でいい」ということが通ってたということですね。本当の「血脈」よりも、段取りを踏んだ縁組があれば家名は守れた。
修験僧かつ密偵として徳川と井伊を取り持ってきた松下常慶(和田正人)は、この清景の弟なんだそうです。
井伊家再興をあきらめるおとわ。
完全に追い詰められた状態とは言え、やっぱり「天才・井伊直政の、のちの凄まじい再興ぶり」を知ってしまっている我々は、どうも見守る上での悲壮感が、甘くなりがちな気がします。
意外と、もっともその展開を悲しみ、現時点の状況、井伊の没落に打ちひしがれているのは、おそらくあんまり史実をまだ知らないであろう、当の直政を演じる寺田心くんである可能性がありますよねw
俳優人生としては将来、彼は家康も秀吉も今川義元さえも演じる可能性があったりするわけですが…。
井伊の浪人はそれぞれ、他の領主の元へ仕官することに。そう言えば武田家滅亡後、徳川家康は武田の浪人たちを多数、配下に従えることに成功しましたよね。その中の「武田の赤備え(山県昌景・山本龍二)の軍)」をのちに直政が受け継いだりするんですから、ひょっとして虎松は、滅亡して他家へ仕えることの苦しさと悲しさに井伊を重ね合わせ、ちゃんと配慮することができる人だったのかもしれませんね。
それにしても架空の龍雲丸と、おんな龍雲丸の淡い恋愛描写、「いや、これ、要る…w?」とは思ってしまいますが、こーゆーのはドラマでしか見れねーですからねえ、ここまで観続けて来てるんですから、楽しむべき瞬間じゃーねーですかねえ。
1571年、北条氏康の死の報を受けマツケンサンバに突入する武田信玄。そしてついに立つ。
今回の「直虎紀行」は、ここでしたね。
鳳来寺