品川。
かつては宿場町。
少し外れた、ここは埋立地。
天王洲(てんのうず。「す」、ではないのね)にあります寺田倉庫G1ビル、という場所を目指しました。
川を渡ると…
寺田倉庫G1ビル
東京都品川区東品川二丁目6番10
東京モノレール『天王洲アイル駅』から徒歩約5分
東京臨海高速鉄道 りんかい線『天王洲アイル駅』から徒歩約4分
【バスをご利用の場合】
JR 品川駅港南口 都バス1 番のりばより「品98大田市場行」
バスに乗車し約10分「新東海橋」下車徒歩1分
【天王洲アイル駅までの所要時間】
東京モノレールで羽田空港より14分、浜松町駅から4分
JR新宿駅より直通で最短20分
JR渋谷駅より直通で最短14分
あっ、なんか見えてきた!
TERADAじゃなくて「TERRADA」なのですね。
大回顧展、に行ってまいりました。
http://davidbowieis.jp/
★DAVID BOWIE IS FOREVER AND EVER★
”デヴィッド・ボウイは終わりのない永遠である"
1947.1.8 – 2016.1.10#davidbowie #davidbowieis #ボウイ展 pic.twitter.com/tDD6oQkVem— DAVID BOWIE is (@davidbowieisjp) January 9, 2017
午前10時から、時間を区切って入場手続きをしているこの大回顧展は、イギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で開催されて以来、世界9都市を巡回して行われています。
アジアでは、日本だけ!パリで開催中、との噂を聞いた私は「京都開催もあり得る…」とか思ってしまってましたが、東京でした。
10時前、会場に着くと、すでに少し行列が…いやいや、時間指定の整然とした入場ですから問題なし。早いも遅いもありません。
こちらは、献花台になっていましたよ。
展示会場は、このビルの5階。
「5階にはお手洗いがないので今のうちに〜」という案内が。
え、そうなの?走りだす女性陣。
なんとなく我慢しながら見るの、いやですもんね。
デザインされたブリキの内壁で囲まれたエレベータで、5F会場へ。
全人類の誕生日を祝うボウイ様のVTRがリフレインされていました(ここは写真撮影可。動画不可。)
この場所が「出口」「見終わった直後にほっこりする場」であることを知るのは後のことです。
少し並んで、“もぎり”を通り、順序よく本会場へ入場。
その中身は…
まさに感動でした。
幼少期の記録や、本人のプライベートを感じる展示もありましたが、やはり迫力あるのはその舞台衣装。
いきなり、山本寛斎氏のあれがお出迎えですよ。
左のスーツ(後述のパネル)。
これの「本物」がしょっぱなに展示されています。
その迫力!
その素材感!!
シン・ホワイト・デュークの洗練されたシャツ。
「リアリティ」ツアーでのあのグランジ感満載のいでたち。
あのライブ映像で見たあの衣装。
あのPVで見た、あの衣装。
中でも、アルバム「EIRTHRING」のジャケットに使用されたこの衣装。
まだデビューしたてのアレキサンダー・マックイーンと制作したというこの衣装、まさか生で見れる日が来るとは。
この、ユニオンジャックをモチーフにした展示の前で、25分ほど(ほんとに)立ってました。
他はもう、あんまりどうでもいいや…って思ったほど。
思い入れ、ということでもないですけどこういう「本物がここにある」感は、ライブ映像や細々した遺品などより、故人の存在を重みと共に受け取らせてくれます。
それにしても「こんなに細身の、華奢な人なのか…」と驚かされました。
繊細なイギリスの、神経質さがそこはかとなく伝わって来る。
でもやはり、この展示のシンボルにもなっている通り、「アラジン・セイン」の頃や「ジギー・スターダスト」の頃の奇抜で、それまでの概念をあっさり吹き飛ばすようなグラム・スタイルのボウイこそがボウイ、と刷り込まれ、大切に感じているファンも多いようですね(50代〜か)。
もはや一般社会人としてはいっさい通用しないレベルのアバンギャルドさ。
この凄まじい時期を経て名声を得たボウイは後に「人間ぽさ」「紳士らしさ」を獲得し、渋みと厚みを増して重厚なサウンド・哲学的な歌詞世界をさらに構築していくのですね。
個人的に申しますと、パナマの独裁者・マヌアル・ノリエガが飛び込んだバチカン大使館。
低空でホバリングし投降を促す米軍のアパッチから流れていたのは大音量の「Let’s Dance」だったそうです。
そのニュースを、覚えている気がする。
高校生の時に衝撃を受けた「Heros」「Low」「ロジャー」。
後追いリスナーではあるものの、追いついた「Black Tie White Noise」では、もはやアメリカのスターのようなイメージもあり、90年代のボウイは「あの頃」と常に比較され「つまらなくなった」なんてことを言われたりしてたんですね。
2000年代に入ってからの「ヒーザン(2002年)」「リアリティ(2003年)」後、10年を経た衝撃の「THE NEXT DAY」を聴く頃には、アーティストとして完成され過去の名声ごといかんなく披露する他のベテランミュージシャンと違い「あれ、この人、まだ変わろうとしている…!?」という、驚きと喜びを感じました。
それは2016年、発表された「★(Black Star)」のミュージック・ビデオを見ればなんとなく一発でわかる気が、しませんか?
会場には「戦場のメリークリスマス」で共演した坂本龍一・北野武両氏のインタビュー映像もありました。
でもやっぱり「衣装(特にあれ)」の迫力、切なさ・儚さのようなものが、グッッッと来るんですよねえ…。
とにかく様々な映像や記録、衣装を次々に網膜に焼き付け、ちょっと脳内パンク気味に会場を出て地上階へ。
カフェが併設されております。
DJブースが。レセプションパーティとかでイベントで使われるんですね。
コーヒーを注文しました。
シールが貼ってあります。
そしてまぁ「せっかくなので」、フィッシュ・アンド・チップスを注文することに。
1,200円。
チップスちゃうやんけ!!!!
といつもなら大声で怒鳴り散らしテーブルをひっくり返し店員につかみかかり着ている服を引きちぎって怒髪天をついて抗議するのですが(嘘です)、「まあええやん」な穏やかさ。
最近はあまり普段は食べませんが、ポテイトウも美味しくいただきました。
フィッシュフライ強烈に塩辛いんですけどこれ文化ですか。
よく見ると、テーブル敷きがわりのペーパーにもスタンプが。
このコースターは、いくらでももらえます(常識の範囲でネ)。
レシートを見ますと、「あっ、Wi-Fiがある!?」
ほんとだ!
はっきり言ってこのカフェ、いつまででもいれます。
だって飲み物は高くないですしボウイ好きしか周りにはいないですし、ファンは大人の方ばかりですし何よりずーっとボウイの曲「だけ」が流れている。
このカフェはグッズ売り場に併設されており、まー「せっかくなので」の購買意欲をいやがおうにもかきたてられた人らで、とにかく混雑しています。
これは、展覧会へ行かなくても入れる場所なのです。
「せっかくなので」、限定生産の「★」のアナログ盤を買いました。
赤いシート。
上に挙げた「ヒーザン」「リアリティ」「リアリティツアー(3枚組!)」のアナログ盤も発売になってました。
外には、ジャガーとレンジローバーの「アラジンセイン仕様」が。
デヴィッド・ボウイの世界観を総括した大回顧展『DAVID BOWIE is』@davidbowieisjp。会場では6枚目のアルバム「アラジン・セイン」にインスパイアされた特別仕様車を16日まで展示しています。#ボウイ展
詳細へ>https://t.co/w9PQftBW0t pic.twitter.com/cjJQkTFcNv— Jaguar Japan (@JaguarJPN) January 10, 2017
「せっかくなので」。
自分の車みたいに撮影してもらおう、と思って近づいてみました。
なんなんですがこの「金正日」感。
自分でも「将軍様やん…」と声に出してしまったほどです。
なんでしょうね、そんなに変なカッコウしてるわけじゃないんですけど私、寝癖全開で行ったせいか(行くなよ)、どうもこう、アジアの方々っぽさというかね、ジャケットの風合いも、いやマフラーなんかはイギリスを意識してロキャロンのタータンだったりするんですけどいかんせんどうも北朝鮮の人っぽさがね、出てしまってませんか。
寝癖のせいでハゲてるみたいにもなってるし、iPhoneのレンズの都合でどうも横に引き伸ばされたみたいな体型になってるし、でもこの「DAVID BOWIE is」大回顧展はこのあたりじゃあ日本だけなんで、「せっかくなので」、「半島代表」として堪能したっていうことにしておきましょうか、わけわかりませんが。
急なお誘いにも関わらずご一緒いただいた方々と、会場を出るや否や一致した意見は「…また、来ますねぇ…これは…」でした。
4月(9日)までやってますし。
日時指定ですので、チケットの先行購入が必要です。
↓トップページの最上段に「デビッドボウイ」と入れて検索しましょう。
日時指定別に、並んでくれますよ。
その中に
「オールタイムチケット」なるものを発見。
多少高くなりますが、コレだと期間中、いつでも行けるんですね!?
いいですねこれ。(※期間パスではありません)
「チケットぴあ」で注文して、セブンイレブンまたはサークルK・サンクスで発券しましょう。
これ、「友達とみんなで行って」も、中では「一緒に見る必要」が完全に雲散霧消します。
はっきり行って、独りで行った方が、はかどります。
「カフェで集合」だけ決めておくと、良いかも知れませんね。その場合。
ルールは2つ。
一、入場したら一旦解散・勝手に帰ってもよし。
ニ、カフェにいたらいつまでも談笑
必ずまた来るのでまた来た時に撮ればじゃない、てなもんなんですが「せっかくなので」、表の看板の前で再度、撮影してもらい、「せっかくなので」、BeautyPlusで多少補正してもらいました。
凄まじい数の人々に影響を与え、アート性の音楽性と人間性を高めることに貪欲だったボウイ。
そして時間を経ても増え続ける、作品たちの魅力。
最初は「火星」から「地球に落ちて」来て、まさに稀有な存在として、最後は「★」となって天に昇った男。
展示会自体が、崇高な芸術のサイドから作られているというか、「ほれほれ、憧れのポップスターの衣装でっせ〜」とかっていう感じじゃないんですよね。
素養もなく、わからない者にもわからないなりに、ちゃんとした「アートとしての衝撃」が走るようになっている。
さて、2回目はいつ行きますかねぇ…「せっかくなので」。