「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第47話『生け贄』先行カット紹介その4です。火星に戻ってきた鉄華団を迎えるクーデリア・藍那・バーンスタイン。彼女の存在が鉄華団の今後のカギを握る?(制作P) #g_tekketsu pic.twitter.com/P3K5Jvrf6U
— 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (@g_tekketsu) March 10, 2017
ここへきて「生贄」とは。
マクギリス・ファリドはその権力の基盤を「バエル」に置いている。
そして自信がすごい。
他の世界の軍事力で言えば4個師団とか空母2隻とか、そういう戦力と同等というような理解でいいんですかね…。
今さらですけどオルガの前髪ってどうなってるんですかね。
鉄華団がテロリスト集団扱い、され始めました。
金策に窮する彼ら。
去っていくリーゼント。正論を吐くリーゼント。
組織においてはああいう意見を真っ当に取り合わないというか議題にしないっていうのが、破滅を呼ぶんじゃないですかねえ。根性とか絆とかは素晴らしい概念なんですが、冷静なデータによる分析や予測をしない限り、全員死ぬんです。死なずとも、必ず負けることになる。思いつめ、追い詰められ、自分さえ死ねば落とし前、みたいなカタルシスへ直行する。
オルガは玉砕を決めたりはしないっぽいですが、それで「みんな身を捧げるのだ」と決めて作戦を変更せず、自分らは割と生き延びる雰囲気で、責任感じたら切腹しますし、みたいなのが旧日本軍の指導者たちでした。戦前に「これはまずい」という分析結果が出ていたにも関わらず、です。
その様子は、これに詳しく。
なにせこの先は、完璧に、精神の隅々まで反省しきって、生まれ変わったイオク様まで戦闘に参加する日が近い。
火星で暮らす人たちの様子が、久しぶりに描写されましたね。
完全に畑もあって家屋もあって、遠くには山脈みたいなのも見えるんですけどw、ここの陽光と湿度・温度はどうやってその快適さを確保してるんですかね。人工的な入植地であるスペースコロニーとは違う「火星」なので、大気とか、太陽線とか、そういうのが完璧にクリアになっているのに、どうして割と「僻地扱い」されてるのかはなかなかに不思議です。
この環境にするための投資は、ものすごいものだったはずなのに。割と光合成と肥料で土で育てる農業、みたいなことやってますよね…。
ちなみに火星の火山で一番高い山は、標高21.9kmだそうです。
2000mじゃないですよ。
つまり標高20000mです。
※オリンポス山。「Daily Galaxy」より
倫理的に怖い。
で、アトラが三日月との子供を妊娠!?嘘でしょ?
アトラって何歳の設定なんですか…なんなんだ…怖い…。でも「お腹に子が」っていうのは、戦争譚においてはなかなかの「フラグ」なんですよね。ああ〜お腹の赤ちゃんが〜この子だけは〜ッ…っていう、母子ともに巻き込まれて死んじゃうパターンがよくある。
それも「生贄」ってことなのかも。
戦闘には現場で、勝つか負けるか死ぬか殺すか、という激しさがあります、モビルスーツ同士の戦いは、そういう感じですよね。でもモビルスーツをぶつけ合うっていう「まで」の局面を作るのは戦略。政治。交渉。外交。駆け引き。
よく「戦争と平和」という風に並べて語られますが、戦争と平和は、反対の概念ではないんです。
戦争は「手段」です。平和は「状態」。
いわゆる「平和主義者」な方々は、平和という「目的」に向かって全人類が心を通わせるのよ〜、みたいな部分に自分が天使になるための注力をなさってますが、平和というのは「戦争をしていない状態」のことであって、「では、今年は平和でいきたいと思います!」とか、誰かが勝手に決められるものではない。
「戦争にならない状態を続ける」ためには、戦争に勝てるくらいの力がどうしても必要になります。
戦闘をするかどうかは別。力があるからこそ、「今あそこにはバエルとバルバトスの両方があるから近づかないほうがいい、攻撃しないほうがいいぜ」という風な「平和状態」を作ることができる。
ここが、いわゆる「平和主義者」な方々がスタックするところみたいなんですね。
まず「平和憲法があるから平和だった」みたいなことになってる。
頭の中にオガクズか何かが混ざってる可能性があるので、診てもらったほうがいいと思います。
戦争は自国だけではできないので、「憲法のみ」で平和状態を保とうとする場合、他国もその憲法を採用している必要がありますよね。残念ながら日本国憲法を守る必要があるのは全宇宙で日本だけなので、何を希求しようが信頼しようが、他国は、それを守らなくていいわけです。
日本国憲法を守らなくていいのになぜ日本に攻めてこないかというと、それは日本に、自軍たるバルバトスと、同盟軍たるバエルがあるからです。
もう、おわかりですね。
「戦争反対」は正しいんですが「憲法9条を守れ」は単なる呪文なのです。
憲法9条に書いてある「戦力の不保持」は、自衛隊があるんですからまったく守られていません。自衛隊がないと外国が攻めて来た時、好きなように蹂躙されてしまいますから、これ(軍隊)を失くして平和を守っている国が世界にひとつもない以上、「全面撤廃」はできません。ということは、9条のほうを変えるしかない。
自衛隊は軍隊ですから、小学生が読んだって「憲法には違反している」んです。それを、えらい憲法学者と国会議員の先生方がごまかして運用しているのがここ70年、というところでしょう。今の状態が憲法違反で、実際の防衛を考えたら自衛隊は失くせない…となったら、憲法を改正するしかないんです。
いわゆる「平和主義者」な方々が「憲法9条を守れ!」と言っている矛盾が、わかりますね。
彼らが「うふふ、平和って叫んでる私は天使…」と悦に入っている感じ、ほんま、最強の盾と矛ですわ。
戦争は外交・経済の一種、ということがよくわかる回でした。