「高校与太郎車載配信音割哀歌」。
ニコ生にて「車で走りながら配信するとどうも声が割れるよ」という問題を抱えており、それを配信内で解決する、ということを、12月いっぱいをかけて、やってまいりました。
今回、ブログ記事としては
【その1】
声を、われさせたくないのだ!!〜車載配信音声問題研究
※チャンネル終了とともに公開終了【その2】
徳シックのブログ
マイク音声問題、ぜんぜん解決していかない感じの、この感じ
※チャンネル終了とともに公開終了
の続きということになります。
音というのは、空気を伝わっていく。
車の振動でiPhoneは揺れ、高性能な内臓マイクは外部の音を拾いすぎる。
それなら、自動車の走行による振動の影響を受けずに音声が伝えられたら、良いのではないか…!?
と思いつきまして、これを試してみました。
そうです、「骨伝導」です。
自分の声は、自分の頭蓋骨の中で響いているため、「これが自分の声だ」と思っている声は、世界でただ一人、「自分だけ」がそう思っている声なのです。
録音などをしてみたら、自分の声がなんだか違う感じで気恥ずかしい、という経験は誰もがお持ちでしょう。
あれは、そういうことなのですね。
自分の頭蓋骨、体の内部で広がった振動をダイレクトにキャッチして音声に変換するというこの「骨伝導タイプ」、理にかなっているしなんだか不思議で一般的ではないけれど(喉の病気の方などの会話に使われています)、いいんじゃないか?廉価だ!!!と思ったんですが…。
意思の疎通にはまるで問題ありません。
空気の振動を拾わないので、声以外の音はまったく聞こえなくなりました。
性能、すごい。
だけど「配信」にはやはり向かないんですよね…。
声のニュアンス、空気感、やっぱり大事です。
「内容を伝えるだけ」なら、これほどすごい技術はないな、と思いました。
断念です。
どうやれば、声「だけ」を、比較的クリアに届けることができるんだろう。
大げさですけど、毎日考えてました。
基本に立ち返ると。
なぜ、車載配信だと大きなノイズが入るのか。
要らない音が、声と同等に扱われてしまう。
iPhoneの内臓マイクがすごすぎる。
問題は、単純なことでした。
「指向性」。
マイクには指向性というものがあり、用途によって、作り分けられています。
周りの音を、360度、より多く広く、拾おうとする「全指向性」。
これは、「全てに向かって指向する」という意味でもあり、違う解釈による言い方ですと「固定された方向を指すわけではない」という意味で「無指向性」とも呼ばれます。
このタイプのマイクだと、「音を拾い過ぎる」んです。
私の声以外、つまり窓の外の音、風の音、道路をタイヤが噛む音。
全てを拾ってしまい、結局「轟音」となってします。
だから、「単一指向性」というタイプが必要になります。
言ってみれば台風の中継で、派遣員が話しているあのマイク。
暴風雨の中でも、中継の声だけが聞こえるあのマイク。
指向性が狭いんです、だから「狭指向性」とも呼ばれるようです。
向けた方向の音しか拾おうとしないマイク。
これが必要だったのです。
そうか…安めのピンマイクのほとんどは、「全指向性」でした。
そりゃそうですよね、多くのシーンでは、用途として、「多くの音を拾った方が便利」とされているから。
ひとり分の声しか拾えないマイクの方が、需要は少ない。
当然です。
探してみて、これを買うことに。
試してみましたが、まずマイクとしてiPhoneが認識しない。
ダメなんです、マイクとして「iPhoneが」認識するためには、
こう、じゃないと。
これは「四極」と呼びます。
え?「3本線」って呼ぶんじゃないの??
と思いますが、数えるべきは「線の数」ではなく、「線で分かたれた部分」の方なんですね。
2つに分かれたもの(つまり線1本)だとモノラル。
3つに分かれたもの(つまり線2本)はステレオ(左右)。
4つに分かれたもの(つまり線3本)は、マイク機能あり。
さらに5つに分かたれたもの(つまり線4本の端子)は、ここに「ノイズキャンセリング機能」が付加されたものなのだそうです。
いくら高価だろうが、プレミア機種であろうが、線が2本のものでは、iPhoneはマイクとして認識してくれません。
…ということで、再度、これを買うことに。
もはやものすごい「オペレータ感」が俄然出てきてしまいますね…。
これ頭につけて都会をしゃべりながら走るのかよ…その非日常感…とは思いますが、これも、できるだけ、聴き取りやすい、声の、ため。
しかしこの時点では、やはり「ぷつぷつノイズ」は鳴っていました…。
そこで、
【その2】
徳シックのブログ
マイク音声問題、ぜんぜん解決していかない感じの、この感じ
※チャンネル終了とともに公開終了
これの代わりを、買うことに。
信用してないわけではないけれど、まぁ、あんまり信用してないかな。
天下のサンワダイレクト。
やはりお値段もそこそこ。
「全ての機器を、それぞれ1,000円くらいでなんとか…」なんて当初、思っていましたがそうもいかないみたいですね。
これを挟んで、ヘッドセットを接続する。
ここで、「ぷつぷつノイズ」は消えました。
「音声割れ問題・謎のぷつぷつ音問題」はここでクリアーに!
素晴らしい。頑張ったかいがあったぜ。
ここで、この時点で、「なぜかiPhoneが、「音声コントロールを発動させる」という奇っ怪な現象が起こりました。
iPhone8の設定では、「設定」→「一般」→「ホームボタン」で、音声コントロールと「Siri」をオフに設定することが可能です。
それをしているにも関わらず、強制的に「音声コントロールを発動」が起こったのです。
これは、上の変換コード(サンワダイレクト)にもマイク機能が付いているので、それが優先されてしまい、ニコ生配信アプリが「どうぞどうぞ音声コントロール様〜」となぜか謙譲の美徳を発揮してしまい、配信自体を「一時停止」してしまう、のではないのか、と。
そしてこれはどうやら「Lightningの挿さり具合ではないか」と勝手にテキトーに解釈してみました。
ガムテープで補強。
見事に、「音声コントロールを発動させる」という怪現象は無くなりました。
完璧です。
長らくかかった「高校与太郎車載配信音割哀歌」もこれにて終演です。
同じようにこれからは、同じものを買い換えていけばいい。
ここで、おさらいです。
私がたどり着いた、自動車配信のためにAmazonで買っておくべきモノの最短の道は…
徳田式車配信神器【合計¥5,370】
ヘッドセットはこれ。
iPhoneとの接続にはこれ。
という結論に達しました。
で、もし助手席の人と二人でやるなら…これがあれば良いでしょう(未実験)。
というわけで、「車載配信音声割れ問題」は一応の解決をみました。
お付き合いいただいて本当にありがとうございます。感謝です。
配信中、「鳴ってますね」「いい感じです」「今までで一番かも」など、励ましとともに正直に正確にコメントくださった皆さんと、「真面目すぎる」などとの毀誉褒貶を経てたどり着いたこの結果を、ともに分かち合いたいと思います。
TOXICはさらなる淡々さを手に入れましたよ。
※チャンネルは終了しています。
番外・オーディオインターフェースを使う。
さて、一応の解決を見たのですが、iPhoneへマイク端子を指す、というやり方と、もう一つ、
「オーディオ・インターフェースを使う」というやり方があるではないか、と思い立ちました。
オーディオインターフェイスとは?使い方や活用シーンを解説!
https://moov.ooo/article/5b82858226e0bc4cbab4c32d
つまりざっくり言えば、「コンピュータにアナログな音声を入力するための変換器みたいなもの」ですね。
iPhoneもいわばコンピュータですし、最近は音楽制作アプリもたくさんあって、それに適合したオーディオ・インターフェースも多数、発売されています。
そんな中、廉価なこれを購入。
天下のタスカム。
単三電池が2本、必要です。(箱に同梱されていてすぐ使えるさすが天下のタスカム)。
ここへ、マイクをさせばいい。
マイク???
こんな形の端子を??
言ってみれば「マイクってこれ、えらい本格的なやつじゃない??」な空気が漂います。
つまり、こういうのを挿さないといけない。
いやー参ったな、うーん…ん?あ、あれ…???
わし、マイク持ってるぞ???
ずいぶん前から私、これ持ってるんですよ。
改めて(もう何年も前に買ったものだし)説明を読んでみると…
エントリークラスながら確かなスタジオクオリティを実現した ハイコストパフォーマンスモデル。
専用スタンドマウントも付属。
広いダイナミックレンジと高い耐入力性能は、レコーディングからライブステージまであらゆる用途に適しています。
クラス超の感度特性、超ローノイズレベルを実現する「ダブルウェーブダイアフラム(PAT.)」を搭載
詳細スペックに関しては、ページ中部の商品説明でご覧ください。
型式:バックエレクトレットコンデンサー型
指向特性:単一指向性
電源:ファントムDC48V / 消費電流:2mA
質量:345g
付属品:専用スタンドマウント、マイクポーチ、変換ネジ
たたったったたた単一指向性やんけ!!!!!!!
祈りが通じたのでしょうか、実験しました。
う〜ん、なかなかよろしい。
【合計¥14,094】
だけど、やっぱりこれもLightningをiPhoneに挿入した後、固定しないとかなり重く、接続部分は負担になりそう。そしてこんな大きいマイク、車の中のどこに据えればいいんだ…。
音声として、理屈として、だけどこれが使えることはわかりました。
スタジオとか、静かなところでの配信で、使っていきたいと思います。
では、2019年もよろしくですv(・∀・*)