見たもの、思うこと。

究極の怨霊、その続き。

 

理詰め&BLUES +〜究極の怨霊〜

は終わりました。

理詰め&BLUES +〜究極の怨霊〜

平将門は、関東の豪族の一人。
「平(たいら)」さんですから、「平氏」ですね。

源平合戦よりもかなり前の人なのです(没年は西暦940年。生年は不明)が、貴族ではなくいわゆる「武士」の元祖、となった人と言ってもいいでしょう。このころはまだ平氏が滅ぶとか源氏の方が強い、とかいうのはなくて、源氏も平氏も立派な家柄、系統として根を張っていこうとしていた時代なんですね。

関東はその当時、西日本(近畿、つまり京都)とは違い、荒くれた、乱暴な地域だとされていました。もちろん、あまりわかっていない「近畿からの目線で」、です。でも実際は豊かで肥えた場所でもあったので、中央に搾取だけされる、という構図にあった。年貢年貢、です。年貢を収めてもありあまる、豊穣の地。
中央に従いながらも、そこで力を蓄える人々。そんな中、「ワシら強いんじゃし、自分らで勝ち取ってもいいんじゃないか」と、思い切っきり立ち上がったのが、将門さんだったんですね。

 

しかし、それはもう、常識はずれもよいところだった。

天皇の系統をないがしろにするっていうのは、天地を逆さまにして生きる、くらいに考えられないことで、多くの関東の武者たちも「そりゃムチャだ」と味方しなかった。いや、あからさまに敵に回らないにしても、いつでも朝廷側につく準備はしていた、みたいな感じだった。様子見、ですね。みんな、貴族に列せられることが「世界で唯一の出世方法」だと思い込んでたわけですから。それを根底から覆す平将門には「天罰が当たるに決まってる」と実はみんな、思ってた。

で、けっきょく、すぐに鎮圧されてしまうんです。「新皇」宣言からわずか2ヶ月。
殺されて、それが「究極の怨霊」となって行くわけですけど、そんなに怖い土地(関東)が、ではなぜ、今、首都(東京)になってるんでしょうね??

徳川家康は、急に「江戸にしますね」って、東京あたりを本拠地にし始めたんですよね。「関西が中心」が当たり前、京都を獲らなきゃはじまらんという常識が、室町幕府の時代からずーっと、続いてたはずなんですよね、戦国大名はみんな(武田も今川も三好も)「上洛」を勢力のステータスシンボルとして考えていたんだし。

もちろん、室町幕府を築いた足利尊氏はその名の通り、今の栃木県の「足利」を根拠にしている名前ですから(尊氏の出生は京都らしいけど)、ずっと関東に武士の本質があるというのは正しい認識だったはず。

なぜそれよりはるか前に、源頼朝は「鎌倉」なんていう土地に、幕府を開くことにしたのか。

これって、けっこう不思議だな、って思ってたんです。当然のように我々は、「イイクニ作ろう鎌倉幕府なんだから鎌倉に決まってるじゃん」みたいなw、思わずいい加減な考えのまま、ぼーっとしか考えてない感じがある。

 

でも、やっぱり不思議ですよ。遠すぎる。

何度も言いますが、京都なんですよ、それまでは完璧に。絶対に。政治も文化も、すべての中心は京都にしかない。「天下を取る」ってことはそれを押さえる、ってことですから、交通の便を考えて大阪にするとか(秀吉は後にそうした)、ちょっと離れたとしても交通の要衝、関東へ続く道を本拠地にする(のちに信長は安土をそうした)とか、京都から近いところを考えるはず、なんですよね。

静岡にだって、良い土地はいっぱいあるでしょう。
なんで、箱根(足柄坂)を越えなきゃならない鎌倉なんかに…。

 

これたぶん、「平将門あってこそ」。

平氏の流れをくむ伊豆の北条氏(諸説ある)が、250年前の将門以来の(それはひょっとして源氏平氏を超えた武士による『関東の独立』という)、「あの悲願」を達成するために、武士が合従するという夢。平氏ではないけれど、源氏の棟梁として源頼朝を担ぎ上げ、実際は平氏である北条が取り仕切る(執権として)、という体制を作った。源平合戦の果てに、実は源平は統合して、坂東で政権をとった。

 

関東である意味は、平将門から繋がっている。

今、文化の中心が関東であることも、武士がいたからこそのこと。平将門がガツンと立ち上がったからこそ、今がある、というのは言い過ぎでしょうか。

いえ、過言ではないと思います。将門が「関八州で独立する」みたいなことを言い出さなかったら、実現可能性は別にして、そんな発想、どこからも出てこなかったはずなんです。
昔のこととはいえ「武士なら、関東でなら、それができるんじゃないか」と、源頼朝にも、北条氏にも、夢を描く素地を作った。貴族化していた(滅亡した側の)平氏には、それが描けなかった。

その意味で、怨霊となりつつ、関東が発展する上での、精神的な基盤になっている。
あだやおろそかにするまいぞ、ということで、今でも信仰の対象になっているというのは当然だと言えます。徳川家も、やはり無碍にはできなかった「武士の祖」。

おもしろいのは、この平将門を祀った江戸総鎮守府・神田明神と、その討伐を請願して叶えた(不動尊を祀ったら叶っちゃった)という成田山新勝寺は、敵対関係に、今でもあるw

神田明神の氏子さんは、成田山へのお参りには絶対にいかないそうです。ほんとなのかな。

神田明神

成田山新勝寺

 

さて、将門塚、へ行って来た様子です。

「あれ?割と通るけど?ここにあったのか?」的なところに、急にあります。

 

将門塚

立派なお花が、たくさん活けてありました。

この碑にある「徳治二年」というのは西暦1307年。鎌倉時代ですよね。ちなみに「徳治」は三年しかありません、この頃は、元号が3、4年でころころ変わってる。天変地異が起こることは「祟(たた)り」でもあった時代です。「世の中よ、よくなっておくれ」の願いを込めて、改元は行なわれた。そんな中ですから、将門の顕彰と祈祷も、頻繁に行なわれていたんでしょうね。

外国人観光客が熱心に読んでいたこのボードには、英語・中国語・韓国語・点字の説明も加えられていて、さながらロゼッタストーンと化していました。

下には「三井物産社員有志寄贈」と書いてあります。ここは、三井物産の土地、なんですかね。近隣のビルに入っている会社ではこの将門塚にお尻を向けないように、席の配置に配慮がなされているというのは有名な話ですよね。全部じゃないでしょうけど、ほんとらしいです。

 

あと、いくべきばしょは…

神田明神は秋葉原から歩いていける場所にありますし、この際、成田山新勝寺には今後も行かないようにしてw、あとは「国王神社」、「延命院」にも行ってみようと思います。

国王神社

延命院

神田明神の「神田祭」は5月中旬。…大変ですもんねえ…人の多さが…ねえ。

そして毎年9月に行われるという「将門塚例祭」
さらに福島県の相馬市で行なわれる、平将門の軍事訓練が脈々と受け継がれたと言われる祭り「相馬野馬追(そうまのまおい)」。これは見てみたい気がする。
今年は7月28日(土)、29日(日)、30日(月)だそうです。

ネットでポスター買える…w

相馬野馬追執行委員会 公式ページ
ポスター販売
http://soma-nomaoi.jp/poster/

 

というわけで。

「究極の怨霊」として掲げてお送りしましたが、「怨霊」はすなわち「守り神」でもあり、ちゃんと祀ればご利益もご守護もある、という存在、なんですね。

そしてやはり問題は、「なぜ日本人は、そう考えるのか」なんですよ。
「うん、守り神なんだよね〜」とか「怖いね〜オカルト〜」で思考が止まっても別に問題はないんですがw、だってそれはアフリカとかアメリカの人には通用しないわけで、なぜ日本でだけ、しかも敵対する神社があったりするような状態で(前述)、なぜ存続することをヨシとしているのか。その宗教観・人生観・自然観。

この辺りの心象というか了見というか考え方というか、それがとてもおもしろいなぁと常々感じており、今回、いまさらながらですが、取り上げさせていただいた次第です。

次回は、ぐちぐち愚痴ばっかり言う回にしましょうかねw

 

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