なんとなく2文字から浮かぶこと

歴史

歴史は、学校の先生の教え方がとにかくヘタすぎる。歴史の先生はそもそも特殊だ。勉強しまくって、歴史の先生になってしまうような人だから、とんでもない歴史オタクなのだ。すごく偏った趣味、の特殊な人なのだ。それ自体は素晴らしいけど、そんな人が必ずしも小中学生、高校生に、自分と同じような濃い興味を持たせる達人とは限らない。でも歴史は本来、学校で勉強するようなことではない。勝手になんとなくでいいから興味がわいてくるものでなければならない。なぜなら歴史は、自分の足元にまで地続きで続いているものだからだ。歴史が好き、という人たちは誰に教えられるわけでもなく、残らずこの感覚を持っている。それを「浪漫」と呼んだりもする。歴史なんて過去のことだし、なんの役に立たないんじゃないの?と思ってしまう人は、例えば坂本龍馬が、例えば織田信長が、「実際に生きてて、ここを歩いたかもしれないんだ…」という想像が、うまく出来ていない人なのだ。ただそれだけなのだ。でも、そんな人でも、うまく想像出来るものにはしっかりとハマれる。実在感を持てれば、同時に興味は強くなるのだ。アニメに声優が声をあてて、いつしかその実在感が増してくる、というあの感覚に似てる気がする。グッズにさえ存在感が帯びてくる、あの感じだ。小学校時代に、「歴史まんがを読んでいるかどうか」が、歴史への理解が進むかどうかの分かれ目だと言ってもいいと思う。小学校の歴史の授業では、歴史まんがをみんなで黙って読む、ただこれだけでいいのではないか。のちに発掘された史料によって記述が書き換わることも起こりえるが、興味を持って眺め続けることになる歴史という物語は、学校卒業後にでも勝手に情報を追加し修正するから、その時点で間違っていてもいっこうになんら構わない。ここまで書いたのは「日本史・世界史」のような学校で習う歴史のことについてだが、そもそも「歴史」は、なんにでもあるではないか。「インスタントラーメンの歴史」もあるし、「うちの婆さんの歴史」もある。歴史は「時間経過を伴う記憶・記録」なのだから、歴史がないものはこの世に存在しない。昨日ウチに来た仔猫にだって、歴史はある。今日捨てたやかんにだって、歴史はある。もちろん、自分にだって生きて来ただけの歴史はあるし、これから先のことだって、立派に歴史になるべきものだ。「歴史の勉強」ではそんな無数の歴史の折り重なりの中から、ただやたら目立つものをピックアップして、タテ線が綴られている。有名人・偉人が生きて来た順番に並べられ整理され年表にされ、あたかも「この後にこれが起こった」ことが計画的であるかのように、既成事実であったかのように、整然と語られる。そんな固定した、すでに今からではどうしようもない、動かない過去のこと。そう思わせることが「歴史なんて、役に立たないじゃないの?」と感じることの原因なのだ。織田信長が出てくるまで、まさかあんな奴が出てくるなんて、誰も知らなかった。ましてやその後、260年くらいも徳川家が牛耳る時代が続くなんて、誰一人知らなかった。その証拠に、2020年代に、とてつもない歴史的事件が起こることを、我々はまだ、誰も知らない。先に起こることを、誰も、なにも知らないまま、歴史は進んで行く。歴史は不気味で、でも振り返ることができて、振り返りながら考えるとなんとなく未来の予想もついて、その途中で「なんでそんなにすごいの?嘘でしょ?」っていうくらいのすごい人がぽんぽん出てくるという驚き。「動かざる過去」だからこそ、それについて知るチャンスも動かない。いつから始めても遅くない。いろんな漫画やアニメやゲームのモチーフが、歴史上の人物や故事や神話からそっくりそのまま使われている、ということを知るにももちろん役に立つし、人間て、そういう風に動くものなんだな…、それを何千年も似た感じで繰り返しているんだな…、ということがわかる。面白いとかつまらないとか役に立たないとかではない。病気になったり調子を悪くするのが身体であるように、そうなったら「風邪は…」「腹痛は…」「健康とは…」と誰しもが身にしみてしみじみ学んでいくように、裏切られたら「明智かよ」とか、逃げまくったら「義経かよ」とか、寛容になったら「カエサルかよ」とか、もっと誰しもが言えるようになるべきなんじゃないだろうか。歴史は無数に浮かんでは消える、物語の集積なのだから。

 

 

 

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