なんとなく2文字から浮かぶこと

宗教

自分は無宗教です、と言い切ってもしまえる世の中に住んでいる我々は、幸せなのか、それとも不幸せなのか。たとえそう言ってしまえるほどに普段から、宗教に触れていないと自負できる人であっても「どうですか?」と問われたら「生まれ変わりは、あるよね。」と当たり前に言うのではないだろうか。「生まれ変わり」はまず宗教的に変えられない前提条件として考えられていて、とにかく得心のいく、合理性すら感じる死生観ということになっている。古代からそれは形を変え表現を変え、肉体はあったりなかったり、でも個人を特定した魂とか霊とかと名前を変えながら、ごく当たり前の前提として受け入れられてきた。それに即して「来世で良くなるように」や「そのために今を善く生きるのだ」など、誰も見たことさえないのに功徳や善行の理由として使われてきた。生まれ変わりは未来への整然としたシステムでもあり、現在に生まれたことの抗えない結果でもあるのだ。人間の社会においてそれは、実利とつながる体感的なことだったりもして、基本的に「生まれ変わりは絶対に疑わない」という基本姿勢でいないと、人の心がない無知な獣…なんて思われかねない部分すらある。毛皮一枚・布一枚、みたいな生活をしていた社会からその歴史はどうやら綿々と続いていて、ぴったりと体にはりつくような、実感がともなった考え方だったのだろう。おそらく「輪廻」や「転生」は、食物連鎖や木々の成長を見た古代人たちが自然の営みを模して編み出された思想なのかもしれない。でも、なのだ。そんな中、なのだ。わざわざ誰も、死生観や世界観の基本だからこそ疑うようなことなど思いつきもしなかった、上手い考え方であった「生まれ変わり」について、「いや、どうなの?」と突然言い出した究極の天才が、インドに現れた。もちろん、現代より「輪廻」や「転生」などが当たり前すぎる社会に、である。彼はなぜか「生きること、生まれ変わること自体が苦しみの輪であり、その輪から出ることこそが素晴らしい。その方法を探ってみたい」と言い出し、探し出し、実践しだし、達成して、その方法を人に教えた。実にその方法は、あったのだ。生まれ変わりから逃れる方法が、やっぱりあったのだ。生まれ変わりを前提として、その存在価値を疑い、そして脱出に価値を与えた。そんな天才と、それに続く人々がいる。それを聞いて、なるほどそうだな、と深く納得をした。感動もした。そしてある場で、生まれ変わりたくないんですよね…と言ったら盛大に笑われた。それも当然かもしれない。前述のように、生まれ変わりは疑うことすら許されない世間の大前提なのだから、笑ったその人らは「生まれ変わりの中で、魂の修行をして…魂を磨いて…次の人生でも、さらに高いステージを目指す…人間は…人間にしか生まれ変われないんだから…」というような勝手なことを、平然と言っている。そんな恐ろしく差別的で、階級主義的っぽくて、生きる本質とはなんら関係のない、現実社会のステータスとだけ繋がっている、軽々しい、なまめかしくも惨めなものに映ることを、平然と言う。嘲笑しながら言うその人らも、お盆などには仏壇に手を合わせるのだろうし、生まれ変わるはずの御先祖を、いつまでもお墓とお仏壇に固定して、釘付けにして、ことあるごとに自分の利益のためだけに、拝み続けている。その矛盾や齟齬は「魂は普遍」という、腐臭のする自分磨きのモヤで曇って、見えなくなってしまうのだろう。宗教がもたらすべき唯一にして最大ものは、おそらく「平穏な心」であり、それはどんな生であっても、平穏さが最重要という意味だと思う。平穏さは正確な理解と堅固な考え方から生まれる。それ以外の目的や状況を与える宗教は、どこか戦闘的で、どこか欺瞞的だ。そんな状況を目にした柔軟な日本人が「自分は無宗教です」と言いたくなる気持ちも、今はなんとなくわかる気がする。

これブログランキングなんですけど、
ポチッと押してもらえると上位へ(o^∇^o)ノ
よろしくお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村







-なんとなく2文字から浮かぶこと
-, , , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

歴史

歴史

昨日ウチに来た仔猫にだって、歴史はある。

友愛

友愛

明るく陽気に振る舞うという行動と、陽気で明るい性格、というのは同じではない。

人生

そんなものは無視して良い。

宇宙

宇宙

なのに、人間の暮らしには意味があって、人生には理由がある。あるように感じる。悩みや試練には意味があって、つらさや苦しみには理由がある。あるように感じる。そんなわけがないではないか。

社会

社会

「社会が許さない」と言われれば、どこへ謝りに行けばいいのだろうか。

書いてる人

書いてる人

書いてる人↑




◾️ translate.

チケットぴあ

2018年6月
« 5月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930